2017年6月19日更新

いざという時に備えて…犬の予防接種、不妊・去勢手術の重要性。【獣医師監修】

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みなさんは家族の一員であるペットのために、健康な日常生活をめざして丁寧なケアを毎日心がけていることでしょう。一方で、災害時などいざという時のために、家族の一員としてだけでなく、社会の一員としてのペットのためにも、飼い主が果たすべき責任があります。

災害にともなう避難所での生活のように、共同生活を余儀なくされた時には、ペットの飼い主として、他の被災者の方々へのさまざまな配慮が必要です。

また、ペットに対するお薬や食料などの救援物資は、なかなか手元に届かないのが現状です。飼い主として、こういった時の為の心構えについて、是非一度しっかり考えてみてください。

 

東日本大震災で見えた予防注射、不妊・去勢の重要性

東日本大震災時のペットトラブルとして、狂犬病やフィラリア症などの感染症や、ノミ・ダニなど衛生面の問題に対する不安の声が数多く報告されました。また、飼い主とはぐれてしまい、不妊・去勢されていなかったために、望まない命が宿るなどといった問題もたくさんありました。

この様なトラブルを回避するためにも、予防接種やノミ、ダニの予防や寄生虫の駆虫、不妊・去勢を確実に行うことは大切です。

様々な予防注射や薬、不妊・去勢について

犬の予防注射には、「狂犬病予防法」により飼い主に義務付けられている年一回の狂犬病予防注射や、いくつかのウイルス感染症を予防するための混合ワクチンなどがあります。

ノミ・ダニの寄生、また、フィラリア症をはじめとした寄生虫感染症もあらかじめ対策が可能です。

これらは、動物だけでなく人間にとっても健康・衛生状態の確保のために重要です。また、望まない繁殖を防止するだけでなく、不妊・去勢の手術により予防できる病気があることからも、不妊、去勢手術を行なうことがすすめられます。

 

ペットのことすべては飼い主さんの責任です

避難所では、ペットを飼っていない方や様々な理由でペットを飼うことができない方も、一緒に生活します。そのため、ペットとともに避難所で生活を送るためには、これらの方々に対しての細かな心配りがとても大切になります。

もちろん、災害時でなくても、ペットの健康や衛生状態を管理し、感染症を予防したり、望まない妊娠を避けたりすることは、飼い主の責任です。

その上で、災害時のことまで頭にいれ、それに備えておくということは、動物を飼う人すべてにとっての義務といってもいいでしょう。

動物用の避難用品や備蓄品を確保しておくことも忘れてはいけません。東日本大震災の時は、ペット用の救援物資が届くまでにかなりの時間がかかったそうです。

特に、療養食などの特別なフードや薬などを手に入れることは、とても難しいことになるかもしれません。ペットに対する救援物資が届かない可能性を想定し、日頃からある程度の備えはしておきましょう。

食料や水、継続して処方されている薬がある場合にはそういった薬などは、最低でも5日分、出来れば1週間分ほどは備えておくといいでしょう。

また、予備のリードや首輪、クレートなどの準備も忘れてはいけません。

飼い主がペットのすべてにおいて責任を持って管理することが、家族の中だけでなく、社会の中でも人間とペットがよりよい関係を築く助けになるでしょう。