2017年6月10日更新

知らなかったじゃすまない!猫にとっては猛毒のナメクジ駆除剤にご用心【獣医師が解説】

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じめじめとした梅雨の時期。気が付くとお家の壁にナメクジが……なんてこともありますよ。そんな時に使いたくなるがナメクジ駆除剤なのですが、実はこれ、猫ちゃんには猛毒の物質なのです。今回は梅雨の時期に注意しておいてほしい、ナメクジ駆除剤の中毒についてみてみましょう。

 

ナメクジ駆除剤中毒の原因物質「メタアルデヒド」

ナメクジ駆除剤に含まれ猫に中毒を起こすのがメタアルデヒドです。

ナメクジ駆除剤には猫に有害なものと無害なものがある

ナメクジ駆除剤には、メタアルデヒドを主成分にした製品とリン酸第二鉄を主成分とした製品があります。メタアルデヒドは猫に猛毒ですが、リン酸第二鉄はほとんど害はありません。ですので、ナメクジ駆除剤の中でも、メタアルデヒド入りの製品には十分注意が必要になります。

メタアルデヒド入りナメクジ駆除剤は1gでも食べると危険

メタアルデヒドの致死量は猫で10mg/kgだと言われています。つまり、5㎏の猫なら、メタアルデヒドを50mg食べてしまうと死んでしまう可能性が高いということです。

ナメクジ駆除剤のメタアルデヒド含有量は、商品によってさまざまですが、メタアルデヒドを6%含有する商品もあります。その商品の場合の場合、5㎏の猫がナメクジ駆除剤を1gでも食べると命の危険があるんです。メタアルデヒドは、猫にとって非常に毒性が強い成分なんですね。

メタアルデヒド中毒の症状

メタアルデヒドは神経への毒性が強く、ナメクジ駆除剤を食べて1~4時間以内に症状が現れると言われています。メタアルデヒド中毒の症状は以下の通りです。

不安・知覚過敏・運動失調・震え・心拍増加・よだれ・嘔吐・下痢・痙攣・意識消失・呼吸微弱

実際にナメクジ駆除剤を食べたかどうかわからなくても、外に行って戻ってきた後、そのような症状が出ている場合は、ナメクジ駆除剤の中毒を疑ってすぐに動物病院を受診しましょう。

 

メタアルデヒド中毒の治療

ナメクジ駆除剤を食べてすぐであれば、催吐や胃洗浄などによって毒物を吸収させないようにすることは可能です。一方、すでに中毒症状が出てしまっている場合は、そういった処置をする意味はなく、症状を抑える抗けいれん薬や、メタアルデヒドを体の外に排泄するための点滴が中心になります。

治療がうまくいくかどうかは、食べた量と治療までの時間にかかっています。できるだけ早く動物病院へかかることが大切ですね。

まとめ

メタアルデヒドはかなり危険で致死率も高い怖い中毒物質です。猫が舐めたり、飲み込んだりする可能性のある場所にナメクジ駆除剤を使う場合には、メタアルデヒドを含まない駆除剤を使うようにしましょう。

また、外に行く猫の場合は、知らないところでメタアルデヒド入りのナメクジ駆除剤を食べてきてしまう可能性もあります。少しでもメタアルデヒド中毒を疑う症状が出ている場合は、できるだけ早く動物病院へかかるようにしてくださいね。

 
 

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