2017年11月28日更新

野良の大人猫を保護したい。そんな時どうすればいいの?

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ペットシッター、愛玩動物飼養管理士2級

博物館に20年勤務していた古生物学系元学芸員。猫は絶滅してしまった化石猫から イエネコ、ライオンに至るまで全部大好き。猫飼い歴ン十年の猫おばちゃんです。 飼育のお悩みから進化学に至るまで、幅広い情報と猫の素晴らしさをわかりやすく お伝えしようと思います。理学修士、ペットシッター資格、愛玩動物飼養管理士2級。 ペット用品販売会社での勤務経験もあります。

 

日本では、昨年だけで4万5千頭もの猫が残念ながら殺処分によって命を落としています。

このような状況におかれた野良猫を保護することは、猫にとっても社会にとっても大変有意義なことです。

しかし、保護したいと思ってもやりかたがわからず、躊躇する人も多いでしょう。

今回は大人の野良猫を保護し、室内飼いにする方法についてお話します。

 

野良猫を保護したいと思ったら

野良猫の保護は、その猫が人馴れしているかどうかで方法が異なります。

ここでは、捕獲が難しい人馴れしていない場合の方法をご紹介します。

保護に必要なもの

  • 隔離部屋
  • 捕獲器(動物愛護センター、動物病院などで貸出ししています)
  • 捕獲器を覆うための濃い色の布
  • 部屋に置く猫用ケージ(可能なら2,3階建ての大きいもの)
  • バスタオル
  • 歯や爪を通さない厚手の手袋(軍手は目が粗く、適しません)
  • ごはん(匂いの強いもの)
  • 長袖・長ズボン

保護の方法

時間に余裕があれば餌を使ってゆっくり馴らせばよいでしょうが、早く保護したい場合は捕獲器を使うとよいでしょう。

  1. 猫が良く来る場所に捕獲器を設置する
  2. 捕獲器にごはんを仕込む
  3. 安心感を与えるため、捕獲器を布で覆う
  4. 離れたところで様子をみる
  5. 捕獲器に猫が入ったら、そのまま家へ連れて帰る
  6. 隔離部屋のケージに移す

捕獲器の入り口をケージの入り口につけ、猫が直接ケージに入るようにすれば安全です。

一旦人が捕まえなければならない場合は手袋をし、絶対に猫に素手でさわらないようにしましょう。

人にも危険な細菌やウィルスに感染しているかもしれません。さらにバスタオルで包めば、猫も落ち着きやすくなります。

野良猫を保護したら

保護した後は念のため保健所や警察に届出をしたり、迷い猫サイトに掲載したりして飼い主を探しましょう。飼い主がいないことが確認できて初めて自分の家の猫になります。

まずは病院へ

猫を保護したらすぐに動物病院へ連れていき、健康診断をしてもらいましょう。

野良猫はFIVや白血病、猫風邪などの伝染病に感染しているかもしれず、ほとんどの場合、ノミやダニ、寄生虫がいます。

健康が確認されるまで、必ず隔離部屋内で過ごさせてください。

先住猫がいる場合は会わせないようにし、人も直接触れないようにしましょう。健康に問題がなければ、予防接種も受けさせましょう。

部屋での過ごさせ方

いきなり知らない環境に連れて来られたことで、猫は恐怖を感じているはずです。

構い過ぎず、徐々に人に慣らすようにしてください。

猫が人に慣れるまではケージの中で過ごさせたほうが落ち着きます。

怯え方が強ければ、ケージに布をかけて目隠しするとよいでしょう。

ケージ内に段ボール箱などを入れて隠れる場所をつくればより安心してすごせます。

ケージ越しに静かに優しく声がけし、同じ部屋で寝起きすることでより懐きやすくなります。

部屋では静かにふるまい、危険はないということを理解してもらうようにしましょう。

食事の与え方

最初は柄の長いスプーンにご飯を入れ、直接猫の鼻先に近づけてください。

ドライフードよりも、温めて匂いが強まるウェットフードがおススメです。

最初は怖がると思いますが、根気よく続ければ徐々にスプーンから直に食べるようになります。

このとき、スプーンで頭や背中をなでたりして、触られることにも徐々に慣らしてください。

威嚇したりしなくなったら手から直接与え、人との信頼関係も築いていきましょう。

 

野良猫を室内飼育するには

人に慣れてきたらケージから出し、部屋の中で過ごさせてください。

しかし、外の世界で自由に生きてきた猫をいきなり室内飼いにするのは、猫にとっても大きなストレスとなります。

暴れたり、夜鳴きをしたりといった問題行動も出てくるでしょう。問題行動を軽減するには、次のような対策が必要です。

生活環境を整える

猫の習性を満たすような部屋をつくりましょう。

高い所にくつろげるベッドを用意してください。ベッドは猫が安心できるよう、身を隠せるタイプのものがよいでしょう。

また、外が見渡せる窓辺にケージやキャットタワーをおいてあげれば、好奇心も満たしてあげられます。

運動でストレスを解消させる

人に慣れてきたらたくさん遊んで運動させ、外に出られないストレスを解消してあげてください。

遊びはストレスを解消するだけでなく、猫が人に懐くための良い手段にもなります。

脱走対策をする

窓には脱走防止の柵をつけましょう。

網戸だけだと破ってしまうことがあります。

玄関手前の通路にも簡易的なドアをつければ、玄関からの脱走を防止できます。

まとめ

野良猫を家に迎えるのは容易ではありません。

しつけ問題だけでなく、病気やケガでいきなり医療費がかかる場合もあります。

なかなか慣れないかもしれません。

しかし野良猫も猫。

人に頼って生きるよう改良されてきた家畜動物であり、野良生活で心にも傷をおっています。

いつか必ず信頼してくれる日が来ますので、あきらめず根気よく向き合ってくださいね。

 
 

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