2017年6月28日更新

犬に服は必要か?犬種の歴史から考えたい寒さへの耐性

長谷川真理恵



JKC A級トリマー、JKC C級ハンドラー

グルーミングスクールに4年通い、JKC A級トリマーライセンス、JKC C級ハンドラーライセンスを取得。フリーのトリマーとして働く傍ら、在学中にモデル犬として迎えたトイプードルのチャンピオン完成をきっかけに繁殖学・遺伝学を学び、ドイツやイギリスのブリーディングスタイルをモデルとして極少数頭のみのブリーディングを手掛ける。主人の海外赴任に伴い愛犬とともにドイツへ越した後、現在はベルギー在住。日本とは大きく異なるヨーロッパにおける"犬とは"を日々体感中。

 

ここ20年で日本でのペットへの意識が大きく変わり、犬を取り巻く環境も劇的に変わりました。その中でも大きく発展を遂げたものの一つが犬の洋服。特に小型犬の洋服は人間も顔負けのデザインに素材やお値段。愛犬専用のクローゼットがあるという話もちらほら聞き、人間のアパレルメーカーも参入し一大産業となっています。
でも稀に、「犬に洋服って、自分の毛があるんだし…。」という苦言が聞こえてくるのも事実。では犬にとって服は本当に必要なのか、実は必要ないのでしょうか?

 

寒さで犬も風邪をひく?

寒くなって人間の間ではインフルエンザが流行ったり、飼い主さんはちょっと風邪気味…。そんなときにふと心配になるのが「犬も風邪をひくの?私の風邪がうつったら可哀想だな。」ということではないでしょうか。

厳密に言えば人間の風邪は犬にはうつりません。また人間のようにちょっと風邪気味だな…というような風邪もありません。獣医さんで「風邪ですね。」と言われた場合、呼吸器感染症のことを飼い主さんに分かりやすいように、風邪と表現することがあります。

これは寒さによって免疫が低下し、何かしらのウイルスに感染することによって引き起こされるもので、代表的なものではケネルコフがあげられます。症状は人間の風邪に似ていて、咳やくしゃみ。犬から犬に感染し、体力のない子犬や老犬では肺炎へと発展し死に至ることもある怖い感染症です。寒さや乾燥に強いウイルスなので、冬場に沢山のペットが集まるイベントなどに行った後は体調変化がないかをよく観察してあげましょう。

防寒が必要な犬種、必要のない犬種、その違いとは

ではあなたの愛犬に服が必要なのかどうか?それを考える上で、いくつかのポイントを見て欲しいと思います。

その犬種の原産国

例えばチワワ。
冬になると見るからに寒そうに震えるチワワはメキシコが原産国です。暖かい国に対応して改良されたチワワにとって、日本の冬はとても寒く感じます。
他に寒さに弱い犬種として代表的なのは、イタリアングレーハウンド、トイプードルやヨークシャーテリアなど。

逆に寒さに強い小型犬といえばポメラニアンが挙げられます。
ポメラニアンのルーツはサモエドから。サモエドはロシアの北シベリアが原産ですので、とても寒さに強いです。
他に寒さに強い犬種としてはシベリアンハスキー、コーギー、柴犬などが挙げられます。

このように愛犬のルーツを知ることは、快適な生活を送らせてあげるためにとても役立つ情報源となるので、ぜひ一度愛犬のルーツを調べてみてくださいね。

シングルコートかダブルコートか

犬の防寒機能で大事な役割を果たしている被毛(コート)。この構造には大きく分けて2つあり、シングルコートとダブルコートに分けられます。シングルコートは上毛のみで構成され防寒機能は低く、ダブルコートは上毛と下毛で構成され防寒機能が高くなっています。

シングルコートはプードル、ヨークシャーテリア、マルチーズ、パピヨンなど。
ダブルコートはポメラニアン、柴犬、キャバリアなど。
あなたの愛犬がどんな毛なのか、確認してみましょう。

 

寒がりかどうか決める要因は他にも色々

他にも、愛犬が寒さに弱いか強いかを決める要因は沢山あります。

・温度調節の苦手な老犬。
・肥満気味の犬。
・寒いときにあまり外に出慣れていない犬。
・外で活発に動く犬
など、理由は様々。

ダブルコートだから寒さに強い、暑い国出身だから寒さに弱いとは限りません。愛犬が震えたり、じっと動きたがらないなど、その都度様子を見てお出かけやお散歩の際には洋服で調節してあげてくださいね。

 
 

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