2016年12月12日更新

【獣医師が解説】子猫のトイレ、異常に気付くために注意するポイントとは?

後藤大介



獣医師

 

子猫が健康に育っているかどうか、その見極めの一つがトイレの状態ですね。どのような尿や便が健康なのか、そのチェックポイントをお教えします。

 

尿のチェックポイント


まず尿に関してですが、見るポイントは「回数」「一回量」「色」です。

尿の回数――少なくても多くても注意が必要

尿の回数は、成猫で1日1~3回程度と少ないのに対して、自分でトイレができるようになったばかりの子猫ではとっても多いです。水分をどれくらいとっているかにもよりますが、中には起きている時間は2,3時間に一回する子もいます。それくらいの回数であれば特別異常ではありませんが、5~10分で何度もトイレに行っている場合は異常です。膀胱炎などの病気のサインかもしれません。

逆に半日に1回くらいしか尿をしない場合も子猫では異常です。その場合は少し水分が足りない可能性があります。離乳食を食べていれば脱水することは少ないですが、離乳食に水を加えてしゃばしゃばにしたり、水も積極的に飲ませるようにした方がいいですね。

尿の一回量――少ないと膀胱炎の可能性も

一回量は成猫に比べ、子猫では少ないです。尿を覚えたての2,3か月の子猫では、膀胱の大きさはピンポン玉くらいしかありません。ですが、一回量が少ない上に、かなり頻尿がある場合は、膀胱炎を起こしている可能性があります。子猫でも膀胱炎を起こしたり、膀胱結石ができてしまうこともあるので、一回量にも注意してあげてくださいね。

尿の色――濃さと赤色に注意

尿の色は濃さと赤みが混じっていないか見てあげてください。
尿の色が濃い場合は、脱水したり黄疸が出ている可能性があります。逆に色がほとんどつかず透明なのは異常ではありませんので、特に気にしなくてもいいですよ。
また、少し赤色が混じっていたり、全体的にピンクぽい時は、尿に出血が混じっている可能性が高いです。膀胱炎や尿道炎を起こしているかもしれませんので、病院で診てもらうようにしてくださいね。

便のチェックポイント

素材_猫

便を見るポイントは「回数」「形・硬さ」「色」です。
 

便の回数――3日以上出ない場合は便秘の可能性あり

便の回数は個体差がありますが、子猫では、通常1日1~2回です。3回以上する場合でも、しっかり形があり、硬い便であれば問題ないですよ。便秘気味な子では2,3日に一度という子もいます。3日以上出ない場合は、対策が必要な便秘であり、食事の水分や食物繊維を増やすなどの工夫が必要になるかもしれません。3日以上便が出なく、お腹が張ってきたり、食欲が落ちる場合は、すぐに動物病院で相談してくださいね。

便の形や硬さ――下痢や便秘の見分け方

形・硬さに関しては下痢や便秘を見ます。

基本的には健康な猫の便は結構硬く乾燥しています。中にはカチカチの石のようなものをする子もいます。ただし、子猫のうちに硬すぎて便秘になる子はあまりいませんので、硬いよりも柔らかい方に注意が必要です。

しっかりした形があり、つまみあげても下には何も残らない便が、正常だと思ってください。形がなければもちろん下痢ですが、形があってもつまみあげて下に便が付く場合は、正常ではなく軟便です。家に来て1週間以内に、形のない下痢に血便が混ざる場合は、パルボウイルスという非常に危険なウイルスの可能性があります。すぐに動物病院へ行くことを強くお勧めします。

便の色――赤みや粘液に注意

正常な猫の便の色は、茶~褐色です。赤みがある場合は、寄生虫感染や大腸炎などによって出血している可能性が高いです。また、表面にとろっとした粘液のようなものがついている場合は、大腸の炎症を起こしている可能性が高いです。寄生虫や悪玉菌が腸内で増えている可能性がありますね。

 

トイレに異常があれば早めの受診を

仔猫のうちは体調の変化が激しいです。トイレの異常が病気の最初のサインであることも珍しくはありません。何か異常かなと思った時は、ひどくなる前に早めに病院で診てもらってくださいね。