2017年1月30日更新

【動物看護師が徹底解説!】猫もほくろってできる?

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

ほくろって気になりますよね。体のどこかしらにできても外見的に気になるし、大きく膨らんだりすると病気かと心配になります。人間の場合、ほくろはメラニン色素に由来してできるものですが、メラニン色素のない足裏にほくろができると癌だと言われることもあります。では、猫はどうなのでしょうか。ほくろはすべて心配ない?どんな場所にできやすいのでしょうか。

 

メラノーマとはなにか

ほくろ、というとメラノーマという名前もくっついて覚えている方も多いのではないでしょうか。メラノーマとはほくろのように見える、悪性黒色腫のことをいいます。ほくろに似たような外見であるだけで、ほくろではありません。良性のものはメラノサイトーマと呼ばれ、シミやほくろのほとんどはメラノサイトーマです。

稀にネットの情報で、メラノーマには良性と悪性がある、や、メラノーマでも治療をすれば必ず完治する、などと書いていることがありますが、これらは間違いです。メラノーマは”悪性黒色腫”のことを言うので、悪性以外はありません。そして、メラノーマは非常に進行が早く、飼い主さんが気が付いたころには転移していることも多くあるため、どんな治療を施したとしても完治は難しい病気です。メラノーマと診断されて、完治するとどこかに書いてあったから大丈夫!という飼い主さんもいますが、残念ながらそれは非常に低い確率の中の1つか、メラノーマというもの自体を勘違いしている可能性があります。

メラノーマはどこにできやすいのか

猫の場合は虹彩(目の中)や、口腔にできやすいです。しかし、だからといってそれ以外のほくろのようなものが、すべてただのほくろ(=メラノサイトーマ)というわけではありません。ほくろのようなものを発見してから、急速に大きくなったり、大きく膨らんだりするようであれば早めに動物病院へ受診しましょう。

虹彩の場合は、顔はよく見る場所であることから発見も早くなるでしょう。治療が手遅れになったり、メラノーマであった場合は、眼球摘出など大きな手術が必要になるので、心の準備をする意味でも早めに受診しましょう。ほくろは正常な皮膚と、黒くなった皮膚の境目がはっきりとしていますが、メラノーマの場合布に液体がしみこむように、ぼんやりした境目になるのも特徴です。ただし、これに当てはまらないからといって、メラノーマではないと判断するのは危険です。

 

茶トラの唇にはほくろができることも

茶トラの猫を長年飼っている人ならわかるかもしれませんが、子猫のころは綺麗な唇をしていたのに年を重ねるごとにほくろのようなものが増えていくことがあります。これは茶トラ模様の猫特有のほくろだと言われていて、体に害はないことがほとんどです。しかし、あまりにも増えたり、ふくらんできたりする場合は動物病院へ受診することをおすすめします。

一番安心なのは、ほくろのようなものを発見したら、どんな場合でもすぐに受診するということです。手遅れになると、予後が非常に悪い病気です。介護も大変ですし、治療費もかさみ、第一猫の苦しみは想像を絶するでしょう。大切な愛猫を守るためにも、体の小さな変化も見逃さないようにしてくださいね。

 
 

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