2017年6月16日更新

猫にシャンプーは必要?猫のシャンプーの注意点・方法【獣医師が解説】

ペット生活 獣医師



獣医師

ペット生活編集部の獣医師アカウント。ペットとの暮らしを豊かにするお役立ち情報をお届けします。

 

「猫にシャンプーは必要なの?」という疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。実際にネコを飼っている飼い主さんに良くされる質問の一つです。今回は猫のシャンプーについて考えてみましょう。

 

猫のシャンプーの必要性

まず、猫にシャンプーをする必要性ですが、結論から言うと「必要ではない」ということになります。

猫にシャンプーが必要ない理由

猫にシャンプーが必要ない理由は以下の通りです。

自分でグルーミングをしてきれいにする


猫を飼っている人は気づかれる方が多いと思いますが、猫は犬に比べて非常にきれい好きな動物です。手や体を舐める「グルーミング」(毛づくろい)をしている姿をよく見かけませんか?猫は起きている時間の30~50%をグルーミングに費やしているとも言われているんですよ。

また、猫の舌の上にはたくさんのとげのようなものが付いています。これが、グルーミングの時に、櫛のように働き、毛の汚れやもつれを取ってくれるんです。

犬にシャンプーが必要なのには猫に必要のない理由は、猫の行動や体のこのような特徴にあるんですよ。

猫は水が嫌い

猫はもともと砂漠にいた動物で、濡れるのを極端に嫌う性質があります。なかには、「うちの猫お風呂が好きなの」という方もいますが、それは特殊なケースです。猫が、体が少しでも濡れた時に丁寧に舐めている姿を見たことがあるかもしれませんが、猫は体が濡れているのを非常に嫌がるのです。猫は、シャンプーで濡らされることで強いストレスを感じることが多いんです。

乾かすのがとても大変

猫を洗ったことがある人はよくご存じだと思いますが、猫の毛を乾かすのはとても大変です。ドライヤーの音を怖がる猫は非常に多いですし、ドライヤーを使っても使わなくても完全に乾かすのにはかなり時間がかかります。

濡れた毛をそのままにしておくと、体温が下がって風邪をひいたり体調不良の原因になります。人でも濡れた服をずっと来ていたら風邪をひくのと同じですね。また、濡れた毛をそのままにしておくと、もつれて毛球になってしまうことも多いです。

シャンプー後の乾燥が難しいというのも猫のシャンプーのデメリットの一つです。

例外的にシャンプーが必要な猫

基本的にシャンプーの必要のない猫ですが、例外としてシャンプーをしてあげないといけない猫もいます。

  1. 長毛種で、自分のグルーミングでは不十分な猫
  2. 皮膚糸状菌症などシャンプーが有効な皮膚病
  3. 高齢の猫で、グルーミングの頻度が低下している子
     

体調不良があると、グルーミングの頻度は下がります。特に、腎不全や糖尿病などの慢性疾患では、毛質が悪くなってぼそぼそしてくるのとともにグルーミングの頻度も低下しますので、毛球ができたり毛づやがとても悪くなります。そのままにしておくと、皮膚病につながることもあるので、シャンプーが必要になることもあります。

猫のシャンプーの方法


上に書いた通り、シャンプーの必要性の高くない猫ですが、シャンプーが必要である子も中にはいます。シャンプーをする際には以下の注意点を守りましょう。

シャンプーの手順

1.洗う前にしっかりブラッシング

いきなり濡らしてしまうと、毛のもつれが取れにくくなったりシャンプーが泡立ちにくくなります。まずはしっかりブラッシングをして、毛の通りを良くしておきましょう。

毛球があった場合は事前にカットしておいた方がいいですが、毛球は皮膚のすぐそばについていることが多く、皮膚が柔らかい猫では皮膚を切ってしまう事故も多いです。毛玉がひどい場合には動物病院でやってもらうことをおすすめします。

2.ぬるま湯で顔以外をしっかり濡らす

シャンプーをうまく泡立てるためには、全体をくまなく濡らす必要があります。顔はシャンプーができませんので(嫌がる・眼に入ると角膜に傷がつく)、顔以外のシャンプーする場所をしっかり濡らしましょう。

3.猫用シャンプーを、ボールなどでしっかり泡立てる

シャンプーは手や毛の上で泡立てるのではなく、薄めてボールに入れて泡立てましょう。これにより、必要以上のシャンプーを使わなくて済み、ゆすぎが非常に楽になります。

4.全体を優しく洗う

泡立てたシャンプーで全体を優しく洗いましょう。洗う時には、泡が飛んで目に入らないように注意しておいてください。

5.ぬるま湯でしっかりゆすぐ

シャンプーをした後に最もトラブルが多いのはゆすぎ残しです。ゆすぎ残しは皮膚のかゆみやふけ、皮膚炎の原因となるので、必ずしっかりぬるま湯でゆすぎましょう。まったく泡が見えなくなってから1~2分はしっかり流すようにしてください。

6.しぼる

乾かす前に、毛を絞って水分をできるだけ減らしましょう。しぼることで水分を半分以下に減らすことができ、乾かす時間がかなり減ります。

7.ドライ

通常、タオルドライである程度乾かしてから、コームやスリッカーを併用して、ドライヤーで毛の根元を乾かします。ドライヤーを嫌う子は多く、よほど嫌がる子ではタオルドライのみでの乾燥になりますが、タオルドライだけでは完全に乾かすことは不可能です。最低限胴体の部分はしっかり乾かすようにしましょう。手足の先は多少湿っていても体温が落ちませんし、自分で舐めて乾燥させやすい場所ですので、胴体を優先的に乾かしましょう。

8.暖かい部屋にいてもらう

シャンプー後に100%水分を取り除くことは不可能です。できるだけ乾燥させて、わずかに残った水分は、自然乾燥や猫自身のグルーミングに任せるしかありません。先ほど書きましたが、「毛が濡れている」というのは人でいう「服が濡れている」ということですので、暖かい部屋で体温が落ちないよう工夫してあげましょう。完全に乾くまでは、人がじっとしていても暖かく感じるくらいの部屋にいてもらうようにしましょう。

シャンプー選び

猫と人では皮膚のpHが異なります。人用のシャンプーではなく、必ず猫用のシャンプーを選びましょう。猫用のシャンプーも最近はいろいろな種類のシャンプーが出ています。どの種類を使うのかは、動物病院で相談するのがいいですが、特に皮膚病を持っていない子であれば、抗菌シャンプーやノミを抑えるシャンプーではなく、マイルドな敏感肌用やアトピー用シャンプーを選ぶといいでしょう。

シャンプーをするときの注意点

眼には絶対に入らないように

シャンプーが目に入ると、角膜潰瘍という眼の表面の傷ができてしまいます。濃いシャンプーが入った場合は、ひどい傷になり、最悪失明などの危険性もありますので、顔回りはシャンプーしないようにしましょう。可能であれば、眼を保護するような目薬を病院で処方しておいてもらい、シャンプーをする前に点眼しておくことをおすすめします。

シャンプーの頻度は2週間に1度以下

シャンプーは必要な皮膚の脂(皮脂)も一緒に除去してしまうため、一般的な市販のシャンプーは2週間に1度以上行わないようにしましょう。頻度が高すぎると、乾燥肌によるふけや痒みが出ることがあり、シャンプーのせいで皮膚が荒れてしまうということになりかねません。薬用シャンプーはもっと頻繁にできるものもあるので、頻繁にシャンプーをしたい場合は動物病院で相談しましょう。

シャンプー後のトラブルに注意

シャンプー後にかゆみやふけが増えたり、眼をしょぼしょぼさせたり、熱がでる場合は、シャンプーが原因の体調不良である可能性があります。そういったことがあれば動物病院へ相談しましょう。

また、シャンプーのストレスによって元気や食欲が落ちたり、下痢や血尿が出ることもあるので、そちらも注意しておいてください。

お風呂に浸かるだけは意味がない

たまにお風呂に浸かるのが好きで入っているという猫もいます。好きで入る分には悪いことはないですが、それ自体に何かメリットのある行為ではありません。お風呂に入った場合もしっかり乾かしてあげてください。特に、脇や内股の毛が濡れたままになると毛玉になりやすいので注意しておきましょう。

 

猫のシャンプの代替法


毛が汚れてしまったりごわごわしているけれど、シャンプーができないという人もいるでしょう。普通のシャンプー以外の方法できれいにする方法があるので、以下の方法を参考にしてみてください。

・水のいらない猫のシャンプー

フォーム(泡)タイプのシャンプーは水を使わないで済み、乾かさなくてもいいためとても重宝します。水が嫌いな子や、高齢・病気の子で濡らすことで体調が悪くなる可能性の高い子ではフォームタイプのシャンプーを使ってください。泡を毛に付けて、コームやスリッカーでとかすだけで汚れが取れ、毛のもつれもなくなります。ペットショップなどでも売っていますし、心配な人は動物病院で出してもらってもいいでしょう。

・定期的なブラッシング

毛球を作らないようにするためには定期的なブラッシングが有効です。特に長毛種の猫ではブラッシングの癖をつけるようにしましょう。ブラッシングさえしておけばシャンプーが必要になることは少ないです。日常のケアが大切ですね。

まとめ


猫をシャンプーすることは、メリットよりもデメリットの方が多いことがほとんどです。どうしてもシャンプーが必要な子や、シャンプー・ドライを嫌がらない子では、上に挙げたような注意点を守ってシャンプーするようにしましょう。皮膚や被毛に問題のない猫では特にシャンプーは必要ないので、ブラッシングなど日常のケアをしっかりしてあげましょう!

 
 

人気のドッグフードは?獣医師おすすめの「ドッグフード」ランキング

特に近年日本で注目されているドッグフードは「人が食べるご飯の様に高品質なプレミアムドッグフード」です。獣医師がおすすめする高品質なプレミアムドッグフードをランキング形式でご紹介!

ドッグフード

おすすめのグレインフリーキャットフード15種をランキング!評判の良いキャットフードは?

猫のフードで最近人気なのが「グレインフリー」。グレインフリーのキャットフードにはどのようなメリットがあるのでしょう?おすすめのグレインフリーキャットフードをランキング形式で紹介!

ドッグフード