2017年8月24日更新

猫がリラックスするための場所の条件とは

後藤大介



獣医師

 

猫は犬と比べて生活環境に敏感で、生活環境によって受けるストレスが大きく変わってくる生き物です。逆に言えば、お家の環境を整えてあげることで、愛猫のストレスを減らして快適に生活させてあげることができます。今回はネコの生活環境を改善するために大切な「猫の好きな場所・嫌いな場所」について勉強してみましょう。

 

猫の好きな場所


まずは、猫がリラックスして落ち着ける場所についてです。猫が好きな場所の条件は以下の通りです。

静かな場所

猫は音に敏感な動物であり、静かな場所でリラックスすることを好みます。猫がリラックスするための場所は、できるだけ物音がしない静かな場所に作ってあげるようにしましょう。部屋の隅の方や人通りの少ない場所がいいですね。

狭い場所

猫は広い場所よりも狭い場所が好きです。もちろん、どこかに閉じ込められるのが好きというわけではなく、体をどこかの隅にくっつけて安全を確保しておくことで安心できるんです。

そのため、猫の体がぴったりと収まるような箱などを用意してあげると、安心してくれてその中でリラックスしていることが多いです。大きめのハウスの中に猫の体にジャストなサイズの箱を入れてあげるのもいいですね。

回りが見える場所・地面より高い場所

猫は自然界の中では弱い動物になります。そのため、常に周りの状態を把握して安全を確保したいという欲求があり、地面より少し高くなって周りが見やすい場所を好みます。

見通しが良く少し高くなった場所に休める場所を作ってあげるといいでしょう。ただし、外から丸見えの場所だと落ち着かないため、寝る場所は見通しが良すぎないようには注意しましょう。

下が暖かくて柔らかい

猫は布団や洗濯物の上などでくつろぐが多いですが、これは下が暖かくて柔らかいためです。硬くて冷たいフローリングなどではゆっくり休めませんので、猫が休む場所にはタオルや毛布などを引いてあげましょう。

猫が嫌いな場所

では次に猫が落ち着いて休めない、嫌いな場所についても見ていきましょう。

うるさくて人通りが多い場所

猫はうるさくて人通りが多い場所を嫌います。例えば玄関先や洗濯機の近く、テレビの近くなどです。これらの場所では、音がするたびに警戒しなくてはならず、猫がゆっくり休むことができません。できるだけ、音がうるさい場所や人通りの多い場所に寝床を作らないようにしましょう。

隠れる場所がない

フローリングの真ん中など隠れる場所がない場所も、猫にとって落ち着ける場所ではありません。キャットハウスや段ボール箱だけでもいいので、隠れることができる場所を与えてあげてくださいね。

周りが見えずらい

隠れる場所があっても周りが見えずらい場合、どこに敵がいるのか不安で猫は落ち着くことができません。自分は隠れることができるけれど、周りは見えるよう、覗き穴や窓などをつけたハウスなどがあるといいかもしれませんね。

 

快適な場所作りの例


猫が好きな場所・嫌いな場所の条件がわかったら、具体的にどんな場所を作ってあげるといいかも考えてみましょう。私がおすすめするのは、以下の3つのパターンですが、それ以外にも自分なりに工夫して見てくださいね。

部屋の隅に猫ハウス

猫ハウスは「狭い」「柔らかい」「隠れられる」など猫が好きな場所の多くを満たしてくれます。これを静かで人通りの少ない場所に置いてあげることでよりリラックスさせてあげることができます。

棚の一角に猫スペース

本棚などの棚の一角に猫が休める猫スペースを作ってあげるのもおすすめです。ステップを作って猫が登れるように工夫したり、猫スペースにタオルを敷いておくなどするといいですね。棚の上のスペースでは、部屋全体を見渡してリラックスするのが好きな子も多いです。

キャットタワーの設置

特に多頭飼いの人におすすめしたいがキャットタワーです。キャットタワーはネコの好きな場所の条件を多く満たしてくれるだけでなく、他の猫と縦の空間を分け合うことができるため、多頭飼いのストレスが大きく軽減します。

まとめ

家の環境を整えてあげるだけで、猫のストレスを大きく減らしてあげることができます。猫はストレスで膀胱炎や糖尿病の発症リスクが増加すると言われています。今回の記事を参考に、愛猫がリラックスできる場所を作ってあげられるようにしてくださいね。