2017年6月16日更新

しっぽを振ってても威嚇されてる?犬の意思表示を見逃すな!

長谷川真理恵



JKC A級トリマー、JKC C級ハンドラー

グルーミングスクールに4年通い、JKC A級トリマーライセンス、JKC C級ハンドラーライセンスを取得。フリーのトリマーとして働く傍ら、在学中にモデル犬として迎えたトイプードルのチャンピオン完成をきっかけに繁殖学・遺伝学を学び、ドイツやイギリスのブリーディングスタイルをモデルとして極少数頭のみのブリーディングを手掛ける。主人の海外赴任に伴い愛犬とともにドイツへ越した後、現在はベルギー在住。日本とは大きく異なるヨーロッパにおける"犬とは"を日々体感中。

 

道端で会った犬がこちらを見てしっぽを振っている。
きっと人が大好きな犬なんだ、ちょっと触ろうかな、遊ぼうかな、なんて思ってしまいますよね。

でもちょっと待って!

「犬がしっぽを振る=嬉しい」ではないんです。

 

しっぽを上げて素早く振る


これは喜びMAX!の興奮状態です。
嬉しくて仕方がないといった状態ですね。

お留守番していて飼い主さんが帰って来た、ご飯の時間、散歩の時間、ボールで遊んでもらえるなど、愛犬が嬉しいことや好きなことに遭遇したときに見られる行動です。
愛犬のこんな姿を見ると飼い主さんもつい笑顔になっちゃいますよね。

しっぽを右に振る

これは近年発表されたイタリアの研究チームの論文によるもので、犬は嬉しいときにはしっぽを右に振り、緊張・ストレスを感じているときには左に振るというものです。
嬉しいときには左脳が反応し右側にしっぽは振られ、不安なときには右脳が反応し左側にしっぽが振られると考えられており、犬は好きな匂いと嫌いな匂いを嗅ぐ際にも左右の鼻を使い分けると考えられています。

そう言われてみると我が家の愛犬は家族を見るといつも右にしっぽを振り、いつも厳しく叱ってくる先輩犬が近くにくると左にしっぽを振ります。
あなたの愛犬はどうですか?

 

しっぽを高く上げ小刻みに振る

よくしっぽを振って喜んでいるから撫でようと手を出したら噛まれた!というのがこのしっぽの振り方です。
また去勢していないオス犬同士でもこのようなしっぽの振り方をすることがあります。

警戒している相手にしっぽを高く上げるというのは犬自身の強さをアピールする行動で支配欲の強さを表し、小刻みに振るというのは威嚇を表します。
知らない犬がしっぽを振っているからといって、無闇に手を差し出すのは控えましょう。

しっぽをピンと立てる


続いてこちらも犬の支配力の強さを表す行動です。

相手をじっと凝視し、ピンとしっぽを高く立てる、これは相手への警戒を表し、自分が優位であることをアピールしようとしています。

しっぽが垂れている

これは犬の気持ちがそのまま表現されたようなしっぽの動きで、慣れない場所にいる、苦手なお留守番の気配がする、飼い主さんに叱られたなどのときに見られます。
不安だな、嫌だなという気持ちの表れです。

表情や耳もどことなく落ち込んで、「しょんぼり…」と聞こえてきそうですね。

しっぽを後ろ足の間に丸め込む

苦手な犬や自分より強そうな犬に出会ったとき、元々怖がりな犬などに見られるのがしっぽを丸め込むという行動です。

犬のお尻には肛門腺という自分の匂いのする液体をためておく袋状のものがあります。
日本ではトリミングの際に絞るもので、これは犬によって匂いが異なり(かなり臭いです!)しっぽを振るたびに周囲へ振り撒かれ自分の存在アピールになるのですが、
ここを塞ぐということは相手に対し負けを認め、降参・服従の意思表示を表します。

またお家の中でもしっぽを丸め込んでいる場合には、どこか痛いところがある、体調が悪いなどのサインの可能性もあります。

しっぽから愛犬の性格を読み取ろう


いつも他の犬に喧嘩腰、いつも他の犬のところへ挨拶にいけない、そこには愛犬の性格やこれまでの経験、相手との相性など様々な因子が絡んでいます。
しかし愛犬が知らない犬に出会ったとき、どういう意思表示をしているか?を知ることは大きな鍵となります。

愛犬のしっぽを観察してみてどんな気持ちなのか、より愛犬を知るきっかけになるといいですね。

 
 

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