2017年8月2日更新

【獣医師が解説】猫の月齢・年齢は人間に換算すると何歳?月齢・年齢別の猫の年齢の重ね方と体の様子の変化

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猫たちが私たち人間と暮らすようになって長い年月が経ちます。動物達に対する意識も高まり、私たちと動物との関係もずいぶんと変化しています。ペットとして飼われるようになった動物たちですが、共に暮らすようになった結果、寿命も延びて長生きできるようになりました。

そのため、以前には知られなかった加齢による変化や病気が見られるようになっています。今回は、猫たちの年齢について多方面からお話しようと思います。

 

猫と人の年齢早見表

猫 1ヶ月 人 1歳
猫 2ヶ月/ 猫 2ヶ月
猫 3ヶ月 人 5歳
猫 6ヶ月 人 9歳
猫 9ヶ月 人 13歳
猫 1歳 人 17歳
猫 1歳6ヶ月 人 20歳
猫 2歳 人 23歳
猫 5歳 人 36歳
猫 6歳 人 40歳
猫 7歳 人 44歳
猫 8歳 人 48歳
猫 9歳 人 52歳
猫 10歳 人 56歳
猫 11歳 人 60歳
猫 12歳 人 64歳
猫 13歳 人 68歳
猫 14歳 人 72歳
猫 15歳 人 76歳
猫 16歳 人 80歳
猫 17歳 人 84歳
猫 18歳 人 88歳
猫 19歳 人 92歳
猫 20歳 人 96歳

猫 1ヶ月/人 1歳

目と耳が開きはじめます。視覚も聴覚も未熟ですが、徐々に外の環境に慣れてきます。

体温調節がまだ未熟で、母猫の側にいます。身体が未熟なので風邪などに注意が必要です。栄養は母乳から摂取します。

猫 2ヶ月/人 3歳

乳歯の萌出がみられ、離乳の時期にさしかかります。初めてのワクチン接種が受けられる時期です。

まだ、身体は未熟なので風邪などには注意が必要です。

猫 3ヶ月/人 5歳

2回目のワクチン接種の時期です。食欲が旺盛で日に日に大きくなる時期です。
まだ身体は未熟なので風邪などには注意が必要です。

猫 6ヶ月/人 9歳

フードはまだ、子猫用です。食欲が落ち着いてきます。まだまだ子猫ですが、もう、生殖能力は備わっています。発情期になれば出産も可能です。

去勢手術、避妊手術も行える月齢です。元気によく動く時期です。家の外に飛び出して事故に遭わないように注意が必要です。また、室内でも高いところから落ちたり、異物摂取による事故に注意が必要です。

猫 9ヶ月/人 13歳

そろそろ成猫用のフードに切り替える時期です。ますます活発に動きます。引き続き家の中、外ともに事故に注意が必要です。
体力もついてきて、病気の心配も少なくなります。

猫 1歳/人 17歳

体格はもうほとんど成猫と同じ大きさです。活発に動きます。発情期には特に動きが活発になります。家の中、外ともに事故に注意が必要です。

猫 1歳6ヶ月/人 20歳

猫もそろそろ一人前、成猫と呼ばれるようになります。事故には注意が必要です。

猫 2歳/人 23歳

猫 3歳/人 28歳

猫 4歳/人 32歳

活発に動きます。発情期には特に動きが活発になります。事故に注意が必要です。

猫 5歳/人 36歳

猫 6歳/人 40歳

猫 7歳/人 44歳

まだまだ動きは活発です。しかし、1〜3歳頃のような無鉄砲な動きではなくなります。そろそろ歯石がたまり、歯周病がみられる猫が出てきます。

猫 8歳/人 48歳

猫 9歳/人 52歳

猫 10歳/人 56歳

シニアと呼ばれる年齢にさしかかってきました。動きも穏やかになり、寝て過ごす時間が増えてきます。フードも高齢期用に少しずつ切り替える時期です。

そろそろ病気も出やすくなってきます。定期的な健康診断を受けるようにすると安心です。

猫 11歳/人 60歳

猫 12歳/人 64歳

猫 13歳/人 68歳

動きが一段と穏やかになり、寝て過ごす時間がさらに多くなります。定期的な健康診断は病気の早期発見につながります。
慢性腎不全、甲状腺機能亢進症など、高齢猫に多い疾患に罹患する猫がでてきます。食餌管理が必要な病気に罹患した場合には、フードの変更をします。

猫 14歳/人 72歳

平均寿命に近い年齢です。1日の大半は寝て過ごします。
定期的な健康診断は病気の早期発見につながります。

猫 15歳/人 76歳

猫 16歳/人 80歳

猫 17歳/人 84歳

猫 18歳/人 88歳

猫 19歳/人 92歳

猫 20歳/人 96歳

15歳を超えると長寿と呼ばれるようになってくるでしょう。活動量が少なくなり、食が細くなることがあります。

猫の年齢の重ね方

猫が年をとっていくと、体にはどんな変化が起こるのでしょうか。加齢に伴い起こる変化について、体の各部位についてお話していきます。

毛並み

子猫では、まだ細くて柔らかい被毛です。成長につれ、しっかりとした被毛となります。

毛づくろいすることで、毛艶も良くなります。歳を重ねるにつれ、毛づくろいをしなくなると、毛艶はなくなり、パサパサになります。

また、被毛は体調の良し悪しも反映します。体調が優れない、脱水があるなど、体調が悪ければ、被毛の状態も悪くなります。高齢では病気の罹患率は高くなるため、毛並みが悪い猫が増えます。

猫も人と同様に、まず乳歯が生えます。その後、生後5ヶ月前後で永久歯に生え変わります。元来、猫は肉食ですので、食生活の変化により、歯石が付着しやすくなりました。

また、肉を食べる機会が格段に減ったため、不要になった歯が吸収されることも珍しくありません。こういった歯の変化は加齢により顕著になります。

猫を飼われている方はご存知だと思いますが、猫の爪は何層にも重なっている構造をしており、ツメ研ぎをして古くなった爪を剥がすことで、鋭い爪先が保たれています。

子猫ではまだ爪が細いですが、成猫への成長とともに爪もしっかりとしてきます。猫にとって爪は大切な武器です。毎日のお手入れは欠かさず行い、爪を鋭利に保ちます。

特に、ツメ研ぎを行わない後肢の爪は、自分で噛んで古い爪を剥がします。高齢になると、爪まで手入れが行き届かなくなることが出てきます。そうなると古い爪が残り、爪が太くなると同時に爪が伸びて肉球に刺さってしまうことがあります。

高齢猫では私たちが爪を切ってあげることが必要になります。

態度

自由気ままで気分屋さんの猫。子猫のうちは懐っこく、成猫になると気の向いた時にしか甘えてこなくなることが多いです。

一般的にオス猫の方が甘え上手で、去勢手術を終えたオス猫は特にその傾向が強いです。加齢と共に動くことが億劫になるため、なお一層気分屋になります。

視覚、聴覚

生まれて間もなくは、目も耳も開いておらず、従って、目も見えず、 耳も聞こえません。

生後2週間を過ぎると、目も耳も開きます。生後3週間で視覚が存在し、生後6週間程で聴覚が存在しますが、共にまだ未熟です。

加齢と共に、視覚、聴覚共に低下がみられますが、その変化も緩徐であり、生活に差し支えることはほとんどありません。

 

年代によって気をつけること

子猫(生後〜1歳弱)

子猫であったり、まだ子猫らしさが残る時期です。周囲に興味深々で、まだ、怖いもの無しで冒険をしますので、おうちの中での事故に気をつける必要があります。

例えば、おうちの中で走りまわったり、高いところに上ったりすることもあります。カーテンレールに登って落ちた際、足を引っ掛けて骨折する、という事故もしばしばみかけます。

キャットタワーを準備して代替するなど、危険な場所には近づかせない対策も必要です。また、食べ物ではないものを食べてしまい、消化管を詰まらせるという事故もよくあります。

この場合、腸が閉塞してしまうと手術が必要になり、時には命を落とし兼ねません。。紐状のものは特に危険です。猫は私たちがまさか食べないだろう、と思っているものを食べてしまいます。スーパーのビニール袋、手芸道具、細かいアクセサリー類など、猫の飲み込めるようなものはきちんと片付けておきましょう。

フードは子猫用から成猫用に変えていきます。去勢手術や避妊手術が終わっている猫は肥満になりやすいので、体重増加がみられる前にカロリーコントロールをしましょう。
ワクチン接種を終えると病院から足が遠のきます。若いうちは病気も少ないですが、年に一度は健康診断に行かれると安心です。

成猫(1歳頃〜7歳頃)

活発な時期です。特に室内で飼われていて、去勢手術や避妊手術を済ませていない場合には、発情期の度に外に出でたがることがあります。外に出してしまうと、交通事故やケンカに巻き込まれる可能性もありますので、気をつけましょう。
フードは、アレルギーや下部尿路疾患など、特に食餌管理が必要な病気でなければ成猫用のフードを与えてください。健康診断は、年に一度を目安に行かれると安心です。

高齢猫(8歳頃〜)

動きも穏やかになり、落ち着いてきます。特に、15歳を超え、長寿の域に達すると、活動量は減り、1日のほとんどを寝て過ごすことでしょう。寝ている時は、声をかけたりせず、そっと寝かせてあげてください。
フードは食餌管理が必要な病気でなければ、シニア用のフードに変更してください。

活動量の減少に伴い、食が細くなる猫もいます。少しずつでも食べていれば無理強いをする必要はありませんが、あまりに食べが悪ければ、キャットフードに限らず、食べられそうなものを与えてください。

猫は生まれつき飲水量が少なく、腎臓に負担をかけやすい動物です。そのため、慢性腎不全に罹患しやすく、特に高齢になるとその割合は増えます。慢性腎不全は治癒を期待できませんが、早期発見と人為的な管理により、延命がかなり期待できます。積極的に定期的な健康診断を受け、症状が発現する前に治療に入ることが推奨されます。

また、高齢では甲状腺機機能亢進症の発症も多いです。食べていても痩せてくるなどの症状がみられたら病気のサインかもしれません。早めに動物病院にお連れください。

まとめ

可愛い子猫を迎えても、猫は私たちのおよそ4倍のスピードで歳を取るため、あっという間に私たちの年齢を超え、老いてゆきます。加齢による変化、そして出てくる病気について正しい知識を持ち、猫との生活をより充実したものにしていただければと思います。

 
 

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