2017年2月26日更新

犬の想像妊娠はよく聞くけど、猫も想像妊娠をするの?【動物看護師が徹底解説】

Neige



動物看護士/トリマー

現役動物看護師・兼トリマー。 生涯学習、駆け足で前に進む医療にマイペースに追いかける毎日。 犬猫に関する色々なことをわかりやすくお伝えします。

 

人や犬の想像妊娠は知っていても、猫の想像妊娠ってあまり聞かないですよね。猫は交配をすると高い確率で妊娠が成立するといわれていて、そのメカニズムは人や犬とは違っています。猫はどのように妊娠をするのでしょうか?また、想像妊娠することはあるのでしょうか?

 

可能性はゼロではないが、確率は低い

猫には発情期というものがあります。犬も同じように盛る時期があり、その期間に雌は交配を受け入れるようになります。犬は特有のサイクルで排卵しますが、猫は交尾刺激がないと排卵しません。交尾刺激、つまり雄と交わった時に排卵をするので、その妊娠成立の確率は非常に高くなるのです。

想像妊娠は妊娠に関するイメージを強く持つことで起こり、犬や猫の場合は”想像”が引き金になるわけではないので、”偽妊娠”と呼びます。犬猫の偽妊娠になる重要なポイントは黄体ホルモンですが、これは排卵をしないと高まらないホルモンです。先ほど書いた通り、猫は交尾刺激がないと排卵はしないので、そもそも受精するための精子がない、という場面はあり得ないのです。なんらかの事情で交尾刺激があり、排卵はしたものの、受精はせず黄体ホルモン値だけがぐんぐんと上がってしまうと偽妊娠を引き起こしてしまうこともあるのです。

偽妊娠になると?

猫は本当に稀ですが、起こらないわけではなさそうです。偽妊娠をすると、乳首が張る・赤くなり目立つ、乳汁が出る、お腹がふくらむ、食欲が低下する(つわり)などの様子が見られます。

偽妊娠の間は気性が荒くなりがちなので、いつもは普通に触れられていても機嫌を見ながら触れ合うようにしましょう。黄体ホルモンの分泌が治れば、偽妊娠は自然に治っていきますが、3週間以上続く場合は一度かかりつけの動物病院で診てもらったほうがよいかもしれません。

 

予防は避妊手術のみ

偽妊娠を予防するには、子宮と卵巣を摘出する避妊手術が必要です。避妊手術は偽妊娠を予防するだけでなく、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症も予防でき、発情期の扱い辛さも解消されます。数回発情期が来てしまってから避妊手術をするよりは、発情が来る前にしてしまったほうがメリットは多いので、子猫の適齢期のうちに手術を受けておきましょう。

繁殖が目的で避妊手術ができないのであれば、偽妊娠やホルモン由来の病気のリスクを抱えるため、より一層愛猫の健康管理に力を入れてくださいね。