2017年1月20日更新

猫のやけどの応急処置を知っておこう【獣医師が解説】

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「猫はこたつで丸くなる」の季節がやってきました。冬は寒いだけでなく、猫への危険もいろいろあります。特に冬によくある事故の一つが、暖房器具や熱いお湯によるやけど。やけどは病院で診てもらうことが大切ですが、その前にお家で応急処置をすることも重要です。今回は猫がやけどをしてしまった時の対処法を見て行きましょう。

 

やけどの原因


まずは、よくあるやけどのパターンを見てみましょう。

  • ストーブの前を歩いていて尻尾が当たった
  • ストーブの上に着地した
  • アイロンに触ってしまった
  • 猫の上に熱いお湯をこぼしり、猫が自分でこぼしてしまった

こういったことのないように、できるだけ予防をすることが第一ですね。

冷やして病院へ連れていく

冷やす

やけどをしたと思ったらまずは冷やすことです。最低10分は冷やしてください。毛のある部分をやけどした場合は、冷水を毛に付けて冷やしてもらうといいでしょう。肉球など毛がない場所を冷やす場合は、ガーゼやハンカチなどを濡らしてやけどした部位に当てましょう。ティッシュでも構いません。

やけどした部位に触るのはかなり痛いので、逃げたり攻撃的になったりします。できるだけ咬まれないように気をつけましょう。

動物病院へ連絡し、連れていく

10分ほど冷やしたら、冷やしたまま動物病院へ行きましょう。冷やすのが難しい場合はすぐに病院へ行くようにしてください。年末年始の場合、休診になっていたり診察時間が短くなっている場合があります。必ず連絡してから行くようにしてください。

やけどであればかかりつけでなくても治療はできます。かかり付けが休診の場合でも他の動物病院へ連絡してください。

 

動物病院がやっていない場合

休診日や診察時間外でどの動物病院もやっていない場合、お家で対処できることを考えてみましょう。

1.冷やしているものをゆっくりとる

やけどした皮膚ははがれやすくなっています。しかし、その皮膚が取れてしまうと真皮がむき出しになり、感染や脱水を起こしやすくなるため、皮膚の再生にはよくない環境になってしまいます。

ガーゼなどで冷やしている場合、それをしっかり濡らして、ゆっくりゆっくりとるようにしてください。

もし皮膚がはがれてしまいそうな場合は無理にはがさず、皮膚にくっついている部分以外を切り取って、ガーゼの一部を皮膚くっつけたままにしておいてください。

2.可能なら毛を短く切る

傷口を清潔に保つためには、毛がない方がいいです。人でも頭の傷を縫うときに毛を刈るのと同様、猫でも毛が傷口にあるのはよくないんです。

ただし、バリカンの振動は傷を刺激して強い痛みを伴います。バリカンではなくハサミで傷口に入る毛をできる限り切りましょう。

3.水道水で流す

その後水道水できれいに流します。

4.消毒する

消毒用のイソジンを3倍程度に薄めて消毒してください。傷の再生に消毒はあまりよくないと言いますが、動物の場合清潔に保つことが難しく、感染を抑えるために消毒をすることをおすすめします。

5.くっつかないガーゼを当てる

普通のガーゼでは傷にくっついてしまい、やけどの皮膚がはがれてしまいます。くっつかないガーゼが市販されているので、そういうガーゼを当てましょう。

また、毛があるのでうまくくっつきにくいことがありますが、テープを巻くときは、きつく巻きすぎて血行を遮断してしまわないように注意しましょう。

6.なめさせない

動物は傷をなめて治すというのは嘘です。舐めることで口の中の細菌が傷口にくっついて感染を起こします。いざというときのために、エリザベスカラーを一つお家に用意しておくといいかもしれませんね。

できるだけ早く病院へ行く


やけどの範囲が広ければ広いほど緊急性は高くなります。重度のやけどは命の危険もありますので、できるだけ早めに病院で診てもらってください。

 
 

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