2017年9月13日更新

猫に健康診断を受けさせたい!さて、どうすればいいの?

ペット生活

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編集部

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見た目は可愛い猫ですが、実はかなり辛抱強いところがあります。特に具合が悪い時の猫は、じっと痛みに耐えることも多く、病気の発見が遅れることもまれではありません。そんな事態を防ぐためにも普段からの飼い主さんの観察が大切ですが、さらにおススメしたいのが定期的な健康診断です。昔から猫を飼っている人の中には「猫に健康診断!?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、病気は早期発見した方が体にもおサイフにも負担が少ないのは人間と同じです。今回は、初めて猫に健康診断を受けさせる飼い主さんのために、健康診断の内容をまとめてみました。

 

猫の健康診断ってどんなことをするの?

猫の健康診断は動物病院でお願いするわけですが、検査項目は病院によって若干異なります。ごく基本的な検査項目は5項目程度です。

触診・聴診

猫の外見に異常がないかどうかを獣医さんが手で触れて診察します。皮膚に出来物や傷がないか、目や耳に異常はないか、肛門はきれいか、口の中に歯周病や腫瘍などがないかなどをチェックしてくれます。また、聴診器を使った心音、心拍数のチェックや体重測定なども行います。

血液検査

血液検査には、血液自体を調べる一般的な検査と血液の中に含まれる代謝物質などを調べる血液化学検査があります。一般検査では、ヘモグロビン濃度、白血球・リンパ球・好中球・血小板の値などをチェックすることができ、貧血や腫瘍、ストレス、感染症などの可能性を探ることができます。

血液化学検査は、全身を巡った血液が臓器から受け取ったさまざまな物質を分析する検査で、肝臓疾患、腎臓疾患、糖尿、心疾患などの可能性を探ることができます。血液の検査項目はほぼ、人間の場合と同じだと思って良いでしょう。

猫白血病ウィルス、猫エイズ、フィラリアなどの感染症をチェックする場合は別途、血清検査が必要になりますので、希望する場合は獣医さんにその旨、伝えましょう。

レントゲン

猫の胸部、腹部を広くチェックします。心臓、肺、胃、腸などの臓器については大きさ、位置、影の有無などを、骨格については脊椎や椎間板の状態をチェックします。心臓肥大、肺炎、腫瘍、肝臓病など内臓疾患や、関節炎、椎間板ヘルニアなどを発見することができます。

尿検査

尿検査では、尿のPH値、比重(濃度)のほか、尿に含まれる成分のチェックを行います。

尿のPH値は尿結石の可能性を調べることができ、尿の比重は腎臓が機能しているかどうかをチェックすることができます。また、尿の成分検査では、尿たんぱく、潜血、尿糖、ケトン体、尿ビリルビン、尿中の赤血球量・白血球量・細胞量、細菌など、尿の中に含まれている成分をチェックすることができ、そこから、腎臓や下部尿路に疾患がないかどうか判断することができます。

尿検査は飼い主さんがあらかじめ採取した尿を持参する場合も多々あります。万が一、採取できなければ病院にて注射で採取する方法もあります。

便検査

便検査では寄生虫、細菌、ウィルスの有無、出血の有無などをチェックすることができ、感染症、腫瘍などの発見につながります。また、消化の状態や便の中の毛玉の量などをチェックすれば生活習慣の改善にも役立ちます。

このほかにも検査の結果や猫の年齢、病歴に応じて、心電図、超音波、内視鏡、CT、MRIなど、さらに詳しい検査を行う場合もあります。ただし、CT、MRIなどの設備があるのは限られた病院です。

猫の健康診断、費用は一体いくらぐらい掛かるの?

検査費用については病院によってかなり差があるようですし、上記の検査の中から何を組み合わせるかによっても差が出てきます。検査をより分かりやすくするために「ライトコース」「高齢猫コース」「猫ドッグ(多くの検査項目を含むフルコース)」などのコースが用意されている場合もあります。

一般的には基本的なコースで1万5000円~2万5000円ぐらいの料金設定になっていることが多いようです。検査は単体で行うこともできますので、下記の各検査料金の目安を参考にしてください。

  • 血液検査・・・5000円~7000円
  • 尿検査・・・1000円~2000円
  • 便検査・・・1000円~2000円
  • レントゲン・・・5000円~7000円
 

健康診断、どのくらいの頻度で受ければいいの?

一部の猫を除き、猫は1年で20歳程度の大人になり、その後、1年に3~4歳程度年を取っていくと言われています。猫が若いうち(7歳程度まで)は1年に一度で良いでしょう。

猫が高齢になったら、1年に2~3回程度の検診をおススメします。1年に一度だと、猫にとっては4歳で一度ということになり、病気の発見が遅れることがあります。あとは、病歴などを考えて、獣医さんと相談すると良いでしょう。

猫にも飼い主さんにも負担があり、躊躇してしまう場合はフルコースでなくても良いのです。検査項目が多いと猫を半日~1日預けなくてはなりませんし費用も掛かりますが、検査項目が少なければ検査後猫をすぐに連れて帰ることもできます。また、猫を病院に連れて行くのが難しいなら、家で採取して尿検査、便検査に出すだけでもトライしてみてはいかがでしょうか。

猫に健康診断を受けさせるためにはどうすれば良いの?

健康診断を行うためには病院側にも準備が必要です。必ず事前に予約を取りましょう。検査項目が多い場合は朝一番に来院するように指示される場合もあります。

また、検査を受ける前の注意点などもありますので、事前に確認しておくようにします。血液検査を行う場合、食事を摂ってしまうと値が変化することがあり、当日の朝にごはんを抜くように指示されることもあります。

また、自宅で尿や便の採取をする場合、採取キットを用意してくれる病院もありますので、聞いてみると良いでしょう。

検査結果はどのくらいで出るの?

検査結果が出るまでの時間は病院によって、かなり差があります。検査器が病院にあるようなら、当日に結果が出ますが、検査を外部に依頼している場合は、数日~数週間かかる場合もあります。もし、結果を急ぐようなら、事前に病院に電話して確認しておきましょう。

健康診断のメリット

健康診断・・・手間も費用も掛かりますが、病気を早期発見できる以外にどんなメリットがあるのでしょうか?

  • 猫の体質や弱点を飼い主さんが把握しておくことができる
  • 病院をかかりつけにすることで、病気になった時に安心して頼める
  • 猫の検診データがあれば、獣医さんも診断しやすい

健康診断の注意点

病院に不満、不安を感じた場合は別として、健康診断は同じ病院で受けることをおススメします。検査のデータは測定する機械や測定方法が変わると変化することも少なくありません。できれば同じ環境で検査を受けるようにした方が体調の変化が分かります。

健康診断を受けるための飼い主さんの心構え

健康診断は決して安くはありませんので、しっかり活用することが大切です。そのためには病院に任せきりではダメ。飼い主さんもしっかり事前に準備しておく必要があります。

猫の普段の様子をメモしておこう

猫は自分のテリトリー外では、普段と違う様子を見せることがあります。ストレスが原因で数値があがってしまうことも珍しくありません。ストレスは避けることができませんが、診断をより確かなものにするためには飼い主さんからの情報が大切です。「最近、食欲がない」「耳をよく掻いている」「よく、モノにぶつかる」「アレルギーらしき症状がある」など普段の猫の様子をメモして置き、獣医さんに伝えるようにしましょう。

事前の情報があれば獣医さんも重点的に診ることができ、より確かな診断が可能になります。ほかの獣医さんから処方された薬があれば、それも伝えましょう。

疑問を感じたら徹底的に質問

検査結果は見慣れない数字や(+・-)で出てきます。医学に詳しい人でもない限り、さっぱり分からないことも多いでしょう。

獣医さんにはひとつひとつ丁寧に説明してくれるようお願いしましょう。「ちょっと数値が高いけれど、まぁ、大丈夫」などと言われた時には、再診の必要がないのかどうか、日頃気をつけるべきことがないのかどうかを確認してみましょう。とにかく、飼い主さんが状況を把握しておくことが大切です。

もし、獣医さんが質問に嫌な顔をしたり、はっきり説明してくれなかったりしたら、病院を変えることも考えた方が良いかもしれません。

猫のストレスを少しでも減らすための工夫を

猫にとって病院に行くストレスは、このうえなく大きいものです。人間でも拉致監禁されたら、恐怖でストレスがマックスになりますよね。ストレスをなくすことはできませんが、少しでも安心できるよう工夫してあげましょう。ケージを普段から部屋に置いて慣れさせる、お気に入りの毛布やおもちゃを一緒に持っていくなど、できる限りの準備をします。場合によっては猫の興奮を鎮めるフェロモン「フェリウェイ」を使用しても良いかもしれません。

猫の長生きを願うなら、健康診断を習慣に

嫌がる猫の姿を想像するだけで健康診断に連れて行くのに気が引ける、健康診断の費用が負担になる・・・などさまざまな理由で今まで猫に健康診断を受けさせてこなかった飼い主さんも多くいらっしゃることでしょう。その反面、「もう少し、早く健康診断を受けておけば・・・」と後悔している飼い主さんがいらっしゃるのも事実です。猫にいつまでも元気で一緒にいてもらうためには、健康診断を習慣にした方がベター。猫の誕生日や自分が健康診断を受ける前後の日にちなどを「診断の日」と決めておくと良いのではないでしょうか。

 
 

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