2017年1月22日更新

ペットロスで苦しみやすい人の特徴とその予防法

後藤大介



獣医師

 

「ペットは家族」今や当たり前になっていますが、それだけ親密な関係になってくると、つらいのがお別れ。猫の平均寿命は15~16歳。長くても25歳まで生きられる子はまずいません。

必ずやってくる愛猫との別れ。長く深い付き合いをすればするほど陥りやすいのがペットロスです。愛猫とのつらい別れと向き合い、克服できるよう「ペットロス」について知っておきましょう。

 

ペットロスの症状と持続期間

ペットロスではどのようなことが起こるのか?

ペットロスに多い症状は以下の通りです。

・突然悲しくなり、涙が止まらないくなる
・疲労感・虚脱感・無気力・めまい
・眠れない
・拒食症・過食症

ペットロスはどれくらい続くか?

動物の保険会社アイペットの調査によると、ペットロスの継続期間は1か月未満が46%で、6割以上の飼い主は3か月以内にペットロスを克服できるようです。一方で、1年以上ペットロスが続く飼い主も7.7%います。人によってペットロスの長さはバラバラなんですね。

ペットロスになりやすい人の特徴


ペットロスに注意をしておかなければならない人の特徴をまとめてみます。

1.すべてが猫優先の人

猫のお世話や遊ぶ時間を最優先している人は、猫がいなくなってしまうと、猫のことばかり考えてしまう傾向にあります。亡くなった猫のことで頭がいっぱいになってしまい、ペットロスに陥ってしまうんですね。

2.単頭飼育している飼い主

多頭飼育では愛情が他のペットにも向きますが、単頭飼育では愛情がその子に集中して、喪失体験が非常につらくなってしまいます。

3.一人暮らし

一人で喪失体験を経験すると、それを分かち合う人がいないため、余計に孤独を感じてしまいます。

4.過去にひどい喪失体験をしたことのある飼い主

喪失体験に弱い人はペットロスになりやすいです。また、過去のつらいことを思い出してさらに落ち込んでしまうことがあります。

5.ペットの突然死や納得できない死に方をしてしまった飼い主

慢性病で長期に闘病していくうちにペットの死を徐々に受け入れられる飼い主は、ペットロスになりにくいです。一方で、ペットの死に納得できず、受け入れられない場合や、「何か他にできたのではないか」と悩む飼い主はペットロスになりやすいです。

 

ペットロスで苦しまないための方法

1.猫に依存しすぎない生活

猫を大切に飼うことはとってもいいことです。しかし、猫は自分より寿命が短く、いつか死んでしまうということを頭のどこかで理解しておきましょう。猫が亡くなってしまった時に打ち込めるものや、気持ちを落ち着かせることができるものを必ず2,3個用意しておきましょう。

自分の気持ちのよりどころがペットだけになってしまうのは、自分だけでなくペットのしつけや精神衛生にもあまりよくはないんですよ。

2.猫仲間を作っておく

悲しい体験は一人で受け入れるよりも、共感できる人がいることでましになります。特に一人暮らしで猫を飼っている場合は、猫のことを話せる仲間をSNSなどを通じて見つけておき、普段から交流を持っておきましょう。

3.信頼できる動物病院を作っておく

亡くなってしまったことに対して何か後悔があると、そのことが頭から離れずペットロスになってしまうこともあります。信頼できる動物病院に日ごろから通い、お家の猫がどんな状態なのか、幸せに暮らさせてあげるために何かできるかを相談し、生きているうちにできることをしてあげることがペットロス予防になります。

猫の病気をしっかり理解して、やれることはやったと思える飼い主さんは、愛猫が亡くなってしまっても、数日後に明るい表情であいさつに来てくれたりします。

私が学生の時に見学に行った動物病院の院長先生は「どう逝かせてあげるかも獣医師の大切な仕事だ」とおっしゃっていました。信頼できる動物病院にかかることは、病気の治療だけでなく、良いお別れをするためにも大切です。

まとめ

ペットロスは決して悪いことではありません。お家の猫が亡くなってしまっても、ペットロスに全くならないようにするというのは不可能ですし、愛情を注いできた子が亡くなって悲しい気持ちになるのは当然です。

しかし、それをあまりに引きずって日常生活にも支障が出てしまうのは、亡くなった猫ちゃんの本望ではないでしょう。生きているうちのネコとの付き合い方は、ペットロスで苦しまないためには大切ですよ。

 
 

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