2017年5月21日更新

東京都が主催!愛護推進員向けの研修【ねりまねこブログ】

ねりまねこ



NPO法人

「NPO法人ねりまねこ・練馬区地域猫推進ボランティアのブログです。 博愛の夫と、平均的猫好き妻による、市民ボランティア奮闘記! 地域猫とは地域にいる飼い主のいない猫の問題を、 地域住民・問題解決に取り組むボランティア・行政の三者が協力しあって解決を目指すことにより、 人と猫とが共生する地域づくりをしていくという考え方です。」

 

東京都が主催する

行政担当者と愛護推進員向けの研修でした。

私にとっては練馬方式の成果を伝えるという責任重大な場でした。(;^_^A

最初は、ちよだニャンとなる会の副代表香取さん

成功した自治体のモデルには予算や人材などの差はあれど学ぶべき点はあります。
私なりに感じた成功のポイントです。

【成功のポイント①行政・市民の協働】

そもそもの話、17年前は千代田区も
たくさんの野良猫の糞尿や餌やりトラブルで住民も行政も大変困っていました。

そのような市民の声から手術費用の助成金制度ができました。

行政は対策を進めるために、普及員を公募し
集まった市民のゆるやかなグループがちよだニャンとなる会です。

もともとあった動物愛護団体ではなく、行政が集めた市民の集まりなのです。

だから発足時から現在に至るまでニャンとなる会と行政は
その時代時代にあった対策を協力しながら進めているのです。

【成功のポイント①徹底したTNR】

千代田区がその後のTNTAなど先駆的な活動に入れた理由は、最初に、徹底的に、集中的にとにかく、手術をして猫の総数を激減させたことです。

なぜ手術が進んだかと言えば、手術費用をボランティアに負わせない助成金制度があったからです。

東京23区はすべて助成金制度があります。
助成金額と総予算だけでなく使い勝手も重要です。

たとえば

手術費用が安い病院があっても区外・獣医師会に入ってないため使えない

年間の頭数制限がある

年間予算を使いきったら、自腹になるなどが足かせとなり
そこそこ予算があるのに猫の繁殖スピードに不妊・去勢手術が追い付かず猫は減らない自治体もあります。

税金という限りある予算を公共の利益のために最大限、有効に使える施策にしてほしいです。

手術により、猫の総数が減ったからこそその後のTNTAにつながります。

千代田区は都心の超一等地で

再開発工事や
交通量が多く
住民は少なく

どんどん猫が住めない場所になってきています。
保護して、譲渡するのはやむを得ないことなのです。

行政は医療費を支援する制度や譲渡会場を貸すことで会の譲渡活動を支援をしています。

譲渡支援事業は

動物病院での預かり費用 上限4万円
医療処置費用 上限6千円

と、一見、高額に見えますが、猫の数が少ないからできることで

猫に関する事業総額は他の都心部の自治体に比較し、千代田区が格別高いわけでもなく、千代田区の予算以上にニャンとなる会が捻出しています。

千代田モデル
(と、この後の田中亜紀先生の講義)を聞いて
目からウロコだった点もあります。

これまで私はず~っと
「TNRだけではダメで適正な継続管理を含めた地域猫活動が最善」
と理解していました。

千代田モデルでは、

周辺住民に説明し、ご理解を得て個体を調査・把握して適切な給餌・清掃で永続的に見守りを行う完璧な地域猫活動にこだわりすぎずとにかく最優先で徹底的にTNRを進め、猫の数を激減させました。

見守りを欠くTNRだけの活動※は愛護意識が足りないと批判されたこともあるそうですが

結果として、殺処分ゼロを達成し、6年間も継続し保護・譲渡も事業で行う動物愛護のトップランナーとなったのです。

※正確には、見守りを欠いたわけではなく地域住民や在勤者がすでに餌やりをしているので、ニャンとなる会はTNRに専念できたということですが。

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猫トラブルゼロをめざす練馬方式

千代田モデルとはいろいろな意味で異なる練馬方式

すばらしい千代田モデルの後は

私達、練馬方式(笑)

練馬区は

東京23区で最も緑が多く2番目に人口が多い

人も猫もたくさんいる自然豊かな住宅街です。

猫が多いのは仕方ないので、

人と猫が、平和に共生し

猫好きと猫嫌いが対立しないで暮らす方法を考えないといけません。
めざすは猫をゼロにすることではなく猫トラブルをゼロにすることです。

練馬区も千代田区同様にボランティアを公募しています。

区の趣旨に賛同した市民がマニュアルに従い、地域密着で、猫対策を行います。
ボランティアの人数は年々増え続け、169人です。

練馬区のポイントは

  1. 地域猫活動は、動物愛護活動ではなく、町の環境改善である
  2. 地域の問題は、当事者である地域住民が主体となって解決する(行政やボランティアだけで行わない)
  3. 永続的な制度設計
    • 行政担当者が変更しても持続可能、ガイドライン・マニュアル作成
    • ボランティアに丸投げしない。行政の下請け、町の便利屋にしない
    • ボランティアは地域密着(一般的には自分の家周り)、無理なくできる範囲で

地域猫活動の定義で、難しいと言われるのが「地域社会のご理解を得る」ことですが、

練馬区の場合

最初に保健所職員とボランティアで町会長に趣旨説明を行い

「町会のご理解を得る」ことでスムーズに始められます。

区と町内会の後ろ盾があり区の指導に沿った活動をしていれば住民から反対されることはほぼないし、町の中からは、「ご苦労様」「ありがとうございます」と言われることが多いです。

猫は個体管理しています。

私達のエリアの場合、
登録猫数623頭が、

死亡・行方不明・譲渡で365頭に減りました。

地域猫活動はあくまでも、
外猫の適正管理なので
保護はしません。
(保護活動に助成金は出ません)

それは地域社会が
自ら解決する力を育むためと

ボランティアの生活を守るためです。

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練馬区から動物愛護相談センターへの引取り数の推移です。

H27年度は13匹(うち子猫11匹)

練馬区は殺処分ゼロだけにこだわりませんが
地域猫活動や住民意識の向上で不妊・去勢手術が進み

猫の数が減りゼロが目前に迫ってきました。

 
 

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