2016年12月9日更新

【動物看護師が徹底解説!】犬のアレルギー症状とは?

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

花粉症や、ハウスダストなど、なんらかのアレルギーを持っている飼い主さんも少なくないでしょう。実は犬にもアレルギーが存在し、風邪かな?と思っていた鼻水やくしゃみは実はアレルギー反応だった、なんてこともしばしば。はじめは何かの病気かなと思っていても、同じような症状を何度も何度も繰り返すようであれば、アレルギーを疑った方がよいかもしれません。

 

アレルギーとは、一体?

私たち人間ももちろんですが、犬の体の中には自分を守る自己免疫というものが存在します。これはウイルスや細菌、体の外にある異物が体に入り込んだ時に働き、多くは異物に打ち勝って健康を守ります。しかし、特定の異物に対してこの自己免疫反応が過剰に働くことがあり、これをアレルギー反応と呼びます。アレルギー反応は体中どこでも起こるので、症状はさまざまです。免疫が過剰反応を起こすトリガーとなるものを、アレルゲンと呼びます。

どんな症状が起こる?

上記のように、症状は多岐にわたります。咳やくしゃみなどの呼吸器症状や、下痢、嘔吐などの消化器症状、皮膚の痒み、湿疹などの皮膚症状などさまざまです。”このアレルギーの場合は、この部位にこんな症状”といったおおまかな指標は存在しますが、アレルギー反応を起こした犬すべてがそれに当てはまる症状が出るわけではありません。あくまでも目安なので、違うからアレルギーではない、という判断はしないようにしましょう。アレルギーによっては、命にかかわることもあるので、異常を感じたらすぐにかかりつけの動物病院へ受診するようにしましょう。

 

どんなアレルゲンがある?

アレルゲンとなり得るものは、体の中で異物と判断されるもの全てです。代表的なものでいうと、花粉やハウスダスト、ダニ・ノミのフン・死骸、動物の毛・フケ、食物、薬品などです。これらを吸入するか、接触するか、咬まれるか、などでアレルギー反応が現れます。特定のアレルゲンに対してのアレルギーを生まれ持っている犬もいれば、後天的にアレルギーを持つ犬もいます。食物アレルギーは特に注意が必要で、ずっと食べていたフードやおやつが原因で発症し、下痢嘔吐が止まらない、ということも起こり得ます。

まず症状を鎮めるためにステロイドを

アレルギー反応を抑えるために、第一選択薬にステロイドが処方されることがあるでしょう。もちろんそうでない場合もあります。

ステロイドに対して悪い印象を持っている飼い主さんも少なからずいらっしゃると思いますが、正しい量を正しい期間使うには何も問題はありません。稀に、原因を特定せずに炎症だけを抑えて、まるで病気を治したかのように見せる、ステロイドを乱用する獣医師もいるのは事実ですが、ほとんどは意図的に長期服用させたりすることはあり得ません。

アレルギー症状を抑えなければ、愛犬がつらい症状を抱えたまま、原因が特定するまで耐えなくてはいけなくなり、それはそれは辛い思いをさせることになります。まずはステロイドで過剰反応している免疫を抑え、症状を落ち着かせる必要があります。そしてステロイドを服薬している間に原因特定を急ぎます。原因が特定できれば、ステロイドとはおさらば出来ることでしょう。

ステロイド=悪い薬、と信じている飼い主さんがいらっしゃれば、まずはなぜステロイドを出すのか、いつまで出す予定なのかを獣医師に聞くとよいでしょう。なんの計画性もなくステロイドを出しているようであれば、その病院はやめた方がいいです。先の見立てがきちんとしていて、詰まりもなく説明できるのであれば、信じて服薬してみてくださいね。

 
 

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