2017年1月23日更新

体重20㎏を越える猫も!太った猫の健康リスクを考える【獣医師が解説】

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猫の肥満……良くないとはわかっていても、欲しがるとついついおやつを上げてしまうなんて人は多いのではないでしょうか。今回は猫の肥満の現状と、肥満のリスクについて解説します。おうちの子は大丈夫ですか?

 

世界で一番大きな猫とは

ベトナムに20kgの猫が!

まずは、世界で一番体重が重い猫、ご存知ですか?現在最も体重が重いとされているのは、2015年にベトナムで見つかった20㎏の猫「ミウ」ちゃん。それまで最高体重だとされていたドイツの猫「エルビス」ちゃんの17.5㎏より、さらに大きいんです。20kgと言えばダルメシアンの平均体重だと言われています。どれだけ重いか想像つくでしょうか?

猫の健康のため、ギネス記録は中止に

記録と言えばギネスを想像しますが、今現在、猫の体重のギネス記録はありません。昔は猫の最高体重の記録もあったんです。その記録は実に21.3㎏。ただし、その飼い主が他の猫たちも太らせてギネスに載せようとしたため、猫の健康を考えてギネス記録は中止になりました。確かに、そんな記録、猫ちゃんにはよくないですよね。

肥満が猫にもたらす6つのリスク


では猫が肥満になった場合にどのようなリスクがあるのか、見て行きましょう。デブ猫ちゃんが好きな人も少なくないと思いますが、健康のリスクは高いんですよ。

1. 糖尿病

肥満猫ではそのリスクが2-4倍に増えるという報告があります。糖尿病になると毎日注射が必要になることが多いです。糖尿病になってしまうと、飼い主さんも猫も大変です。そうなる前に、しっかりダイエットしましょう!

2. 肝臓病

肥満は肝臓に負担をかけます。脂肪肝になって、死亡率の高い危険な病気「肝リピドーシス」を起こしてしまうこともあります。

3. 関節炎や跛行

肥満の猫では健康な猫の3-5倍、関節炎が増えるという報告があります。関節に痛みがあると動きが悪くなり、また体重が増得やすくなるという悪循環にもなりかねません。早めに対処していきたいですね。

4. 皮膚病

太ると自分の被毛をグルーミングができなくなってきます。舐めることで皮膚を清潔に保つ、きれい好きな猫ですが、舐められないと皮膚の状態が悪くなってしまいます。皮膚のふけや乾燥によって皮膚炎などを起こしてしまうこともあります。

5. 手術と麻酔のリスク

肥満の子の手術は非常に気を使います。おなかの脂肪のせいで肺が圧迫されて呼吸状態が悪化したり、脂肪に麻酔が分布して麻酔の覚めが悪くなるなど、麻酔のリスクは高くなります。また、回復手術をすると、肥満の子では豊富な内臓脂肪からの出血や、脂肪に埋もれた血管が結紮しにくいなど、肥満猫の手術にはリスクがいっぱいです。何かあった時のためにも痩せておいた方が安全ですね。

6. 寿命の短縮

色々な健康リスクのある肥満。最終的には寿命も短くなると報告されています。

 

まとめ


肥満の猫はまるまるしていて、触り心地もよくかわいく見えてしまいます。また、かわいくおねだりされると何かあげたくなってしまう気持ちもわかります。

ですが、猫の肥満には危険がいっぱい。猫のためだと心を鬼にして、太らせないようにしてあげてくださいね!

 
 

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