2018年1月11日更新

愛犬のご飯は大丈夫?ドッグフードの原材料はここをチェック!【獣医師が解説】

後藤大介



獣医師

 

愛犬の毎日の食餌、ドッグフードにはさまざまな原材料が使われています。

ただし、自分で調理する人のご飯と違い、すでに原材料が混合・加工された市販のドッグフードは、見た目だけでは何が入っているのかはわかりません。

犬の健康の源であるドッグフードですので、何が使われているのかをチェックし、良い物かどうかを判断してあげることが大切です。

そこで今回は、ドッグフードに含まれる原材料について、そのチェックの方法から注意点まで詳しく解説いたします。

普段何気なくドッグフードを買っていたという人は、この記事を読んで、愛犬に与えるドッグフードを考える機会にしてみてくださいね!

 

ドッグフードの原材料のチェックの方法

まずはドッグフードに使われる原材料のチェック方法を知っておきましょう。

ペットフードの原材料の表示は法律上の義務

ドッグフードは「ペットフード安全法」によって賞味期限や原材料、原産国などの表記が義務付けられています。

そのため、外国産ペットフードを含め、日本に流通しているドッグフードには、その原材料の記載が必ずあります。

ドッグフードに使われている原材料は、基本的にパッケージの裏に一覧として載っていますので、一度チェックしてみてください。

原材料は含有量の多い順に表記される

原材料の表記の順番には法律的な規制はありませんが、含有量の多い順番に記載をすることが望ましいと規定されています。

多くのペットフードではその規定に従い、含有量が多い原材料から順番に記載されています。

つまり、最初の方に記載されている原材料が、そのフードのメインの原材料となるということです。

通常、主原料には肉や魚などのたんぱく源とコーンや小麦などの穀物が使われることが多いです。

ペットフードに含まれる主な成分と選び方

では、ペットフードには具体的にどのような成分が含まれるのかをみていきましょう。

肉・魚:たんぱく源

ペットフードのたんぱく源は肉や魚です。

豚肉・牛肉・鶏肉・サーモンなどがよく使われる肉や野菜ですが、羊・イノシシ・馬・タラ・ナマズなどの肉もアレルギーを考えて使われることがあります。

肉食に近い雑食である犬にとって、肉や魚などのたんぱく源は最も重要な栄養素であると言っても過言ではありません。

肉と魚、どちらをたんぱく源とした方がいいかというデータは出ていませんが、以下のようなことを考えて、たんぱく源の種類を選ぶといいでしょう。

アレルギーの有無

犬のアレルギーの原因として最も多いのが、たんぱく質です。アレルギーに関しては、記事の後半でも詳しく解説しますので、ご覧ください。

日本犬には魚がいい?

一般的に、日本犬は昔からたんぱく源として魚を多く食べて来たと言われています。

高齢の日本犬では認知症が多く発生しますが、その理由の一つが、

「肉を主原料としたドッグフードを食べることで、魚で本来とっていたEPAやDHAなどの栄養成分が少なくなったからではないか?」

とも言われています。

今のところはっきりしたデータはありませんが、日本犬やその雑種には魚を主成分にしたフードを与える方がいいかもしれませんね。

愛犬の好み

肉や魚などのたんぱく質は最もフードの風味に関わるものですので、そのフードの好みに強く影響します。

嗜好性が高いフードを与えることで、食欲のムラが無くなり、栄養管理がしやすくなります。

食いつきが悪いからと言ってコロコロフードの種類を変えるのはあまり良くはありません。

しかし、普段食べているフードの食いつきが悪い場合には、その主原料となっている肉や魚の種類を変えてみてもいいかもしれません。

穀物:炭水化物

ペットフードに含まれる穀物は犬の炭水化物源になります。

穀物にはたくさんの種類がありますが、トウモロコシ(コーン)や小麦、ジャガイモやさつまいも、米などがドッグフードにはよく使われます。

犬や猫に穀物が必要ないという意見もありますが、野生の狼やネコ科の動物は、獲物の筋肉だけでなく内臓を食べて栄養を取っています。

獲物の胃腸は大切な栄養源であり、その内容物は穀物などの炭水化物源です。

肉食というとスーパーで売っている豚肉や鶏肉などの筋肉を想像しがちですが、それだけですと炭水化物不足になってしまう可能性があります。

犬にとって炭水化物も重要な栄養素の一つです。

野菜

野菜はビタミンやミネラルを補給してくれるものとして、ドッグフードに含まれていることが多いです。

ドッグフードに含まれる野菜はかなりさまざまな種類があり、主原材料ではありませんが、非常に重要な栄養になります。

野生の狼は、草食動物の内臓から、ビタミンやミネラルを補給していたと考えらますが、そうした栄養源としてドッグフードにも野菜が含まれています。

添加物

添加物はドッグフードをさまざまな変化から守るために使われています。

ドッグフードには以下のような添加物が使われていることがあります。

  • 保存料:カビや細菌を繁殖させない
  • 着色料・発色剤:色や食感をキープする
  • 香料:風味をつける
  • 乳化剤・安定剤:水と油の分離を防ぐ
  • 栄養添加物:ビタミンなどの栄養成分を強化
  • 湿潤調整剤:セミモイストフードやソフトドライフードの水分保持
 

添加物が含まれているのはダメなこと?

添加物はドッグフードが変性してしまうのを防いだり、栄養面を強化するために使用されている物質であり、添加物の使用がすべて害になるということではありません。

また、無添加の表示があっても

  • 香料は無添加だが保存料は使われている
  • 原材料に添加物が使われている(ドッグフードの製造の際に使う添加物には表示義務がありますが、原材料に使われた添加物には表示義務はありません。例えば、チーズを原材料に使ったドッグフードの場合にはそのチーズに含まれる添加物は表示しなくてもよいのです)

などといったケースもあり、本当の意味での無添加フードを探すのは不可能に近いです。

添加物には悪いイメージがある飼い主さんも多いと思いますが、添加物が入っているからダメと一概にいうことはできません。

ただし、異常に消費期限の長いフードや、見た目が鮮やすぎるフードなどには、必要以上の添加物が含まれている可能性があるので注意が必要です。

禁止されている添加物

ドッグフードに含まれる添加物のうち、以下の物質に関してはその濃度が規制されています。

  • 酸化防止剤:エトキシチン・BHT・BHA
  • 発色剤:亜硝酸ナトリウム

他にも重金属や農薬などの混入も、ペットフード安全法で規制されています。

注意するべき原材料の問題点

原材料の違いによってどのような問題が出て来るのかを知っておきましょう。

アレルギー

犬は食物アレルギーの発生が非常に多い動物です。

食物アレルギーは、慢性的な皮膚病や下痢などとしてその症状が出て来ることが一般的です。なかなか治らない下痢や、かゆみが続く皮膚炎などがある場合には、愛犬に食物アレルギーがあるかもしれません。

アレルギーを起こす可能性は、肉や魚、穀物、野菜、あるいは添加物などすべての原材料にあります。

そのすべてを検査することは不可能ですが、代表的な物質に関しては調べることができますので、怪しい症状がある場合には、動物病院で血液検査によるアレルギー検査を行ってもらうといいでしょう。

食物不耐性

犬によってはその食物を消化するための消化酵素が不足しており、ある食物を食べると下痢をしてしまうという子がいます。

代表的な食物不耐性には以下のようなものがあります。

  • 乳糖不耐性:牛乳やチーズなどの乳製品を消化できない
  • グルテン不耐性:小麦などグルテンを発生する穀物を消化できない
  • 卵白不耐性:卵の白身を消化できない

食物アレルギーのようにアレルギー反応を起こすわけではありませんが、消化不良による慢性的な消化不良と下痢を起こす可能性があります。

食物不耐性が疑わしい場合には、これらの食物を原材料に含まないフードを与える必要があります。

目に見えない添加物の害

ドッグフードに含まれる添加物を、「これは大丈夫」「これは悪い」と振り分けるのはかなり難しいです。

食品添加物による悪影響は、皮膚病や下痢などの目に見える形で出て来ることもありますが、肝臓への負担や発がん性など、目に見えない害として出て来てしまうこともあります。

添加物による目に見えない害に関しては、飼い主さん自身で把握することは難しいため、それを避けるためには以下のような点に注意しておきましょう。

  • 異常な安売り、異常に長い消費期限のフードは避ける(大量に保存料や酸化防止剤などが含まれる可能性があります)
  • 信頼できるメーカーや国産メーカーのフードを購入する
  • 定期的に健康診断を受け、フードによる悪影響がないかをチェックする

まとめ

人と違い、犬は全く同じものを毎日食べるため、ドッグフードの選び方を間違えると毎日毎日体に負担をかけ続けてしまうことになります。

目に見えないドッグフードの原材料ですが、どんなものが使われているのかをチェックすることは可能です。

フードに含まれる原材料の見方や注意点をしっかり把握して、愛犬の体質に合う安全なフードを選ぶようにしてくださいね。

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