2017年6月15日更新

病気の時だけじゃない。猫が健康な時に動物病院に連れていくメリット【獣医師が解説】

後藤大介



獣医師

 

動物病院は、「病気の時に行く場所」と思っていませんか?でも動物病院はそれだけではありません。動物病院へは健康な時に行くメリットも多いんです。

動物病院では、ワクチン接種やノミダニ予防だけでなく、本当に病気が隠れていないかの健康診断をしてもらったり、健康相談をすることもできます。動物病院の中には、人間ドッグの猫バージョン「猫ドッグ」をやっているところもあります。今回は、病気以外での動物病院に行くメリットを考えてみましょう。

 

動物病院でやってもらえること

まずは、病気以外で動物病院でやってもらえることをご紹介します。

混合ワクチン

外に行く猫はもちろん、外に行かない猫でもワクチンは必要です。ホテルに預ける時や動物病院に行った時に感染症をもらってしまう可能性もありますし、飼い主さんに付いたウイルスが家の猫ちゃんに感染してしまうことだってあります。

猫の混合ワクチンは1年に1回必要だと言われています。1年に1回はワクチン接種のために動物病院へ行く習慣をつけておきましょう。

ノミダニ予防

特に外に行く猫では、ノミダニ予防も大切になります。ノミやダニは一年中いますが、夏を中心に春~秋にかけて活発に活動します。ノミやダニは皮膚炎を起こすだけでなく、寄生虫を媒介して全身の健康状態に影響することもあります。外に行く猫では、ノミ・ダニ予防をしておきましょう。

体のケア(爪切り・耳掃除・肛門嚢絞りなど)

動物病院では爪切りなど体のケアも受け付けています。自分で猫の爪切りができない人や、耳の汚れが気になる場合、お尻を痒がる場合などは動物病院でケアをしてもらうといいでしょう。

健康診断

体調に気なることがあってもなくても、健診のために動物病院を受診するということも重要です。体調に気になることがある場合はその原因を調べるために、気になることがない場合でも愛猫が健康なのかを診てもらうことができます。元気なうちから健診をしてもらうことで、病気の早期発見につながるだけでなく、いざ病気になった時にいつまで以上がなかったのか、その経過がわかります。

健診は、1年に1度のワクチンの時に一緒にしてもらってもいいでしょう。また、高齢期に入ってくると、腎不全やホルモン疾患が増えてきますので、半年に1回くらいは動物病院で健診を受けることをおすすめします。血液検査やレントゲン検査、超音波検査などを合わせた「猫ドッグ」をしてもらうのもおすすめですよ。

健康な時に動物病院を受診するメリット

次に、健康な時に動物病院を受診することでどのようなメリットがあるのかを考えてみましょう。

病気の予防がしっかりできる

ワクチンを打っておけば、よくあるウイルスの病気の予防ができますし、ノミ・ダニ予防をしておけばノミやダニが付いてしまったり、ノミやダニからうつる寄生虫の予防もできます。予防できる病気はしっかり予防しておくことが、猫の健康な生活のためには大切ですね。

病気の早期発見/早期治療ができる

健康だと思っていても、実は内臓などに病気が隠れているということもあります。ネコはしゃべることができないので自覚症状を訴えることができず、飼い主がわかる他覚症状が出るまで病気に気付けないことが多いです。潜在的に進行してきている猫の病気は動物病院での検査によってわかることも多く、動物病院を定期的に受診しておくことは大切ですね。

病気になった時に、元気な時の状態と比較してもらえる

健康な時に検診を受けておくことで、いざ病気になってしまった時に健康な時との比較をしてもらうことができます。体重の増減はいつからあるのか、動物病院での普段の様子とどのように違うのかなども、病気の経過や重症度の推定のためには非常に重要です。

また、血液検査などの健診を受けておくことで、健康な時にもともとどれくらいの血液検査の数値だったのかなどもわかります。元気な時と体調がすぐれないときの比較ができると、どの検査をしていくのか、重症度はどれくらいなのか、様子を見てもいいのかなどの判断の助けになります。

健康相談ができる

動物病院ではさまざまな相談も受け付けています。こんな症状大丈夫だろうかといったことだけでなく、フードの種類や量、ダイエット指導、しつけなど様々なことを相談してもらうこともできます。

猫が健康に長生きできるよう、飼い方の相談をしておくのもいいでしょう。普段から相談しておくことで、獣医師との意思疎通もうまくとれるようになり、親身になって診察してくれるようになることも少なくありませんよ。

猫が動物病院に慣れる

動物病院へあまり連れて行ったことのない猫は、動物病院でパニックになってしまうことも多いです。そうなると、暴れてしまって必要な検査ができないということになりかねません。

いきなり体調不良の時にストレスの大きい検査や入院をするのではなく、体重測定や検温、ワクチンなどあまり恐怖心を与えることのない処置に慣れておくことも大切です。そうすることで、動物病院を受診する恐怖心が少しずつ薄れてきます。特に小さいころから動物病院へ連れていく機会が多いと、動物病院でも落ち着いて診察させてくれる可能性も高くなります。猫に動物病院に慣れてもらうためにも、たまに動物病院へ行く機会を作りましょう。

 

まとめ


動物病院は病気の時だけでなく、健康な時にもいくことでさまざまなメリットがあります。予防や健診、相談などで動物病院を定期的に受診する癖をつけておき、いざという時に困ってしまわないようにしておくようにしましょう。

 
 

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