2017年10月17日更新

【猫の心理を解明】猫が夜鳴きをする原因と対策法とは?

古川諭香



キャットケアスペシャリスト

キャットケアスペシャリストの資格を活かし、さまざまな猫メディアにて猫情報を分かりやすく配信中。自身も猫サイトを立ち上げ、愛猫と楽しく暮らしていくための秘訣や猫に関する知識などを分かりやすく解説。猫と一緒に暮らせる猫仕様の家も建設し、人と猫が快適に生活していくための方法も伝授している。

 

飼い猫の夜鳴きは、飼い主さんを睡眠不足にさせてしまうことも少なくありません。

こうした夜鳴きを解決するためには、まず飼い猫の心理を見つめ、どうして夜鳴きをするのかということを考えていきましょう。

今回は、猫の心理を交えながら、夜鳴きをする原因と対策法をいくつかご説明していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

猫が夜鳴きをしてしまう原因とは?

1.スキンシップが足りていない

猫は、「犬のように人には懐かない動物だ」と考えている方もいますよね。

しかし、完全室内飼いが増えている近年では、飼い主さんのことを母親のように慕う猫も増えてきているのです。

そのため、普段から飼い主さんのスキンシップが足りないと、猫も寂しさやストレスを抱えてしまいます。

構ってもらえない寂しさから、夜鳴きという問題行動を起こしてしまう猫は、意外と多いものなのです。

最近では、共働きのおうちも増えてきていますよね。

そのため、日中、飼い主さんに構ってもらえないストレスを夜鳴きとして発散する猫も少なくありません。

2.日中の遊びが十分でない

飼い猫の夜鳴きが酷い場合は、日中の遊びが足りていない可能性があります。

室内で飼われている猫は、外へ自由に出られる猫より、どうしても運動量が少なくなりますよね。

すると、遊びを通して、溜まったエネルギーやストレスを発散できなくなってしまうのです。

そもそも室内飼いされている猫にとって、飼い主さんとの遊びは狩猟本能を思いっきり満たせる時間だといえるでしょう。

もともと肉食動物である猫は、私たち人間に飼われるようになっても「獲物を捕まえたい」というハンター気質を失うことはありません。

ですから、日中に飼い主さんが遊びの相手をしっかりとしてあげないと、溜まったストレスを訴えたり、遊びを催促したりするために夜鳴きをするようになってしまうのです。

3.空腹を感じている

飼い猫が夜鳴きをするときは、毎日あげているフードの量が適切であるかどうかをチェックしてみましょう。

空腹を感じると猫は、鳴き声で飼い主さんにお腹が空いていることを伝えようとします。

飼い猫が高い声で鳴き叫ぶときは、人間相手になにか言いたいことがあるサインなので、夜鳴きのときは猫の声の高さにも注目してみましょう。

フードの適正量は、猫の体重や運動慮、年齢によって差があるからこそ、飼い猫に合わせたグラム数をしっかりと計量してから与えるようにしてみてくださいね。

4.トイレに居心地の悪さを感じている

猫は快適に排泄を行える、清潔なトイレを望んでいます。

トイレへの不満は、夜鳴きの原因としては見過ごされてしまいやすいものです。

だからこそ、飼い猫が夜鳴きをする場所や、タイミングをこまかくチェックしてみましょう。

例えば、飼い猫が用を足す前に夜鳴きをしていたり、トイレを嫌がるような素振りを見せたりするようなときは、トイレに対してなんらかの不満を持っているサインです。

具体的な不満としては、トイレの清掃が足りない、トイレのサイズが小さい、猫砂が気に入らないなどがあげられます。

猫は本来綺麗好きな動物だからこそ、トイレ環境に対してシビアな視線を向ける子も多いので、気を付けていきましょうね。

5.子猫の夜鳴きは寂しさorミルクの要求

生後間もない子猫は、成猫よりも夜鳴きをしやすいものです。

こうしたときは、寂しさを感じているか、ミルクを欲しがっている場合が多いといえるでしょう。

特に母猫と離れたばかりの子猫は温もりが恋しく、母猫を探し求めて鳴きわめくことも少なくありません。

その場合は、飼い主さんが工夫を凝らして、猫に温もりを感じさせてあげましょう。

また、離乳前の子猫は成長期でもあるため2~3時間起きにミルクを欲しがります。

そのため、ミルクが貰えず、空腹を感じると夜鳴きをするようになってしまうのです。

6.発情して異性を探している

夜鳴きはストレスや寂しさから起こると考えられがちですが、実は発情期に目立つこともあります。

発情すると、猫は異性に自分の存在をアピールするために、普段よりも大きな声で鳴き叫んだり、夜鳴きをしたりするようになるのです。

特に、オス猫の場合はメス猫に自分の存在を知らせるため、頻繁に夜鳴きを行うことも多いでしょう。

発情期による夜鳴きは普段とは違って、図太い声になったり、鳴き声が長くなったりするのが特徴です。

夜泣きは「分離不安症」が原因である場合も…

完全室内飼いの猫が増えてきている近年では、今までは犬によく見られていた「分離不安症」という心の病気にかかる猫も増えてきています。

分離不安症は、飼い主さんと離れることに対して、強い不安感を持ってしまうことが原因で起こる病気です。

そのため、飼い主さんの姿が見えなくなると、声が枯れるまで泣き叫んだり、粗相などの問題行動を起こしたりしてしまうこともあります。

飼い主さんの中には、飼い猫と寝る場所を分けている方もいるのではないでしょうか。

しかし、分離不安症の子は飼い主さんと離れることに対して強い不安を感じてしまうため、寝室を別にしたことが原因をなって、夜鳴きが始まってしまうケースもあるのです。

猫の分離不安症は、まだまだ認知度が低いため、獣医さんによっても対策法が異なっていたり、治療に根気が必要になったりします。

だからこそ、信頼できる獣医さんや猫を専門に診療してくれる動物病院に、一度相談をしてみるようにしましょう。

 

おうちで実践できる飼い猫の夜鳴き対策9選

1.猫の運動量を増やす

ストレスや日中の運動不足が原因で夜鳴きをしている猫に対しては、運動量を増やすことが一番の対策法になります。

そのためには、飼い主さんが相手になって、猫とこまめにスキンシップをとってあげましょう。

その際は、飼い猫が好むおもちゃを見つけることも大切になります。

猫によっては、遊ぶおもちゃにこだわりを持っている子もいるため、ねこじゃらしや目に優しいレーザーポインターなどを積極的に購入し、食いつきのいいおもちゃを選んでいきましょう。

また、仕事や家事、子育てで忙しく、なかなか飼い猫とスキンシップを取る時間が持てないという方は、電動おもちゃを試してみるのもありです。

電動おもちゃは、なるべく不規則に動くものを選ぶと、猫が飽きにくくなります。

さらに、タイマー付きのおもちゃなら、飼い主さんが留守中のときでも飼い猫を楽しませることができるでしょう。

2.キャットウォークやキャットタワーの設置を検討

夜鳴きをする猫はストレスや、不安定な心を抱えていることも多いものです。

だからこそ、おうちの中にキャットウォークやキャットタワーを設置して、猫が「居心地いい」と思えるような環境を作っていきましょう。

猫は高いところから周りを見渡すことで安全を確認し、安心できる動物です。

そのため、キャットウォークやキャットタワーを設置してあげるだけでも、心にかかるストレスや不安を減らしてあげることができます。

ただし、キャットウォークやキャットタワーは、設置場所をしっかりと検討することも大切です。

例えば、キャットウォークをつける場合は、部屋をぐるりと一周できるように取りつけるのが理想的だとされています。

上から部屋中をすべて見渡すことができれば、猫も強い安心感を抱くことができるのです。

また、キャットタワーの場合は、窓際に置くようにしましょう。

窓から見える風景は室内飼いの猫にとって新鮮に映り、好奇心を刺激してくれます。

3.食事の与え方を見直そう

空腹から夜鳴きをしてしまう場合は、食事の与え方をもう一度見直してみることが大切です。

その時は、置き餌で空腹対策をしないように気を付けましょう。

いつでもダラダラとフードが食べられる置き餌は夜鳴き対策としては効果的かもしれませんが、肥満を招いたり、フードを酸化させてしまう可能性が高かったりするため、おすすめできません。

そこで、安全に空腹対策をするには、与えるフードの量を変えず、1日の食事回数を増やすようにしてみましょう。

成猫は、朝と夕1日2回の食事回数が基本です。

しかし、夜鳴き対策をしたいときは、食事回数を1日3~4回に変更してみましょう。

食事の回数を増やせば、飼い猫に普段以上の満腹感を与えることができます。

さらに、いつもウェットフードを多めにあげているという方はドライフードを中心とした食事に切り替えていくこともよいでしょう。

ウェットフードは水分が多く含まれているため、空腹になるのが早いといデメリットがあります。

対して、ドライフードは含まれている水分量が少なく、よく噛んで食べるため、満腹中枢が満たされるといわれているのです。

4.トイレ環境を快適に!

ふと気が付くと、飼い猫がトイレの近くで夜鳴きをしていることが多い場合は、トイレ環境を考え直してみましょう。

中でも、意外と見落としがちなのが、トイレサイズの問題です。

日本で一般的に発売されている猫用トイレは、猫にとってはやや小さすぎる場合が多いといわれています。

そのため、大型猫や、やや肥満気味な猫はいつものトイレを窮屈に感じているかもしれません。

こうした場合は、海外メーカから発売されている猫用トイレを購入してみましょう。

例えば、ベルギー製の大型猫用トイレなら、1万程度で購入できるので、ぜひ検討してみてくださいね。

5.子猫にはミルクや湯たんぽを与えよう

子猫が夜鳴きするときは、ミルクを欲しがっていることが多いので、飼い主さんがこまめに起きて、人肌程度に温めたミルクを与えてあげましょう。

しかし、時にはミルクを欲しがらないのに、夜鳴きをすることもあります。

そんなときは、母猫を恋しく思っているサインなので、湯たんぽやお湯入りのペットボトルを使って、温もりを感じさせてあげましょう。

温めるときは、猫が低温やけどをしてしまわないよう、湯たんぽやペットボトルをタオルでくるむことも忘れてはいけません。

また、寂しがっているからと言って、構いすぎるのもNGです。

飼い主さんの温もりを感じられるのは、猫にとって幸せなことですが、子猫の時期に構いすぎると飼い主さん離れがしにくくなります。

すると、飼い主さんと片時も離れたくないという気持ちが強くなり、分離不安症を招きやすくなってしまうといわれているのです。

子猫が鳴き叫ぶ声を聞いていると、つい相手をしたくなってしまうものですが、飼い猫の将来を考えるのであれば、時には心を鬼にすることも大切だといえます。

6.夜鳴きする飼い猫を相手にしないことも効果的

飼い猫の夜鳴きが激しいと、「どうしたの?」と話しかけたり、つい遊んであげたくなってしまったりする方もいるかと思いますが、相手にしないことも効果的な対策法です。

夜鳴きをしたとき、飼い主さんに構ってもらえると、猫は「鳴けば相手をしてもらえる」と学習してしまいます。

すると、退屈だと感じたときや遊んでほしいと思った時に鳴きわめくような猫になってしまうのです。

対して、夜鳴きをしたときに飼い主さんから相手にされなければ、「鳴いても無駄なんだ」と学習してくれるため、夜鳴きをやめてくれることもあります。

猫は人の行動をよく見ているからこそ、人間側が必要以上に構わないことで夜鳴きを改善していきましょうね。

7.飼い主さんのにおい付きアイテムを与えよう

飼い主さんに日ごろからべったり甘えてくる子が夜鳴きするときは、飼い主さんのにおいを感じられるような環境を作ってあげましょう。

例えば、要らなくなったTシャツでテントを作ってあげたり、使っていたブランケットを飼い猫用にしてあげたりするのもおすすめです。

猫は視覚よりも嗅覚に頼って生活している動物だからこそ、飼い主さんのにおいで安心感を与えてあげましょう。

8.テレビやラジオなどの雑音を流すのも◎

猫は聴覚が鋭い動物ですが、シーンと静まり返った空間に居心地の悪さを感じてしまうこともあるのです。

例えば、同居猫が急にいなくなってしまったときは、猫だってひとりで過ごす寂しさを感じてしまいます。

そんなときは、テレビやラジオを小さな音量でかけておいてあげると、落ち着くことも多いのとされているのです。

この方法は、夜鳴き対策だけではなく、子猫が留守番中に寂しがる場合も使えるので、ぜひ覚えておきましょう。

9.避妊・去勢手術を行おう

発情期特有の夜鳴きに悩まされている場合は、避妊や去勢手術を検討してみましょう。

避妊・去勢手術は夜鳴きをやめさせられる以外にも、多くのメリットを与えてくれます。

例えば、メス猫の場合は避妊手術を行うことで、婦人系の病気にかかるリスクがグッと減りますし、オス猫はスプレー行為がほぼなくなり、性格が甘えん坊になるのです。

さらに、「交尾ができない」というストレスを猫が抱えてしまうこともなくなります。

猫が感じる発情期の性欲は、人間とは比べものにならないほど強いといわれているからこそ、避妊・去勢手術を行って、ストレスを溜めこませないように配慮していきましょう。

猫グッズでも夜鳴き対策はできる!


さまざまな対策法をとってみても夜鳴きをやめさせられないときは、猫グッズを使って対処してみるのもおすすめです。

中でも、ハーブの一種である「キャットニップ」や猫の大好物である「またたび」は気分を落ち着かせてくれるため、夜鳴き対策に役立つといわれています。

ただし、またたびは与えすぎると興奮状態になり、逆効果となってしまうため、適切な量をあげるようにしましょう。

また、最近では猫の情緒を安定させる「フェリウェイ」というフェロモン製剤も発売されています。

フェリウェイは、猫の頬から分泌されるフェイシャルフェロモンF3を参考に作り出されているので、体にも害を与えません。

猫の夜鳴きはしつけより環境の改善で対処していこう!


毎日続く猫の夜鳴きは、飼い主さんにとって大きなストレスとなってしまいます。

猫の夜鳴きはしつけで改善することが難しいため、飼い主さん自身が飼育環境やスキンシップ法を、もう一度見つめ直してみることが大切です。

ぜひ、これを機に自分が普段、飼い猫にどう接しているかを考え直し、飼い猫の性格に合わせた対策法を練っていきましょうね。

 
 

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