2017年5月12日更新

猫の避妊手術や去勢手術が終わってからの変化と注意点【獣医師が解説】

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避妊・去勢手術後は、卵巣や精巣が無くなることによって、猫の体にさまざまな変化が見られます。今回は、手術が終わった後に気を付けておいた方がいいことや、どんな変化が起こるのかについてお話しします。避妊・去勢手術後にトラブルなく健康的な生活を送れるよう、術後の変化や注意点をしっかり知っておきましょう。

 

猫の変化

太りやすくなる

避妊・去勢手術にはたくさんのメリットがありますが、最も大きなデメリットは太りやすくなることです。手術後に急激に体重が増えて肥満になってしまう猫も多いので、しっかり注意しておく必要があります。

避妊・去勢手術をすると

  • 性欲が無くなり、発情のストレスから解放されるため食欲が増す
  • 体の中での性的な活動が無くなるため、代謝が落ちる

という2つの理由から太りやすくなります。猫の肥満は糖尿病や肝臓病、関節炎のリスクを高めてしまいます。避妊・去勢手術をすることで、猫の寿命が長くなるというデータがありますが、肥満は猫の寿命を短くしてしまうことも知られているため、太ってしまえば、避妊・去勢手術によって長生きできるというメリットが減ってしまいます。

そのため、避妊・去勢手術後は体重が増えてきていないのかしっかりチェックして、フードの種類や量にしっかり注意してあげましょう。具体的におすすめしたいのは、避妊・去勢手術後用の、少し太りにくいフードへの変更です。また、同じフードを食べる場合は、避妊・去勢手術によって代謝が落ちることによって減った消費カロリー分、フードの量を1~2割減らすといったことが必要になることもあります。

手術後に食欲が増えて、どうしてもたくさん食べないと我慢できないという場合は、ダイエット用の低カロリーフードへの変更を考えた方がいいかもしれませんね。

オス猫は徐々に温厚になることが多い

オス猫の去勢手術のメリットの一つが、性格の温厚化です。去勢手術で男性ホルモンを作る精巣を切除することで、体の中の男性ホルモンが徐々に減って、凶暴性ややんちゃさなどが落ち着いてきます。通常、こういった変化がみられるまで、数週間~数カ月かかります。また、発情によるイライラもおちつくため、ホルモンだけでなくストレスも性格の温厚化に影響するようです。

この性格の変化には個体差が強いため、中には手術をしてもあまり性格が変わらない子もいますし、逆に怒りっぽくなるという猫もまれにみられます(去勢手術の影響かどうかは不明です)。

メスの性格の変化はそれぞれ

メス猫では、避妊手術によって卵巣が無くなるため、女性ホルモンが少なくなります。この影響による性格の変化はその子によってバラバラです。大人しくなる子もいれば、やんちゃになる子もいるようです。

ただし、メスの発情に伴うストレスは非常に大きいようで、そのストレスが無くなることで、ゆったりとお家で過ごせるようになる猫は多いです。もちろん、癖付いていなければ発情行動もなくなります。

毛質が変わることもある

避妊・去勢手術をした後に、毛質が変化する猫が時々います。ホルモンの変化による毛質の変化が考えられますが、どれ位の割合で毛質が変化するというデータは現在出ていません。

ただし、手術によって毛質が悪くなるということはほとんどありません。私の経験では、オス・メスともに赤ちゃんのように毛質が柔らかくなることが多いです。

避妊・去勢後の注意点


手術前に発情関連行動があった場合は、しばらく野良猫などの刺激を与えない

避妊・去勢手術をすると発情関連行動(スプレー行動や大きな鳴き声、放浪)などが減るというメリットがありますが、手術前にすでにそういった行動があった場合はしばらくその行動は残ります。特に、野良猫など発情関連行動の刺激になる存在を感じさせてしまうと、手術をしても、そういった行動が癖として残ってしまうこともあるのです。

発情関連行動を癖としてできるだけ残さないためには、手術後しばらくの間、野良猫などを見せて刺激しないことが大切です。発情関連行動を引き起こす刺激がなければ、徐々にその行動も減少してきます。手術で卵巣や精巣を切除することで、性ホルモンの産生は止まりますが、性ホルモンが体には残りますので、特に術後1カ月くらいは意識的に刺激を与えないようにしましょう。

 

オス猫の去勢後すぐに交尾をすると妊娠する可能性

オスの去勢手術では、精管と血管を縛って睾丸を切除します。ただし、精管の一部は体に残るため、その精管の中に入っている精子が、術後数日の間受精能力を持った状態で残ります。

つまり、手術をしてすぐに交尾をした場合、体に残った精子によってメス猫が妊娠するリスクがあるということです。もし避妊手術をしていないメス猫が同居している場合は、最低1週間程度は交尾しないよう注意してくださいね。

まとめ


避妊・去勢手術は、病気の予防や問題行動の防止など、猫にも飼い主にもメリットの大きい手術です。ただし、手術のメリットを最大限にし、デメリットを最小限に抑えるために、避妊・去勢手術後の変化や注意点をしっかり知っておいてくださいね。

 
 

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