2017年2月4日更新

猫とのお別れの後に感じる喪失感。そもそもペットロスとは何?

考えたくはありませんが、猫を飼っていると必ずやってくるのが猫とのお別れ…死別です。猫を大切にしている人ほど猫を失った喪失感が大きく、ペットロスになる人も少なくありません。長い人だと何年も続き、日常生活を送ることも困難になってしまうと言われるペットロス。今回は「ペットロスとはそもそもどんな症状なの?」「病気の一種なの?」など素朴な疑問に答えます。

ペットロスってそもそも何?


ペットロスとは読んで字の通り、ペットを失うことで起こる精神的、身体的な疾患で、正しくはペットロス症候群と呼ばれています。ペットとの関係が深ければ深いほど失った時の精神的ダメージが大きく、不眠、うつ病、無気力、情緒不安定などの精神的影響が現れます。場合によっては摂食障害、胃潰瘍、じんましんなど身体的な疾患になることも少なくなく、重症化すると治療に長い時間が必要となることもあります。

もちろん、飼い主さんなら誰でも愛猫との別れに悲しみを感じるはずですので、落ち込んだり、塞いだりするのは自然ですし、ある程度は健全な精神状態だと言えるでしょう。しかしながらそれが長く続いたり、社会生活を送れないほど深刻な状態になったり、身体的に不調になったりするのは、ペットロスが重症化している証拠です。日本医学会では悲しみによる落ち込みや不調が1ヶ月以上続く場合はカウンセリングなどを受けることを奨励しています。

ペットロスを重症化させる4つの要因

ペットとのお別れが及ぼす影響は、人によってさまざまです。悲しみに沈んでいても日常生活は普通に送れる人もいれば(多くがこのパターンです)、何もかもが手につかなくなってしまう人もいます。この差はどこから来るのでしょうか。

1.飼い主さんの精神状態やこれまでの体験

一番大きく影響するのはその時の飼い主さんの精神状態やこれまでの体験でしょう。人によって状態や体験はさまざまですので、例をすべて挙げることはできませんが、「猫との別れが初めてだった」「前の猫との別れの悲しみが癒えていない」「他に悲しいできごとがあった」「もともとうつ状態にあった」など、猫を失った悲しみと共鳴してしまう別の悲しみのファクターがあると、ペットロスが深く長引くことがあります。

2.猫が亡くなった時の状況

猫がどのように亡くなったか…が飼い主さんの心に及ぼす影響は無視できません。「突然の事故」「病気を早期発見できなかった」「愛猫を屋外に出して交通事故にあった」などの場合、飼い主さんが猫の死を自分の責任だと思いがちで自責の念からペットロスが重症化しがちです。また、「猫の死に目に遭えなかった」「猫が行方不明のまま、帰ってこない」など愛猫の死に立ち会えなかった場合も想いを引きずりがちで、悲しみが長期化することがあります。

3.悲しみをうまく表現できないケース

周囲の人が「たかが猫じゃない」などとペットロスを理解してくれなかったり、飼い主さん本人が「猫が死んだぐらいで、ここまで落ち込むなんて女々しい」と自分の中の悲しみを否定したりするタイプだったりすると、周囲や本人が気づかないうちにペットロスが深刻化することがあります。ペットロスに陥っていることが表面化しないため、絶望状態が長期化してしまうのがこのケースの特徴です。

4.猫との関係性

「家族が猫だけ」「猫が子供の代わり」「人付き合いがない」などのケースは、飼い主さんの猫への依存度が高いことが多く、猫を失った悲しみがより大きくなることがあります。同じように、多頭飼いよりも1匹のみを飼っている飼い主さんの方が、依存度が高くなり悲しみが長引く傾向にあるようです。

ペットロスは当たり前。重症化しないように気をつけて


ペットロスはアメリカでは1990年代から注目されていましたが、日本でも2000年位から徐々に知られるようになってきました。ただし、仕事や人間関係による精神的、身体的な疾患に比べると、ペットを失ったことによる悲しみは同じ経験をもつ人にしか理解できないこともあって、まだまだ社会的に受け入れられていないのが現実です。

長い間、生活を共にした愛猫が亡くなれば悲しみを感じ、時に絶望し、落ち込むのはごく普通のことです。まず、ペットロスを恥ずかしいと思わないこと、愛猫を失った悲しみとしっかり向き合うことが大切でしょう。最近では愛猫を失った辛い経験から早く立ち直るために、猫の葬儀やアルバム作りなども奨励されています。また、猫を飼ったらペットロスに関する知識やペットロスと向き合う方法などについて普段から調べておくこともペットロスを重症化させない良い方法だと言えるでしょう。

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