2018年1月11日更新

愛犬のドックフードへの食いつきが悪い?その原因と対策を考えよう【獣医師が解説】

後藤大介



獣医師

 

愛犬がドッグフードを美味しそうに食べる姿を見ることは、愛犬家の楽しみの一つでもあります。

フードの食いつきが良ければうれしいですし、食いつきがいまいちの場合には、少し心配になりますよね。

今回は、ドッグフードの食いつきが悪くなる原因とその対策についてお話ししたいと思います。

特に、最近「フードの食いつきが悪い」と感じる飼い主さんはぜひ参考にしてみてくださいね。

食いつきが悪いのは、病気が原因になっているかもしれませんよ。

 

ドッグフードの食いつきが悪くなる原因

フードの食いつきが悪くなる場合、その原因は犬自体にある場合と、フードにある場合があります。

まずは、その原因がどちらにあるのかを考えてみましょう。

フードの食いつきが悪くなる犬側の原因

まずは、フードには問題はないけれど、犬自身に何らかの問題があり、食いつきが悪くなるケースをいくつか見ていきましょう。

食欲不振を起こす病気

犬の食欲は、食べる量だけでなくその食いつき(スピード)にも影響します。

そのため、1日量をしっかり食べているのに食いつきが悪いという場合にも、食欲不振を起こしている可能性があります。

多くの病気が食欲不振を起こしますが、食欲不振の程度は病気の種類や重症度だけでなく、犬による個体差が大きくなります。

普段から食欲が旺盛な子では、食欲不振があっても「少し食べるスピードが遅いな」くらいであることもあるので、注意をしてみてみましょう。

また、腎不全や心不全、悪性腫瘍(いわゆるがん)などの慢性疾患では、徐々に食欲が落ちてきて、だんだん食べるスピードが遅くなるという、わかりづらい症状として出て来ることもあります。

中年~高齢の犬では、特に注意してフードの食いつきを見てあげるようにしましょう。

口の痛み

口の痛みがあっても、その痛みから食いつきが悪くなることがあります。

口内炎や歯周病、口の中の腫瘍などが口の痛みを起こしやすい病気です。

口の痛みがある場合、食いつきが悪い以外に、よだれが出たり、食べるたびに口を変な動かし方をすることもあります。

これらの症状が一緒に出て来る場合は口の痛みの可能性が高いので、早めに動物病院で診てもらいましょう。

ストレス

犬にももちろんストレスはかかり、ストレスがあるとフードの食いつきが悪くなります。

病気による体調不良に伴うストレス以外にも

  • 家族や環境の変化
  • 新しいペットの存在
  • 相性の悪い動物の存在
  • 散歩に満足に連れて行ってもらえない
  • 皮膚が痒い

など、さまざまな原因がストレスになります。これらの原因がある場合は、環境を改善したり、病気の治療が必要になります。

フードへの飽き

犬はドッグフードの味へのこだわりはそれほど強くはありませんが、フードに飽きてしまった場合にも食いつきが悪くなります。

特に、色々な種類のフードを与える癖が付いている場合、フードに飽きやすくなる犬は多いです。

できるだけフードの種類はコロコロ変えないようにしましょう。

おやつやヒューマンフードを与えている

おやつやヒューマンフードを与える癖が付いてしまうと、ドッグフードよりおいしいものを食べたいと思ってしまう犬は多いです。

そのため、ドッグフードが出てきても、おやつが出て来るまで食べないとか、ちょっと食べて残してしまうようになってしまう子がいます。

おやつはあくまでご褒美として与え、ご飯の代わりにおやつが出て来ると犬が勘違いしないようにしましょう。

生理(発情)周期

避妊をしていないメス犬では、生理前後に起こるホルモンの変化により、生理のたびに食欲を落とす子がいます。

特に、女性ホルモンが出やすい子では、生理後に妊娠していないのに妊娠したような兆候が出る「偽妊娠」という状態になり、強い食欲不振を起こす子がいます。

生理のたびに食欲不振を起こす子は、ホルモン変化に伴う体調不良を予防するためにも、早めに避妊手術をしてあげる方がいいでしょう。

個体差

ドッグフードの食いつきには、もともとの性格による個体差も大きくなります。

小さいころから食いつきが悪い場合は、何か問題があるわけではなく、単に食に執着があまりないという性格によるものであることも多いです。

特に小型犬の単独飼育の場合には、食いつきが悪い子が少なくありません。

昔から食いつきが悪く、性格によるものである場合は、体重が減って痩せてこない限りは特に食いつきが悪くても心配することはないでしょう。

フードの食いつきが悪くなるドッグフード側の要因

犬には問題がなくても、ドッグフードに何らかの問題がある場合には食いつきが悪くなることがあります。

好みに合わない

犬によって、ドッグフードの味の好みは違います。

以前からフードの食いつきが悪いとか、フードを変えてから食いつきが悪くなったという場合には、好みの問題であるケースも少なくありません。

その場合はフードの種類を変えることで食いつきがよくなる可能性があります。

保存方法が悪い・賞味期限が切れている

保存方法が悪かったり、賞味期限が過ぎて劣化してしまったフードでは、味が悪くて食いつきが悪くなります。

保存方法や期間はしっかり確認しておきましょう。

酸化による変性

ドッグフードは、賞味期限内でも開封した後からどんどん酸化が始まります。

そのため、開封直後に比べると、開封してからしばらく時間がたったフードでは風味が低下し、食いつきも悪くなります。

フードの変更直後

警戒心の強い犬の場合、今まで食べたことのないものは警戒をして少しずつ食べることがあります。

フードを変えた直後に食いつきが悪くなるのは、本能的な警戒心ですので少し様子を見てみましょう。

ドッグフードの食いつきを良くするためにできる工夫

では、フードの食いつきが悪い場合に、どのような工夫ができるのかを考えてみましょう。

フードを新しくする・小袋フードを購入する

保存方法が悪くて劣化してしまっている可能性のある場合や、古いフードを食べている場合は、新しい袋のフードに切り替えてください。

また、酸化による風味の低下に敏感な子の場合は、できるだけ小袋のフードを買うようにし、開封後短時間で使い切るようにしましょう。

フードをふやかす・温める

犬の食欲は、味そのものではなくにおいに大きく左右されます。

ドライフードであればふやかす、ウェットフードなら温めることで、フードのにおいをしっかり出してあげると食いつきがよくなることがあります。

フードにトッピングやスープをかける

食いつきをよくしたい場合には、フードにトッピングやスープをかけるのもいいでしょう。

トッピングやスープには、愛犬が好きな食材やおやつを使い、上に置くだけでなくフードにしっかりまぜるようにしましょう。

トッピングを上に置くだけでは、それだけを食べてしまうことがあり、意味がなくなってしまうことがあるので必ず混ぜるようにしてください。

フードの種類を変える

今食べているフードが好みに合わないかもしれないと感じる場合は、フード自体を変えてみるのも一つです。

特にフードに含まれている肉や野菜のたんぱく質は、フードのにおいに大きな影響を与えます。

今のフードと違う種類の肉や野菜を使ったフードを選んでみましょう。

ただし、食いつきが悪いからと言ってコロコロフードを変えると、アレルギーや消化不良が出てしまったりするケースがあります。

その場合には、最初は食べるけどすぐに飽きてしまうということもあるので注意してください。

また、ドライフードよりウェットフード、市販フードより手作りフードの方が、一般的には食いつきがよくなります。

手作り食の場合は、犬の栄養に関する知識をしっかり勉強して頭に入れておく必要があり、時間も手間もかかります。

それでも、余裕があるのであれば手作り食にトライしてみましょう。

環境や給餌方法の改善

犬のストレスやおやつなどを与えることが、食いつきを悪くする原因になっている可能性がある場合は、環境を改善したり、おやつの与え方をもう一度考え直してあげる必要があります。

動物病院で健康診断

以上のような工夫をしても食いつきが良くならない場合には、体の奥に病気が隠れている可能性があります。

食いつきが悪いというのも立派な病気のサインであるかもしれませんので、そのサインを見落とさず、早めに動物病院を受診することも大切です。

動物病院で身体検査や血液検査などをしてもらい、どこかに異常が隠れていないかしっかり見ておいてもらうといいでしょう。

 

まとめ

ドッグフードの食いつきが悪くなる原因は、犬にあることもあれば、フードにあることもあります。

食いつきが悪くても「量は食べているから大丈夫」と思わず、その原因をしっかり考えて上げましょう。

そうすることで、愛犬の病気の早期発見につながったり、愛犬の食餌の楽しみを増やしてあげられるかもしれません。

愛犬との幸せな生活のために、ドッグフードの食いつきにも注目して見てあげてくださいね!

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