2017年8月22日更新

【ペットシッターが解説】ラグドールとの暮らしで注意すること

ayuka



ペットシッター

子どもの頃から動物が好きで、ペットのことを学べる専門学校へ進学。卒業後、会社員を経て、ペットシッターとして独立。愛玩動物飼養管理士、愛玩動物救命士の資格を取得し、日々たくさんのわんちゃんやネコちゃんのお世話に奮闘中。自宅では、トイプードルと猫1匹とのんびりとした時間を過ごす。

 
 

ラグドールの性格と性質

性格

ラグドールは、英語の「ぬいぐるみ」という単語から名前がつくほどに、穏やかで優しい猫です。本当のぬいぐるみのように、家族と穏やかに過ごすことができます。人に甘えることが大好きな性格で、抱っこされることも大好きです。非常に優しく懐が深いラグドールは、子供に抱っこをされても、穏やかに接してくれることでしょう。

穏やかな性格の為、猫を初めて飼うという方や子供がいる家庭であっても、飼いやすいと言えます。人なつっこく甘え上手な面を持っていますので、一匹にされる時間が長いと寂しくてストレスを感じてしまうことがあります。一人暮らしでも、飼いやすい猫ではありますが、コミュニケーションをしっかり取ってあげるようにしましょう。

もちろん、家族と一緒に遊ぶことも大好きですが、基本的にのんびりしています。興奮して爪を立てるといったことも少ない為、室内飼いしやすい猫と言えます。どちらかというと、オスのほうが甘えん坊で感情を出すことのほうが多く、メスのほうがマイペースと言えます。鳴き声あまり無いので、遊ぶ時間と自分でゆっくり休む時間、穏やかに暮らすことができると言えるでしょう。

性質

ラグドールは1960年代、アメリカのカルフォルニア地方で飼われていた抱っこされることが大好きなシールポイントを持った猫から改良を重ねて繁殖されました。品種としては、2000年に確率された猫の為、新しい猫のひとつです。

大きな体とフサフサの毛並が特徴的です。体自体は丸みがありますが、骨格自体、特に足はがっしりとしています。フサフサで大きなしっぽも特徴的です。このフサフサの被毛に特徴的な物は毛の模様です。顔や手足、尻尾にポイント(班)が入っています。そのほか、様々なパターンがあります。カラーにはシール・ポイント(ミテッド)、ライラック・ポイント、ブルー・ミテッドなどのさまざまなものが存在しています。

体重はオスが5.1~7.2kg、メスが4.3~5.7kgほどまで成長します。他の猫に比べて、成長がゆっくりとしていると言われ、成猫になるまで3、4年かかると言われています。寿命はおよそ14年前後で平均寿命ほどですが、大きな体ですので、非常によく食べます。体ががっしりとしている為、高タンパクな食事、栄養管理とに十分気を付けるようにしましょう。

飼育の注意点

室内環境

ラグドールは、換毛期があり、夏になると夏毛に生え変わりますが、その密集した毛で蒸し暑い日が続く夏は苦手です。室内にいても熱中症になってしまいます。また、夏バテをしてしまうこともありますので、猫が休む環境を季節ごとに見直して、猫自身のストレスにならないよう判断する必要があります。人が快適に過ごせる室温で構いませんので、エアコンを利用するようにしましょう。ラグドールが暑そうにしていたり、涼しい場所を探して移動している時は、早めに室温を調整しましょう。

夏は、冷房をつけっぱなしにしておくほうがよいですが、万が一、停電などによってエアコンが消えてしまった時のために、体を冷やせる場所を作っておくと安心です。ラグドールは、高いところよりも、冷たい床を好んだり、安定感のある風通しのよい場所を好む傾向にあります。普段からお気に入りの場所がある場合、そこに冷感マットを敷いたベッドなど体を冷やすことできる場所を作ってあげるとよいでしょう。

一方で、猫は寒くなり過ぎるとその部屋から出て暑い部屋に行ってしまうこともあります。ラグドールが体が大きく、行動自体もとてもゆっくりしていることが多いものです。特に高齢猫は、移動自体をせずに同じ場所で寝ている時間も長くなります。部屋の温度を下げ過ぎると低体温になってしまうことがあります。エアコンをつけずに涼しい風が入る部屋を好むこともありますので、猫の様子を見て臨機応変に決めるとよいでしょう。寒い日が続く冬の時期は、猫は自然と暖かい場所を探して移動するものです。特に高齢猫やまだ成長段階にある子猫は要注意です。いつも過ごしているベッドやソファーなどにペット用カーペットをつけるなど、体を暖めることができる環境を整えてあげましょう。

暖房を使って室温管理をすることも大切ですが、部屋の乾燥にも注意し、適度な湿度を保つようにしましょう。フサフサの被毛が自慢のラグドールですが、乾燥がひどくなると、密集した被毛がもつれやすく、さらに毛玉になりやすくなってしまいます。室温と共に湿度も管理しましょう。ヒーターなどを使う場合は、やけどをしないように注意しましょう。また、こまめに掃除をして衛生面にも注意したいものです。

家族と一緒に過ごすことが大好きなラグドールですが、おっとりしていて、一緒に運動することは少ないものです。しかし、運動不足は肥満の原因にもなってしまいます。気分転換程度に一緒に遊ぶようにしましょう。ただし、ラグドールはその大きな体を支える必要があります。可能な限り滑りにくいカーペットやマットを敷き、ペット専用の滑り止めつきマットを敷くなどして関節に負担をかけないようにしましょう。爪とぎをしていて糸や綿が出てくるとそれを食べてしまう危険性や、コルクなどの素材が好きで食べてしまう危険性もあります。万が一、猫が興味を示して食べてしまっていたら、その素材は使わないほうがよいでしょう。

家具の配置

ラグドールは、基本的に運動量が少ない猫が多いものですが、子猫から若い猫はやはり、活発で遊ぶことも大好きです。ただし、体が大きい為、あまり高いところよりも人の目線が届くあたりに上ることのほうが好きなようです。キャットタワーも高さよりも、安定感重視で、どちらかというと家具の上にあがることを好む場合も多いものです。家具の配置やインテリアを工夫して、愛猫が自然と運動できる環境を作るとよいでしょう。

ラグドールは、「帰巣本能」が強いと言われています。普段からその環境に慣れて過ごす為、部屋の毛様替えや引っ越しをする時、そして何より迎え入れた時にストレスを感じてしまう傾向にあります。普段から愛猫が安心できるスペースを作っておくとよいでしょう。猫専用のケージを置き、その中にベッドやトイレ、食事場所を作っておくと、普段から猫の生活スペースを確保することに便利です。また、トイレのしつけや食事のしつけがしやすい他、病気などの際の隔離時にも効果的です。

ただし、猫の専用スペースは直射日光やエアコンの風が直接当たらない場所、転倒のおそれのある家具やインテリアのそばに置かないなど、安全面でも十分に注意することが大切です。ラグドールは、体が大きい為に、動きもゆっくりしています。リラックスしている場所では咄嗟の危険に身を隠すことに失敗してしまうこともあるのです。普段から安全に過ごせるように注意してあげましょう。

猫にとって、大切な爪とぎの設置も必要です。爪とぎがないと床や壁を傷つけてしまったり、ストレスの原因になってしまいます。決められた場所で爪とぎできるようにしましょう。
カーペット、段ボール、木製、縄など、爪とぎの種類も形状も様々です。体が大きいラグドールですので、いくつかの爪とぎを合わせて専用の大きな爪とぎを作ってあげたり、市販の物であってもいくつか場所を決めておくとよいでしょう。猫の様子を見て、お気に入りを見つけてあげましょう。

 

ラグドールのケア方法

ブラッシング

ラグドールはダブルコートで換毛期には特に抜け毛が多くなります。普段からブラッシングはとても大切ですが、この時期は特に丁寧にブラッシングするようにしましょう。フサフサの触り心地がなんとも気持ちの良いラグドール、この美しい毛並を普段から整えておくことがとても大切です。

ラグドールの被毛自体は、もつれにくい毛質です。その為、毎日ブラッシングしていれば、大きな毛玉ができてしまう心配も他の長毛の猫に比べて少ないと言えます。脇や後ろ足、大きなしっぽとお尻周辺などはもつれやすいので、丁寧にブラッシングしてあげるようにしましょう。スリッカーでもつれや死毛を取り除いてから、コームをかけるとよいでしょう。

抜け毛や死毛をそのままにしておくと、セルフグルーミングで大量の毛を飲み込んでしまって毛球症の原因になったり、皮膚炎の原因になってしまうことも考えられます。スリッカーなどを嫌がる場合は、ラバーブラシなどを使って抜け毛を取り除いてあげてもよいでしょう。子猫のうちからスキンシップをかねてブラッシングを習慣化しておくとよいでしょう。

爪切り

ラグドールはお部屋の中で遊んだりゆっくり過ごしたりしながら、爪とぎも自分で行いますが、定期的に爪切りは必要になります。もともと、ラグドールは狩猟本能が強い猫ではありません。その為、爪とぎを頻繁に行うこと自体も少ないのです。爪をそのままにしていると、伸びた爪や剥がれ落ちなかった古い爪が肉球にささってしまいケガにつながります。またお部屋の家具などを傷つけてしまう原因になったり、爪が引っ掛かり思わぬ事故につながってしまうこともありますので、爪切りをしてあげるようにしましょう。

爪を切る場合は、血管と神経を切らないように気をつけます。ペット用の爪きりで切るようにしましょう。子猫であれば、はさみタイプの爪切りも便利です。もちろん、不安な場合は獣医師やトリマーさんにお願いしてもよいでしょう。

爪切りは、飼い主さんに力が入ると、猫も緊張してしまいます。ラグドールは抱っこされることも大好きな穏やかな猫ですが、非常に利口で飼い主さんが緊張していると、その様子を察して逃げてしまうこともあります。また、爪切り自体で痛い思いをすると苦手になってしまいます。無理に爪切りをしようとせずに、まずは爪切り自体に慣らしておくこと、1本だけからスタートをして、嫌がらない程度に徐々に慣らしていくだけでも十分です。

耳掃除

猫の耳は基本的に綺麗ですので、耳掃除はしなくても問題ありません。ラグドールの耳は立ち耳の為、汚れが溜まることは少なく、耳掃除も頻繁に行う必要がありません。耳の汚れが気になるからといって無理に綿棒などで耳掃除をしてしまうと、かえって汚れを押し込んだり、耳の皮膚自体を傷つけてしまう可能性があります。

少し耳の汚れが気になる時に耳の入り口付近を拭いてあげるだけでも十分です。また、場合によっては専用のクリーナーやオイルを使ってふき取ってあげるとすっきりするでしょう。普段から汚れや耳のにおいなどは確認するようにしましょう。

耳の汚れは、皮膚疾患やアレルギーから起きている可能性もあります。耳をチェックしていて、なんらかの異常を感じた時は、早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。綿耳垢がたまっている、腫れている、あかみがある、痒がる、痛がるなどなんらかの症状があれば早めに診察を受けましょう。

目の手入れ

ラグドールのくりっとした目に魅力を感じる方も多いでしょう。その大きな目は健康であれば非常にイキイキとしています。しかし、目にゴミやほこりが入って炎症を起こしてしまうこともあります。もともと、ラグドールはまぶたやまつ毛が内側に入ってしまう眼瞼内反症にもかかりやすいものです。涙や目やにがよく出ることがありますので、いつもより涙が多い日が続くと感じたら獣医師の診察を受けるようにしましょう。

涙やけ対策のグッズとして、専用シートなども販売されています。定期的にこういった物を上手に活用してこまめに目の周りを拭いてあげることもよいでしょう。普段は、コットンなどで目の周りや目やにを拭いてあげるようにするだけでも、目の周りを清潔に保つことができます。

日々、目の手入れをしていても、すぐに涙があふれてしまう、涙やけができてしまうなどの症状がある場合、目の病気やアレルギーが関係していることもあります。早めに獣医師に相談しましょう。

歯磨き

ラグドールは、家族と一緒に過ごすことが大好きですので、スキンシップやコミュニケーションをかねて子猫の頃から少しずつ歯磨きを習慣にしてみるとよいでしょう。歯磨きは、成長してから突然行うと嫌がってしまうものです。最初は遊びの一環として口を触ること、歯ブラシに慣れることを、たくさん褒めてあげながら少しずつ口の中のチェックと歯磨きをする習慣を作っていくとよいでしょう。

口臭やすでに歯の汚れが気になる場合、ドライフードの食いつきが悪い場合、口の中や歯の周りに炎症が起きていることも考えられます。歯垢がたまると、歯石になり、歯周病はどんどん進行してしまいます。歯石除去をする場合、全身麻酔をかけて行うため、猫にとっても負担になります。毎日の歯磨きのケアで、少しでも口の健康を守ってあげましょう。

歯磨きに慣れていない場合は、歯磨きシートやガーゼなどを指に巻いて汚れを拭き取ってあげてもよいでしょう。最近では、ジェルタイプや飲み水に垂らしてオーラルケアを行うものまで様々な種類があります。歯ブラシで歯磨きを行うことができるようになるまでは、歯ブラシを歯にあてる、歯ブラシを噛ませるなど、歯ブラシ自体に慣らしていくことも大切です。無理に行うのではなく、少しずつ慣らしてから、歯磨きの習慣を作りましょう。

子猫期の注意点

ラグドールは遺伝的な病気は比較的少なく、骨格や筋肉もしっかりとした体型に育ちます。普段からスキンシップを取って、体の成長を確認するようにしましょう。ラグドールの子猫は穏やかな性格でありながらも遊び好きな為、ソファやキャットタワーなどからジャンプすることも大好きですが、成長段階である骨格や筋肉を傷めないように注意しましょう。子猫を新しい環境に迎え入れて慣れるまでは、神経質になることも多いのがラグドールの特徴です。落ち着くようになるまでは、静かで安心して休める環境を用意してあげましょう。

成長期のラグドールの子猫には、栄養管理が大切です。子猫用のフードを与え、成長に必要な栄養分をしっかり摂取できるようにしましょう。子猫用フードは、成長過程により、与える回数が変わります。成猫になるまで、3,4年かかると言われているラグドールですので、食事にも個体差があります。少食な場合は回数をさらに分けることも必要です。普段から食事と栄養管理には注意し、気になる点があれば、早めに獣医師に相談しましょう。

ラグドールの子猫は遊びも大好きですが、運動、睡眠のバランスを大切にしてあげましょう。遊んでいる時に呼吸の仕方や関節の動きなどになんらかの異変を感じたら早めに獣医師に相談しましょう。もともと抱っこが好きなラグドールですが、マイペースで穏やかに過ごすことができ猫です。子猫のうちにかまいすぎて依存体質の猫にならないように注意しましょう。安心して休むことができる専用のベッドやスペースを作ってあげることも大切です。

シニア期の注意点

ラグドールもシニアになると、消化吸収の能力が落ちてきたり、食事にムラがでるなど、様々な変化が現れます。食事制限をしてストレスを与えることはよくありませんが、低カロリーのもの、シニア専用フードに切り替えるなどして、カロリーコントロールをするようにしましょう。

食事のペースが落ちてきている場合は、1回あたりの量を少なくてして回数を多くするなど、猫に負担がかからず、かつ必要な栄養分は補えるようにしましょう。急激に食欲が落ちている、体重が減ってきているといった症状がある場合は、なんらかの病気にかかっている可能性もありますので、獣医師に相談するようにしましょう。

ラグドールは抱っこが大好きな猫です。高齢になると、さらに甘えるようになる猫もいます。猫とのコミュニケーションやスキンシップを大切にしましょう。また普段のブラッシング時にも体を優しくなでてあげながらボディチェックをするなど、猫の体をチェックしましょう。汚れが気になる場合、シャンプーをしたい場合もありますが、体が大きくその分負担になってしまうことがあります。蒸しタオルで体を拭く程度にするなど、体力を奪わないように注意しましょう。

動きがゆっくりで穏やかに暮らすことが好きなラグドールですが、ベッドでゆっくり寝ている時間も多くなります。心臓病や、筋肉や骨の老化、関節の傷みなど、様々な健康状の問題が出てくる時期でもあります。多頭飼いで他の猫がいる場合や小さな子供がいる場合、ゆっくり休める場所も確保してあげるようにしましょう。また、大きな体ゆえにトイレに行くことすら、負担になることもありますので、トイレの数を増やしたり、いつも休んでいる場所の近くに大きなトイレを作るなどの配慮もしてあげましょう。

シニア期のラグドールは自分が安心できる場所でゆっくり過ごすことが多くなりますので、サークルやハウス、ベッドなどはいつも清潔にするよう心がけましょう。高齢になると、体温調節をする能力も低下し、体調を崩しやすくなります。室温管理、ベッド周りの温度管理に気を付けてゆっくり休める場所を確保してあげましょう。

季節ごとの注意点

ラグドールにとって春先はとても過ごしやすい季節ですが、気温の変化に注意しなくてはいけません。特に朝晩の気温の変化によって体調も崩しがちです。特に子猫や高齢猫の場合、激しい気温の変化に体力を奪われてしまうことがあります。お部屋の中や猫がいつも休んでいるスペースなど、快適に過ごせる室温にするようにしましょう。

ダブルコートのラグドールは、春から夏にかけては抜け毛が多くなる季節です。ブラッシングをこまめに行い、定期的なシャンプーもしっかり行いましょう。抜け毛をそのままにしておくと、皮膚炎の原因や抜け毛を大量に飲み込んで毛球症になってしまうこともありますので、注意が必要です。日々のブラッシングや手入れをしているのに体を痒がっているなど、ノミの糞を見つけたなど、なんらかの異常があった場合にはすぐに対処することも大切です。

ラグドールの豊富な被毛はとても柔らかく、もつれが出てしまうと、毛並みが悪くなるどころか皮膚に影響を及ぼしてしまいます。ブラッシングとコーミングをこまめに行い、日頃から体全体のチェックをするようにしましょう。

ラグドールは夏の暑さには弱いものです。お部屋の中であっても熱中症に注意しなくてはいけません。お部屋の中を快適な温度に設定するようにしましょう。ラグドールはお部屋の中でゆっくりすることが好きな猫です。冷房の風を嫌って暑い部屋に行ってしまう猫もいます。冷房の風が直接当たってしまうと、体調を崩す原因にもなってしまいます。風通しをよくして、快適に過ごせるようにしましょう。

エアコンを使う場合もお部屋の中を冷やし過ぎず、人間が快適に過ごすことができる温度、25℃前後が適温ですので、エアコンを上手に活用して、快適な室温を保つようにしましょう。子猫、高齢猫の場合は、それでもいつもよりだるそう、食欲がないなどの夏バテ症状が出た場合は、早めに温度設定を行いましょう。

ラグドールが普段から過ごすケージやベッドなどに直射日光が当たっていることも熱中症の危険性が高くなります。症状が重くなると、命の危険に関わりますので、必ず涼しい場所に自分で行けるような状態にしておきましょう。誤って閉じ込められてしまったというような事故にならないように注意しましょう。

夏バテによって、体力や食欲が減退してしまうこともあります。ラグドールは、体が大きい為、普段から栄養管理がとても大切になります。食欲が低下してしまった場合は水分量が多く嗜好性も高いウェットフードを与えてみるなど、少量であっても栄養補給できるような食事を心がけてあげるとよいでしょう。また、フードが傷みやすい季節ですので、食べ残しは早めに片づけましょう。

秋は、気温が下がって、春と同じく過ごしやすい季節になります。気温が下がったことでさらに食欲旺盛になってしまい、与え過ぎていると、肥満になってしまってしまいます。健康な猫であれば、お部屋の中で遊ぶ時間を増やす、カロリーコントロールを行うなど肥満防止に努めましょう。

秋から冬にかけて、春と同様に抜け毛も多くなる季節です。特に気温差が激しい秋は、ブラッシングで抜け毛対策を念入りに行いましょう。夏の蒸し暑い日が続いた後、皮膚炎を起こしていないか、抜け毛の跡に異常がないかなどボディチェックをしながらしっかりとブラッシングしましょう。また、急激に気温が下がることで体調不良を起こしてしまうラグドールもいます。室温管理とボディチェックをしっかり行うようにしましょう。

冬毛に覆われ、比較的に寒さには強いラグドールですが、冬の寒さには注意しましょう。特に、子猫や高齢の猫の場合、室内であっても気温が下がると、体調不良の原因になってしまうことがあります。日中は、自分であたたかい場所に移動するラグドールであっても、朝晩の寒さは体にこたえるものです。暖房をつかって、室内の温度に十分注意しましょう。また、寒さによって動きがよくない場合や、関節の痛みによってあまり動ない場合など、普段から愛猫の様子を観察し、不安があれば早めに獣医師に相談しましょう。

暖房を使う場合、乾燥にも注意しましょう。室内の乾燥は、ウイルスの蔓延や気管支炎、被毛の乾燥などを引き起こしてしまいます。暖房とあわせて加湿器を上手に使うようにしましょう。乾燥によって、被毛のもつれがひどくなってしまうことがあります。さらに、悪化して皮膚炎などを起こしてしまうことがあります。お部屋の中でも日光浴できるようなスペースを作ってあげると、自ら移動して体をあたため、新陳代謝を活発化させることもできます。自然の光を感じることができる場所をなるべく作ってあげましょう。

一方で加湿器などによって湿度が高くなり過ぎると皮膚炎、外耳炎や中耳炎といった病気にもかかりやすくなってしまいます。なんらかの疾患を持っている場合は、鼻や耳の病気になりやすい季節でもありますので、特に注意しましょう。

ベッド周りなど、睡眠中の環境にも注意してあげるようにしましょう。ペットヒーターや毛布などを利用してあげてもよいでしょう。暖房器具を使用すると、気づくと、体が温まりすぎて脱水症状を起こしてしまうことがあります。特にヒーターやこたつによる火傷、電気コードによる事故などには特に注意しましょう。

子猫期に気を付けたい病気とその兆候

皮膚炎

ラグドールは、被毛が長くて豊富な為、子猫の頃からこまめにブラッシングをするようにしましょう。ラグドールがなりやすい病気のひとつが皮膚炎です。皮膚炎の原因は、アレルギー、細菌感染、真菌、寄生虫など、様々なものが関わります。また、気温や湿度、ストレスなどによっても症状が悪化してしまうことがあります。

普段からこまめにブラッシングを行い、皮膚をかゆがる様子、赤みや湿疹、脱毛などがある場合は、早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。ブラッシングは、愛猫のボディチェックの為にも毎日の習慣にするとよいでしょう。特に子猫のうちから習慣にすることで、どんな場所を触っても嫌がらないような猫に育つようになります。

尿結石

どんな年齢であってもなりやすいものですは、ラグドールは尿結石にもなりやすい為、日ごろからトイレのチェックもするようにしましょう。尿結石は、腎臓や尿管、膀胱、尿道などに石や砂ができ、排尿の際に痛がることがあります。また、尿自体が出なかったり、少なくて何度もトイレに行く、血尿が出るなどの症状が出ます。

普段からトイレを清潔にして、愛猫の排泄ペースをしっかり見るようにしましょう。また、水を飲ませるようにする、栄養管理に気を付けることも大切です。症状が軽いうちは、薬で治療することができ、療法食も販売されています。ひどくなると、食欲低下から体力、免疫力まで低下してしまいますので、注意が必要です。

シニア期に気を付けたい病気とその兆候

肥大性心筋症

心臓の筋肉が厚くなり、心不全などを起こしてしまう心臓病です。中年以降のラグドール、特にオスに多いと言われていますが、症状を発見しにくく、健康診断で心雑音に気づき、病気が見つかるということも多いものです。

心臓に負担がかかるだけでなく、後ろ足に血液が届かず麻痺をしてしまうこと、後ろ足を激しく痛がる様子が出る、呼吸が苦しくなるといった症状が出ます。突然死につながることもある病気で、心雑音を健康診断でも見つけることができないこともあるほどです。シニア期に入った猫は運動する機会が徐々に減りますが、呼吸の状態や足の状態で気になる症状があれば早めに獣医師の検査を受けましょう。

慢性腎不全

高齢の猫に非常に多い腎臓機能が低下する病気でラグドールもなりやすい病気です。個体差があるものの早期に発見することで、症状の悪化をできる限り穏やかにすることが可能です。シニアになってからは、定期的な健康診断をするなどこまめに体調チェックを行いましょう。

腎臓の機能が低下すると、食欲が落ちてきたり、体重が減る、嘔吐が多くなる、多飲多尿となるなど様々な症状が出ます。日頃から水分をしっかり摂取する事、食事の内容に注意することが大切です、

健康に過ごすためのボディチェック

体全体のチェック

ラグドールの体全体をまずは触ってあげる習慣をもちましょう。ボディチェックは、コミュニケーションの一環としてもとても大切です。まずは、背中や胸など、愛猫が安心する場所気持ちよいところを触ってあげながら、たくさん褒めていきましょう。

ラグドールは、普段から激しい運動はせず、ゆっくり過ごすことが多いものです。体が大きい為肥満になると、関節への負担が大きくなってしまいます。体を触ってみて、肋骨がふれる程度がちょうどよい体のバランスです。普段から体を触ることに慣れるよう少しずつ触ってあげましょう。

慣れてきたら、被毛のチェック、皮膚のチェックもしてあげましょう。ラグドールはとても密集した被毛に覆われている為、皮膚病やアレルギー疾患にもなりやすい為、皮膚のチェックも大切です。皮膚炎によって耳の痒みを起こしている場合もあります。普段から体全体をチェックするようにしましょう。また、腎臓の機能低下によって被毛のつやが無くなってくるなど様々な症状がでることがあります。炎症や脱毛などがないか、また掻いてしまった跡がないかなどチェックしてあげましょう。

足先は嫌がる部分でもありますが、普段から肉球が傷ついていないか、何か異物が刺さっていないか、爪が伸びていないかもしっかりチェックしてあげましょう。体全体を触って、体の傾きはないか、特定の痛がる部位はないかなどチェックしてあげましょう。お尻付近やしっぽの周辺も触られることを嫌がる部分ではありますが、優しく声をかけてあげながら見るようにしましょう。お尻を気にする様子がある場合、尻周辺が汚れていないか、下痢の跡や肛門周辺の炎症はないかなどチェックしてあげましょう。

顔周りのチェック

ラグドールの美しい目の色に魅力を感じる方も多いでしょう。ただし、炎症が起きている、いつもよりまぶしそうにしている、痛がっている、視力低下を感じるなどの様子があれば、早めに獣医師に診てもらいましょう。

ラグドールの三角で小さな耳は健康であれば、特に耳掃除を必要とすることはありません。耳からにおいがする、耳周辺が汚れている、耳垢が出てくるといった場合は、外耳炎や耳ダニの感染などを起こしている場合があります。また、耳掃除のし過ぎや、なんらかのアレルギーによって炎症が起きている場合もあります。においや耳の炎症、赤みが気になる場合は早めに獣医師に診てもらいましょう。

口のチェックも大切です。猫は歯周病になりやすく、特に高齢猫の場合、注意が必要になります。毎日の歯磨きが効果的ですが、猫の場合子猫の時からの習慣が大切になります。歯磨き自体が難しい場合は、指先に布を巻いてふき取るようにマッサージしてあげるだけでもよいでしょう。また口の中をチェックすることで歯茎や舌が健康的なピンク色をしているか確認してあげましょう。貧血などを起こすと、白っぽくなってしまいます。嫌がらない程度に、歯茎や口臭のチェックもしてあげましょう。

ラグドールは、心臓病や呼吸器疾患にもなりやすいものです。普段から鼻と呼吸のチェックを行うようにしましょう。鼻水が出ている、呼吸音に異常を感じるなど、なんらかの症状がある場合は早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

 
 

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