猫のよだれは要注意。病気の可能性が高いよだれとは?

よだれは唾液が口の外にあふれ出る状態を示しますが、犬とちがって、猫はほとんどよだれを垂らすことはありません。

したがって愛猫がよだれを垂らしていたら「どこか具合が悪いのでは」と疑って注意深く様子を見る必要があります。

今回は、健康なよだれとそうでないよだれの見分けかた、よだれが出る病気についてご紹介します。

 

猫にとってよだれとは

よだれはの原因は2つあります。

1つは唾液の分泌量が増えて口からあふれてしまう場合と、もう1つは、分泌量は正常なのに何らかの原因によって唾液が飲み込めず、口の外に流れ出てしまう場合です。

健康な時でもそれぞれの原因で一時的によだれが出ることはあります。

例えば前者は美味しいごはんを目の前に出された時など、後者は爆睡していて口が開きっぱなしになった時などです。

しかし、苦い薬を飲んだ、極度に緊張する出来事があった、といった特別なことがなければ、日常生活において健康な猫がよだれを垂らすことはめったにありません。

その一方、猫は口腔トラブルが多い動物でもあり、よだれのある無しはそのような病気を見分ける1つの目安となります。

もちろん他にもよだれを垂らす病気はたくさんあり、緊急に対処しなければならない場合もありますので、よだれの観察ポイントを知っておくとよいでしょう。

 

病的なよだれを見分ける観察ポイント

よだれの性質や、よだれと一緒に他の症状が出ていないかが観察のポイントとなります。

口の周りを気にして前足でかこうとしているか

口を前足でかこうとする仕草を伴うときは、口の中に異物があったり、歯周病やあごの骨折などによって痛みがあることが考えられます。

口臭はないか

口臭があったり、よだれ自体も臭い場合は、口内炎や歯周病、腫瘍があるかもしれません。

よだれがネバネバしていないか

ネバネバした粘液状の唾液が出る場合は、口内炎、歯周病、腫瘍が考がえられます。

茶色っぽく濁っていたり、血が混じっていないか

唾液はふつう無色透明です。もし色が茶色っぽく濁っていたり、血が混じっていれば口の中に傷があったり、重度な口内炎、歯周病、腫瘍があるかもしれません。

口が開きっぱなしではないか

口が閉じられずに開きっぱなしになっていてよだれがあるときは、あごの骨や関節に問題があるか、熱中症かもしれません。

けいれんがあるか

よだれが大量に出て、同時にけいれんを伴う場合は、何らかの神経中毒(特に有機リン系)やてんかん発作が考えられます。

 

よだれを垂らす主な病気やケガ

口腔内の疾患

猫に多いのが口腔内の疾患です。口内炎、歯周病、扁桃炎、扁平上皮ガンなど口腔の腫瘍、好酸球性肉芽腫、異物などがよだれを垂らす原因となります。

口臭がきつくなり、よだれが粘液状になったり、血が混じることもあります。

特に口内炎と歯周病は猫に非常に多く、ひどい痛みで食事がとれなくなることも。

猫によだれがあった場合はまず口腔疾患を疑い、早期に病院を受診するようにしましょう。

骨折

あごの骨を骨折すると、口が閉じられなくなって唾液が外に流れ出ます。

高い所から落ちるなど事故が原因のこともありますが、歯周病で骨が弱くなって骨折することもあります。

骨折が疑われる場合は、直ちに病院へ連れていきましょう。

熱中症

熱中症になると呼吸が苦しくなって猫は口でハアハアと息をするようになります。

その結果口が開いたままになり、よだれが流れます。猫が暑い場所で口呼吸をしていたら、熱中症を疑いましょう。

すぐに涼しい所に移動し、体を冷やす必要があります。

てんかん

てんかんの発作がおこると、猫はけいれんして泡状のよだれを垂らします。

発作自体は1~2分程度で収まり、その後は速やかに回復します。もし発作がそれ以上続くようであれば、すぐに病院を受診しましょう。

誤飲(中毒)

有機リン剤を誤って飲み込んでしまった場合、神経刺激伝達物質の分解が妨げられることで大量に唾液が分泌されます。

泡状のよだれが大量に出ていて、口の周りや体がけいれんしている場合は大変危険な状態ですので、大至急病院へ連れていくようにしてください。

その際、誤飲した可能性のあるものを持参するようにしましょう。

 

まとめ

猫が一時的によだれを垂らしていても、元気で通り食欲があればそれほど心配する必要はありませんが、それが数日続いたり、元気がなくなってきた場合は病院の受診をお勧めします。

猫の場合、よだれを出すこと自体が「異変」のサイン。注意して観察するようにしてくださいね。

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NEKOCLIP

博物館に20年勤務していた古生物学系元学芸員。猫は絶滅してしまった化石猫から イエネコ、ライオンに至るまで全部大好き。猫飼い歴ン十年の猫おばちゃんです。 飼育のお悩みから進化学に至るまで、幅広い情報と猫の素晴らしさをわかりやすく お伝えしようと思います。理学修士、ペットシッター資格、愛玩動物飼養管理士2級。 ペット用品販売会社での勤務経験もあります。