2017年10月16日更新

オッドアイの猫は神様の使い?オッドアイの原因と短命の理由とは【獣医師が解説】

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猫のオッドアイは見た目に綺麗で神秘的なため「幸運を運んで来る」などいろいろなジンクスがあるようです。

特に白猫にみられることも多いので神様の使いなどと考えられたり、日本では古来から、「金目銀目」として珍重されてきました。

また、ブルーアイのシャム猫の原産国タイでは、オッドアイの猫は「ダイヤモンドの瞳」と呼ばれ、大切にされているとも言います。オッドアイの多くは白猫で本当に綺麗で近づきがたい雰囲気もありますよね。

一方で、オッドアイの猫は短命であるなどと言われることもあるようです。なぜそのように言われるのか、その理由や根拠についても調べてみました。

今回は猫オッドアイです。最後までお付き合いよろしくお願いします。

 

オッドアイとは?

オッドアイとは?

オッドアイのオッドとは英語で奇妙な、風変わりな、という意味があります。オッドアイというのは左右で眼の色が違って風変わりな眼のことを指していると言われています。

バイアイなどとも呼ばれることもありますが、専門用語ではなく、医学用語では虹彩異色症と言います。

虹彩は角膜の後方に位置していて、目の色を反映する部分で、目に入る光を調節してくれるというはたらきがあります。

人でも人種によって目の色が違いますよね。私たち黄色人種では黒か茶色、欧米人ではブルーやグリーンが多いです。これは体の色素の量と関係があると言われています。

猫でも体の色素の量を反映して白猫や色素の薄い猫でオッドアイはみられます。オッドアイは病気ではありませんが、遺伝子が原因だということがわかっています。

オッドアイの猫の特徴

オッドアイのしくみ

皮膚や被毛の色素はメラノサイトという細胞が作るメラニン色素により決まります。メラニン色素とは女性の方ならお分かりだと思いますが、シミの原因となる色素です。

メラノサイトの作るメラニン色素が少ないと毛色が薄かったり白色になりますが、色素が全く無い場合にはアルビノと呼ばれます。

眼の色は虹彩の色が反映されているということは先にお話しした通りです。虹彩の色は皮膚や被毛と同様にメラノサイトの作る色素で決まります。

青眼は色素が欠乏しているために青く見えているのであって、青い色素のせいではないということになります。

何色になる?

メラノサイトの作るメラニン色素の量により眼の色は変わります。つまり、メラニン色素が多い時には、銅色(カッパー)、少なくなるにしたがって、薄茶色(ヘーゼル)、そして緑、青、となります。

全く色素が無いアルビノの場合には、血管の色が反映され、赤くなります。白いウサギの目が赤いのはこのためです。

銅色、薄茶色などの黄色系統の眼の色は、ヤマネコに近いものと言われており、青色は白猫やシャム猫にみられます。

青眼の猫は日照時間が少ない地域に暮らしていた猫種にみられると言われ、それは眼の色素を薄くすることで眼球に入る光の量を多くするという環境に適応するためのメカニズムだとも考えられています。

 

なぜオッドアイになる?

先天的な要因

これまでのお話しに出てきたメラノサイト。この色素細胞の数や分布には遺伝子が関係しています。生まれながらにして眼の色は決まっているのですね。
では、毛色発現に関与する主な遺伝子をご紹介します。

白色遺伝子(W遺伝子)

色素細胞を抑制するはたらきがあります。この遺伝子は優勢遺伝子で、すべての毛の色を抑えて白くしてしまいます。

白猫ではこの遺伝子が発現して色素が欠乏するため全身が白くなるのです。同じく虹彩の色素も抑制されるため青く見えます。

スポット遺伝子(S遺伝子)

白いスポット、斑点を形成する遺伝子です。白黒のパンダ模様などはこの遺伝子により形成されます。

黒い色がとても少ないと白猫にみえますが、色素細胞が抑制されているわけではありません。

後天的要因

病気や事故などの外傷が原因で眼の色が変化することもあります。これは、病気や外傷で神経が障害をされたり、メラノサイトが減少したりすると起こります。

オッドアイの注意点

疾患

疾患というと大げさで、少し意味合いが異なるかもしれませんが、青眼の白猫では青眼を発現した同じ側に聴覚障害があることが多いとされます。

その確率は白色青眼の猫では60〜80%、オッドアイの猫では30〜40%というデータもあるそうです。

原因には諸説ありますが、W遺伝子がコルチ器という音を増幅させる器官に影響を与えるためだと言われています。

コルチ器の細胞はメラノサイトと同じ細胞から分化するため、白色遺伝子により抑制されコルチ器の形成不全を起こすようです。

しかし、白色青眼の猫で必ずしも聴覚障害がみられるわけではないため、W遺伝子を含め様々な遺伝子や、様々な要因が絡んでいるのではないかとされています。

寿命

オッドアイは短命であると言われることもありますが、実際のところどうなんでしょうか。

猫は狩りをする際、視覚だけに頼らず、臭覚や聴覚が大切な役割を果たします。そのため、人に飼育されず野生で生きていくのであれば、聴覚障害はとてもハンディになると考えられます。

そのために短命であると言われるのかもしれません。

後天的にオッドアイになった

後天的にオッドアイになることもあり得ます。
子猫の頃ちは黄色系統の眼の色であっても成猫になると緑色に変わることもあります。

外傷や病気が原因でメラノサイトが少なくなり、メラニン色素が産生されなくなると片方の眼だけ色が変わることも考えられます。

オッドアイの繁殖

人為的に可能か?

神秘的なオッドアイが意図的に産ませられたらよいですよね。しかし、犬の被毛の色と同様に、私たちの意のままにならないものです。

選択的な交配によりオッドアイの確率を上げようとしているブリーダーもいるかもしれませんが、あくまで確率であり、確実なものではありません。だからこそ神秘的で珍重されるのでしょう。

W遺伝子の発現している猫でも、聴覚障害を起こしていない猫でブリードすることで聴覚障害を減らせるそうです。とは言うものの、白猫では聴覚障害がゼロになるわけではないのです。

白猫同士のブリードはリスクが伴うと考えられるので、倫理的な観点からも生まれてくる猫のためにもブリードはやめるべきでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
オッドアイの猫についてはまだまだはっきりとしない未知の部分も多いようですね。もし、オッドアイの猫を迎えることができたら、それはとても幸運なことなのだと思います。

しかし、やはり聴覚障害があるかもしれないということを頭に入れ、障害があっても安心して生活できる環境を整えてあげることが大切です。

いつかオッドアイの猫と奇跡の出会いかあることを願って、今回のお話しは終わりにしたいと思います。

 
 

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