2016年12月15日更新

【動物看護師が徹底解説!】猫の咳やくしゃみ、何かの病気のサイン?

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

愛猫が咳やくしゃみをしたり、鼻水を垂らしている。そんな状態を目にしたら、真っ先に考えるのは”風邪”ではないでしょうか?しかし、咳やくしゃみは風邪を引いたときだけに起こる症状ではなく、その他の病気になったときにも表れる症状です。風邪以外にはどんな病気があるのでしょうか?また、風邪と見分けるにはどうしたらよいのでしょうか?

 

咳やくしゃみ以外の症状にも注目する

風邪と見分けるためには、咳やくしゃみ以外の症状に注目して観察してみましょう。眼に涙を浮かべて細めていたり、食欲が低下して口の中にものを入れたがらなくなったら、猫風邪をひいている可能性があります。しかし、咳・くしゃみのほかには、何も表面に見える症状はなく、一時的ではなく持続的に症状があったら、他の病気の可能性がありますので、早めにかかりつけの動物病院へ受診しましょう。

どんな咳が、どんな病気?

咳といっても”どんな咳”なのかが重要になります。コンコンと、痰の絡んでいない、水分の少ない咳をしていたら、風邪、心不全などの可能性があります。風邪の場合は上記のように結膜炎や口内炎などのほかの症状も見られ、心不全などの場合は息苦しさ、呼吸が早い、可視粘膜が白い・青いなどの酸欠状態になります。猫は口を開けて呼吸することはほとんどありませんが、苦しさが強まると口を開けて呼吸し、酸素を確保しようとします。さらに進むと、首を前に伸ばして気管の締りのない姿勢を取り一生懸命呼吸をします。このころになると、すでに病状は重度ですので、すぐにかかりつけの動物病院へ受診しましょう。

痰の絡んだ湿った咳をする場合は、呼吸器官のどこかで炎症が起きていることを表しています。咽頭炎や、気管支炎、肺炎や肺水腫などです。猫風邪をこじらせると気管支炎や肺炎になることもあります。初期に乾いた咳をしていて、だんだん湿った咳に代わってきたら、炎症が起きていると考えてよいでしょう。肺水腫は心不全に付随して起こることが多く、この場合も息苦しそうな仕草を見せます。喀血(血を吐くこと)や鼻から水っぽい鼻血が出る状態になるとかなり危険です。

 

どんなくしゃみが、どんな病気?

くしゃみを観察するというよりは、くしゃみをしたときに出てきた排出物があればそれを観察しましょう。水っぽい透明の鼻水であれば初期の風邪、黄色くてネバネバした鼻水は炎症と戦っている証拠です。猫風邪が進むとこのような鼻水が出ることもあります。また、鼻腔内に腫瘍や異物がある場合も、血混じりのネバネバの鼻水が出てきたり、黄色や緑の膿が鼻水に混じって出てくることもあります。

鼻腔内に腫瘍や異物があると、空気の通り道がふさがれるので口を開けて呼吸し始めます。ただし、鼻水が詰まったときもこのような仕草がみられることがあるので、口を開けて呼吸をしているから、鼻腔内腫瘍や異物だと断定できるわけではありません。

どんな病気にも多くの症状が

どんな病気にも、咳やくしゃみ以外にもさまざまな症状がみられるようになります。目に見えないことが体の中に起こっていることもあるので、ただの風邪では?と判断せずに、異常がみられたらすぐにかかりつけの動物病院へ受診しましょう。猫は病院に連れて行くだけでも一苦労ですが、愛猫の健康を守るためです。重症化してからでは、痛みや具合悪さと戦いながら愛猫は生きていかなくてはならなくなってしまいます。どうしても連れていくことが難しければ、往診などを利用して、絶対に異常を無視することだけはしないようにしましょう。