2017年11月27日更新

必須アイテムも解説!猫を電車に乗せるときにできるトラブル回避法とは?

古川諭香



キャットケアスペシャリスト

キャットケアスペシャリストの資格を活かし、さまざまな猫メディアにて猫情報を分かりやすく配信中。自身も猫サイトを立ち上げ、愛猫と楽しく暮らしていくための秘訣や猫に関する知識などを分かりやすく解説。猫と一緒に暮らせる猫仕様の家も建設し、人と猫が快適に生活していくための方法も伝授している。

 

猫は環境の変化を嫌う動物なので、犬のように飼い主さんとお出かけを楽しむ機会は少ないかと思います。

しかし、里親さんから譲り受けるときや、動物病院へ連れて行くときなど、どうしても猫を電車に乗せなければいけない場合もありますよね。

そこで今回は、猫を電車に乗せる時に気を付けるポイントや対処法を詳しく解説していきますので、ぜひ外出時の参考にしてみてください。

 

猫を電車に乗せるのはOK?


初めて猫を電車に乗せるときは、「どのように乗車させればいいのだろう」と悩んでしまうものですよね。

実は、犬や猫、うさぎなどのペットを電車に乗せること自体には何の問題もありませんし、特に事前予約も必要ありません。

しかし、鉄道会社ごとによって細かく決められた乗車規定があるので、マナー違反にならないように意識することが大切です。

主な各鉄道機関の乗車規定

JR鉄道を利用する場合

猫が入る入れ物の長さを70cm以内に納め、縦と横、高さを足した合計が90cm以内になるようにしなければなりません。

そして、入れ物の重さと猫の重さを足した合計が10kg以内であることも条件です。

さらに、ペットは荷物扱いになるので、普通手回り品切符(1個につき280円)を購入し、乗車駅の改札口で入れ物を見せる必要があります。

都営地下鉄を利用する場合

猫が入る入れ物の縦と横、高さを足した合計を250cm以内に収めましょう。

重さは、猫と入れ物を足した合計が30kg以内でなければなりません。

JR鉄道とは違い、こちらは手回り切符が必要ないため、無料で乗車させることができます。

東京メトロを利用する場合

猫が入る入れ物の長さを70cm以内にし、縦と横、高さを足した合計は90cm以内に収めましょう。

重さは、猫と入れ物を足した合計が10kg以内でなければなりません。

JR鉄道とは違い、こちらは手回り切符が必要ないため、無料で乗車させることができます。

りんかい線を利用する場合

猫が入る入れ物の長さの指定はありませんが、縦と横、高さを足した合計を90cmまたは120cm以内に収めましょう。

重さは、猫と入れ物を足した合計が20kg以内でなければなりません。

JR鉄道とは違い、こちらは手回り切符が必要ないため、無料で乗車させることができます。

阪急電鉄を利用する場合

猫が入る入れ物の長さを70cm以内にし、縦と横、高さを足した合計は90cm以内に収めましょう。

重さは、猫と入れ物を足した合計が10kg以内でなければなりません。

ペットカートに関しては大きさの制限なく、持ち込むことができます。

また、乗車時は普通手回り品切符(1個につき280円)を購入しましょう。

西日本鉄道を利用する場合

猫が入る入れ物の長さは70cm以内に収め、全体は0.025㎤以内にしましょう。

重さは、猫と入れ物を足した合計が10kg以内でなければなりません。

また、乗車時は普通手回り品切符(1個につき280円)を購入する必要があります。

名古屋鉄道を利用する場合

猫が入る入れ物の長さは70cm以内、縦と横、高さを足した合計は90cm以内に収めましょう。

重さは、猫と入れ物を足した合計が10kg以内でなければなりません。

また、乗車時は普通手回り品切符(1個につき280円)を購入する必要があります。

 

乗車前に準備しておくべきものとは?

キャリーバッグは必須!

乗車時に欠かせないのが、猫を入れるキャリーバッグです。

主な鉄道機関の中には、猫の顔が隠せれば大きめのカバンでもよいとしているところもあります。

しかし、カバンはキャリーバッグのように安定感がないため、猫に不快な思いをさせてしまう場合も少なくありません。

さらに、キャリーバッグは通気性にも配慮しながら作られていますが、カバンはそうではありません。

いつもと違った環境の中では、緊張状態になり、呼吸が荒くなってしまう子もいます。

こうした場合は、カバンだと息苦しさを感じさせてしまうでしょう。

慣れない環境の中での恐怖心を少しでも和らげてあげるためには、スペースも通気性もきちんと確保できる入れ物をきちんと用意してみてくださいね。

ペットシーツは必需品に!

お出かけのとき、一番の悩みになってしまうのが、ペットのトイレ問題です。

猫は猫砂の上でトイレを行いますが、猫砂入りのトイレは外出時に持ち運ぶことが難しいものですよね。

こうしたときは、ペットシーツを活用させ、いつでもスムーズにトイレを行わせてあげましょう。

猫の中には、慣れない環境への恐怖心から尿をしてしまう子もいます。

そのため、ペットシーツはあらかじめキャリーバッグの中に敷いておくようにしましょう。

大好物のおやつ

電車での移動は、猫にストレスを与えてしまうことが多いものです。

だからこそ、大好物のおやつを用意して、猫に気分転換をさせてあげましょう。

強いストレスは、猫の体調に害を与えてしまうこともあるので、免疫力が弱っている子の場合は、特に注意が必要です。

また、「いい子で我慢していたのに、なにもいいことがなかった」と学んでしまうと、電車嫌いな猫になってしまいます。

猫の中で電車に対するイメージが悪くなってしまうと、お出かけさせることが今以上に難しくなってしまうので、外出時は良い経験をさせてあげられるように配慮していきましょう。

飲み水で水分補給をさせよう

猫は、もともとあまり水分を取らない動物です。

しかし、外出時は思わぬアクシデントに備えられるよう、猫の飲み水を必ず持っていきましょう。

市販のミネラルウォーターを用意したいときは「硬水」ではなく、必ず「軟水」を選ぶのもポイントです。

「軟水」には含まれているマグネシウムやカルシウムの量が少ないため、下部尿路の病気を引き起こしにくいという特徴があります。

万が一のときのためにリードも用意しよう

最近は完全室内飼いの猫が多いため、リードを持っている方は少ないかと思います。

けれど、ペットと一緒にお出かけをするときは、何が起こるか分かりません。

例えば、キャリーバッグを開けた瞬間に、猫が逃げ出してしまうことも考えられます。

こうしたハプニングが発生したときでも、リードを使用していれば、猫の安全が守れますし、周りの乗客に不快な思いをさせることもありません。

また、リードだけでは心配だと感じる方は、マイクロチップの装着も検討してみましょう。

あらかじめマイクロチップを埋め込んでおけば、飼い猫が万が一逃げ出してしまったときでも発見率をあげられます。

「埋め込む」と聞くと、痛そうに思えるかもしれません。

しかし、マイクロチップは直径2mm×長さ10mmほどの大きさで、動物の体に害を与えることもないので、ぜひ前向きに考えていきましょうね。

ゴミ袋・ウエットティッシュで嘔吐対策

乗車時は強いストレスを感じ、嘔吐をしてしまう猫もいます。

嘔吐時は周りの乗客に迷惑をかけてしまうケースもあるため、飼い主さんは事前にゴミ袋やウエットティッシュを準備しておきましょう。

ウエットティッシュはアルコールタイプと、ペット用のノンアルコールタイプの両方を用意するのがおすすめです。

汚れてしまった猫の体や周辺を拭き取りたいときは、刺激のないペット用のウエットティッシュを使いましょう。

対して、電車の座席や床は他の人が触る可能性もあるため、消毒効果のあるアルコールタイプで清潔にしておくことが大切です。

【素朴な疑問】猫も電車酔いをするの?


猫も人間と同じで、電車酔いをする子もいれば、しない子もいます。

電車酔いした猫は、まず入れ物の中でそわそわと動き始めるのが特徴です。

その後、何度もあくびをしたり、よだれが出したりといった症状が見られるので、飼い主さんも気づきやすいでしょう。

また、人間と同じで吐き気をもよおす子もいるため、何度も嘔吐をしてしまうこともあります。

警戒心が強い子では、電車酔いをしたときに失禁してしまう場合もあるので、ペットシートなどを活用しながら、対処してあげましょう。

事前に猫用の酔い止めも検討しておこう

飼い猫が乗り物酔いしやすい場合は、あらかじめ対策を練っておきましょう。

電車は車よりも揺れが少なく、直線的に走るため、酔いにくいとはされています。

しかし、緊張感やストレスが重なると、普段は車で酔わない子でも、酔ってしまう可能性があります。

そのため、心配な方はあらかじめ動物病院で相談して、猫用の酔い止め薬を処方してもらうのもおすすめです。

人間用の酔い止めは、猫にとって強すぎるため、絶対に使用しないようにしましょう。

また、酔い止めは藥だけでなく、注射で行うこともできますので、飼い猫に合った酔い止め対策を検討していってみてください。

【トラブル回避にも繋がる】猫を乗車させるときに気を付けること

1.電車内では顔や体を出さない

基本的にはどの鉄道機関でも、キャリーバッグなどから猫の顔や体などを出さないことが条件となっています。

猫好きにとってはかわいいと思える猫の姿も、猫が苦手な方にとってみれば怖く感じられてしまうこともあるため、注意が必要です。

電車は公共機関の乗り物だからこそ、周りへの配慮を一番に考えてみましょう。

2.初めから長時間・長距離の移動は避けよう

初めて猫を電車に乗せる時は、いきなり長距離や長時間の移動をしないように心がけましょう。

身動きが取りにくいキャリーバッグの中は、猫にとって居心地が良いとは言いにくいものです。

そのため、電車に慣れていないうちに長距離・長時間の移動をさせてしまうと体調が悪くなってしまう可能性もあります。

猫をスムーズに乗車させるには、まず短距離・短時間の場所へ一緒にお出かけしてみることから始めてみましょう。

3.食事管理でも電車酔い対策をさせておこう

電車酔いは飲み藥や注射などで対処してあげることも大切ですが、食事管理を行っておくことも重要になってきます。

電車酔いでの嘔吐を避けるためには、出かける3時間前からキャットフードを与えないようにしておきましょう。

長距離移動で強いストレスがかかりそうな場合は、前日の夜からキャットフードを与えないようにするのも、ひとつの対処法です。

胃の中が空っぽであれば、吐き気をもよおしにくくなります。

ただし、脱水症状を起こしてしまう危険があるので、水分はこまめに飲ませてあげましょう。

4.鳴き声が気になるときは途中下車しよう

キャリーバッグの中は自由がきかないため、時間が経つにつれて、鳴きわめくようになる猫もいます。

猫が何度も鳴きわめくときは、ストレスを感じているサインですので、途中下車をして気分転換をさせてあげましょう。

こうした対処は、周りの乗客への配慮にも繋がります。

不安や不満を感じている猫の中には、飼い主さんの温もりを感じるだけでも安心できる子も多いものです。

途中下車をしたときは公園など、周りの迷惑にならない場所へ行き、キャリーバッグの隙間からそっと撫でてあげましょう。

5.季節に合わせた乗車対策をしよう

猫と電車で出かけるときは、季節に応じた乗車対策を行うことも忘れないようにしましょう。

例えば、夏の場合は気温が高いため、キャリーバッグ内の通気性も悪くなります。

そのため、キャリーバッグの中に凍らせたペットボトルをタオルで巻いて入れることで、心地よい環境を作ってあげましょう。

また、寒さが厳しい冬の場合は、キャリーバッグの中に毛布や湯たんぽなどを入れて、温度管理を徹底することが大切です。

ただし、湯たんぽは低温やけどの原因になってしまうことも多いため、同じ場所ばかりに猫がいないかをこまめにチェックしてあげましょう。

6.フェロモンで安心感を与えてあげよう

人の声や雑音が聞こえる電車内は、警戒心が強い子にとって怖い場所に感じられることも少なくありません。

こんな風に恐怖や不安を抱えてしまっている子には人工フェロモンを使うことで、リラックスさせてあげましょう。

人工フェロモンとして有名な「フェリウェイ」は、猫の頬から出る「フェイシャルフェロモンF3」に着目して作られています。

そのため、猫の体に害を与える心配もありません。

フェリウェイはコンセントに差しこんで使用する「拡散タイプ」の他に、スプレータイプも発売されています。

お出かけ前、キャリーバッグに吹きかければ、猫が感じられるリラックス効果は大幅にアップするでしょう。

猫の年齢に合わせた乗車対策をすることも大切に!


猫と一緒に電車へ乗るときは、年齢に合わせた乗車対策をしていくことも、飼い主さんの役目になります。

例えば、子猫の場合は、体調を崩さないように温度管理にこだわることが大切ですし、環境の変化に敏感な老猫は、おやつやスキンシップで気分転換させることを重視してみてください。

電車は車とは違い、幅広い人が使う公共の乗り物です。

飼い猫の気持ちを考えるだけでなく、周りの人への配慮をしっかりと行うことで、マナーのよいお出かけを心がけていきましょう。

 
 

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