2017年6月17日更新

猫の目について。タペタムの役割を理解!人間とは違う猫の目のしくみとは?

古川諭香



キャットケアスペシャリスト

キャットケアスペシャリストの資格を活かし、さまざまな猫メディアにて猫情報を分かりやすく配信中。自身も猫サイトを立ち上げ、愛猫と楽しく暮らしていくための秘訣や猫に関する知識などを分かりやすく解説。猫と一緒に暮らせる猫仕様の家も建設し、人と猫が快適に生活していくための方法も伝授している。

 

人間とは違って、暗闇の中でも身動きが取れる猫の姿を見ていると、その目の仕組みを不思議に思うこともありますよね。
しかし、猫の目の仕組みを詳しく知っているという方は意外と少ないのではないでしょうか。
そこで今回はそんな猫の目の秘密を徹底解説いたしますので、ぜひこれを機に大好きな猫について、もっと詳しくなってみましょう。

 

猫の視力は人間の 10 分の 1

素早く獲物を捕まえる猫の様子を見ていると、人間よりも視力がよさそうに思えますよね。

しかし実際は、視力があまりよくありません。猫の視力は人間で例えると 0.2 程度で、人の 10 分の 1 ほどしかないといわれています。

また、動いているものを見る「動体視力」と止まっているものを見る「静止視力」に差があるのも猫ならではの特徴。
猫飼いさんの中には、愛猫と遊んでいるとき、目の前におもちゃがあるのになかなか見つけてくれないという経験をしたこともあるのでは?

猫は動いているものであれば、50m先でも察すことができますが、止まっているものはほんの10m先でも気づくことができません。

こうした視力の差は、もともと獲物を狩って暮らしていたという野生時代の名残りが関係しており、生き残るために必要な動体視力が鍛えられていったのだといわれています。

人より広い視野を持っている!

猫と人間では力だけでなく、視野の広さにも違いがあります。私たちが普段の生活の中で確認できる視野はおよそ左右で180~200度ほど。しかし、猫の場合は 285 度ほどで、人よりも遥かに広い世界が目の前に広がっているので
す。

そして、「両目視野」といって両目で見たときにピントがあう視野が130度程度と広いのも
肉食動物ならではの特徴。

こうした特徴は獲物との距離感を正確に掴むために役立ち、顔の前に目がついている肉食動物だからこそみられるものです。

 

色の識別は苦手…

猫と人間では視力や視野だけでなく、物の見え方にも違いがあります。例えば、人間には見えやすい赤色は猫にとって黒っぽく見え、認識しにくい色となってい
るのではないかと言われています。

それに対して、青や緑、黄色などは猫も判別しやすいため、おもちゃなどで遊ぶときはこうした見やすい色味を意識しながら選んであげると、さらに食いつきがよくなります。

暗闇でも動ける理由は「タペタム」に!

猫の瞳孔には、光に反応して細長く縮まるという特徴が。これは暗闇の中で瞳孔を開くことにより、網膜まで光を到達させようとしているからです。

猫の網膜の下には「タペタム」と呼ばれる部分が存在。タペタムには反射板のような役割があり、網膜で吸収できなかった光を再吸収して網膜に送り返す働きをしています。
猫好きさんの中には暗い場所で猫の目が光って見えたことがある方もいるかと思いますが、そうした現象も実はタペタムが光を最大限に生かしている証拠なのです。

また、猫は人間と違って白目がなく、代わりに「瞬膜」と呼ばれる部分が眼球を保護しています。普段は目の端や目頭にチラっと見えるだけの瞬膜ですが、体調が悪いと目から少しはみ出したり、赤くなったりすることも少なくありません。そのため、瞬膜は猫の体調不良を見抜くためのバロメーターになります。

このように、人とは違った猫のしくみを理解しておけば、愛猫の些細な異変にも早く気づくことができ、適切な治療を受けさせてあげられるはずです。

愛猫の目を美しく保とう!

猫の目は猫好きさんの心をキュンとさせるだけではなく、普段の生活をより快適に行うための役割がたくさん隠されています。
結膜炎や角膜炎など、猫がかかってしまう目の病気は意外に多いからこそ、ぜひこれを機に愛猫のためにも美しい猫目を維持できるように意識してみてくださいね。

【猫の目】猫の瞬膜が飛び出している時に考えられる病気

【獣医師監修】【猫の目】猫の瞬膜が飛び出している時に考えられる病気

 
 

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