2017年7月26日更新

猫が靴下のにおいをかいで変な顔。この行動の正体は?

後藤大介



獣医師

 

犬は嗅覚が優れている動物として有名ですが、猫もにおいを重視する動物なんです。飼い主さんのにおいが好きな猫も多く、大部分の猫は飼い主さんの匂いが付いたものがあると安心するようです。

そんな猫ですが、靴下などの強めの体臭の付いたものを好きだという子は多いのではないでしょうか?また、そのにおいを嗅いだ時に、口を開けて変な顔をしたことありませんか?これは「フレーメン」というネコ科の動物に特徴的な行動なんですよ。

 

フレーメンでフェロモンを完治

フレーメンは鼻の穴をできるだけ広げて鼻の奥に空気を送り込むために行う行動です。ネコ科の動物は、鼻の奥に「ヤコブソン器官(鋤鼻器=じょびき)」という部位を持っています。このヤコブソン器官は動物のフェロモンを感知する装置です。猫だけでなく、ライオンやチーターなども同じようにフレーメンをすることで知られています。

フレーメンによって鼻腔を広げることで、ヤコブソン器官に入る空気の量が増え、フェロモンの情報を感知することができます。そのため、体臭が付いたものを嗅ぐと、フェロモン情報を感じるために変な顔をするんですね。

動画提供:FESTAの猫のいる生活

フェロモンによって様々な情報を交換

フェロモンは、化学物質の一種であり、さまざまな情報のやり取りに使われているといわれています。性的な情報によって交尾可能かどうかを知らせる「性フェロモン」以外にも、餌のありかや外敵の情報を知らせてくれるフェロモンが存在していると言われています。

人はこのフェロモンを感じるヤコブソン器官が発達していない(人にもヤコブソン器官は存在はしているが、盲端に終わっており、脳に伝わらない)ため、フェロモンを感じることができないといわれています。

 

人間もフェロモンを発している可能性

フェロモンを感じ取ることができないと言われている人間ですが、猫がヒトの体臭に対してフレーメンをすることを考えると、ヒトもフェロモンを出している可能性は高いです。

特に猫は靴下や下着のにおいをかいでフレーメンをすることが多いため、足の裏や脇、陰部などからフェロモンを発している可能性がありそうです。フェロモンを感じることのできない人間がフェロモンを出しているかもしれないというのは、不思議な話ですね。

まとめ

猫がにおいを嗅いで変な顔をする「フレーメン」。これはきついにおいを嗅いで放心状態になっているわけではありませんし、病気のサインでもありません。フレーメンは、猫があなたのことをもっと知りたいと思っているときに取る行為です。愛猫がフレーメンをしていても心配しないで優しく見守ってあげましょう!

 
 

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