いつかは飼ってみたい、モフモフパワー全開の大型猫種とは?

犬ほどサイズに大きな違いはありませんが、猫にも大型の種類がいます。

大型種は温厚で飼いやすいと言われていますが、実際飼うとしたらどうなのでしょう。今回は、猫の大型種とその飼い方についてまとめてみました。

 

大型の猫種とは

オスで体重6、7㎏以上になるような種を大型といいます。

大きいと体長100㎝以上、15㎏近くなるものもいて、抱っこさえ大変なほどのサイズに。大きな体に大きな肉球、モフモフの毛並み、そんな大型猫の代表的な猫種を紹介します。

 

大型の猫種7選

1.優しい巨人「メインクーン」

  • 長毛種・アメリカ原産
  • 体重: 6~9㎏、最大11~12㎏

ルーツ

アメリカ最古の品種とされ、北欧から船で連れてこられた猫がアメリカの猫と交雑して生まれたと考えられています。

メイン州原産で見た目がアライグマ(ラクーン)と似ていることから名がついたそうです。

体の特徴

2010年に世界最長の猫として体長123㎝のギネス記録を持つほど、ひときわ大きくなる品種。尾も長く、こちらも2011年に41.5㎝とギネス認定されています。

大きな耳とその先端の長いリンクスティップ(ヤマネコ「リンクス」+耳毛「ティップ」)が特徴です。

性格

「ジェントル・ジャイアント」という別名がつくほど、温厚・優しい性格。賢く、従順な点でも飼育しやすい猫とされます。

2.ノルウェーの森の猫「ノルウェージャンフォレストキャット」

  • 長毛種・ノルウェー原産
  • 体重: 3.5~7㎏

ルーツ

ノルウェーなど北ヨーロッパ地域の厳しい寒さに適応するため、厚い被毛と大きな体格を持つようになった自然適合の種。ヨーロッパで最も古い猫種とされています。

体の特徴

温かい空気を逃さないよう密集したアンダーコートと、皮脂で防水されたカバーコートのゴージャスな長毛の毛並みが特徴。

筋肉質でガッシリとした体格です。

性格

穏やかで優しい性格ですが、長毛種の中ではかなり活発で運動量も多く遊び好き。

友好的で他の猫や人との触れ合いを好みます。

3.人形のようにおとなしい「ラグドール」

  • 長毛種・アメリカ原産
  • 体重: 4.5~9㎏、最大10㎏

ルーツ

比較的新しい品種で、ペルシャとバーマンを掛け合わせた猫をさらにバーミーズと交配させてできたとされています。

体の特徴

最大10㎏ある猫もいますが、“超大型”になる個体は稀で、多くは7~8㎏程。

被毛はミディアムロングで、顔や手足にある「ポイント」というカラーが特徴的です。目はブルー1色のみ。

性格

抱かれるとぬいぐるみのように脱力するため、「ラグドール(布製ぬいぐるみ)」という名前がつきました。

成猫は穏やかでとてもおとなしく、あまり激しく遊ぶことはないようです。

4.泳ぐ猫「ターキッシュバン」

  • 長毛・トルコ原産
  • 体重:4~8㎏

ルーツ

トルコのバン湖地域に古くから暮らしている猫が起源。猫には大変珍しく水が好き。水遊びはもちろん、泳ぐことも(もちろんふつうに水嫌いの猫もいます)。原産地でも非常に希少な猫です。

体の特徴

真っ白の体に耳の周りとしっぽだけに現れるカラーをバン・バターンといい、この種の特徴となっています。

皮脂に覆われた防水性の高い被毛は、セミロングですがシングルコート。目は琥珀かブルー、もしくはオッドアイです。

性格:

活発で遊び好き、従順で犬のようにリーダーシップのある人(動物)に従います。その一方自立心もあり、かまわれ過ぎは苦手。

5.極寒の地で生まれた「サイベリアン」

  • 長毛・ロシア原産
  • 体重:5~9㎏、最大10~12㎏

ルーツ

シベリアの森でペルシャ、アンゴラと同じ祖先から自然発生的に生まれた猫と考えられています。

古い猫種で紀元1000年にはすでに存在していたようです。

体の特徴

極寒の環境に適応し、ダブルコートの厚い被毛で覆われています。

なかにはトリプルコートという珍しい被毛の個体も。

ノルウェージャンフォレストキャットとよく似ていますが、顔の輪郭と体型がより丸く、アーモンド形の目が特徴です。

性格

水を怖がらず、魚を捕るために水に飛び込むこともあるようです。

とても賢くおだやかで犬のように従順ですが、活発で遊び好きな面もあります。

6.まるで小型のヒョウ「ベンガル」

  • 短毛・アメリカ原産
  • 体重:4~8㎏

ルーツ

ベンガルヤマネコとイエネコを交配して生まれた比較的新しい品種。

ヒョウ柄のイエネコをつくれば愛情が高まり、野生猫の密漁が減ることを望んでつくられたとされます。

現在では、自然保護の観点から第1~3世代にベンガルヤマネコがいる場合、ショーへの参加を禁じる団体も。

体の特徴

ベンガルの代名詞はやはりヒョウ柄の被毛。筋肉質でがっしりした体は小さなヒョウのようです。

性格

イエネコとの交配が進んだ現在では性格的な野性味は薄れ、甘ったれで人懐っこい性格をしていますが、とても活発で運動量が多いため、飼育するには十分な広さと高さのある空間が必要です。

7.サーバルとのハイブリッド「サバンナ」

  • 短毛・アメリカ原産
  • 体重:5~9㎏、最大12㎏以上

ルーツ

アフリカ大陸に生息する野生種サーバルとイエネコとの交配種。

2000年以降に登録された新しい品種で、野生の性質を色濃く残しています。

第4世代までは飼育管理の厳しい特定動物に指定されることも。

体の特徴

原種のサーバルが体高60㎝もある大きな種類であり、第3世代までは体重が12㎏を超える個体もいます。

スマートな体、長い後ろ足、筋肉質な体はサーバルを彷彿とさせます。被毛は短く、斑点柄が特徴(他の模様もあります)。

性格:

意外にも人懐っこく、犬のように従順です。

しかし非常に活発で身体能力が高く、2m以上の高さもひとっ飛び。

ほかのイエネコとは比較にならないほどの運動量が必要な猫です。

※サーバルは野生種との交配という倫理的問題もありますし、日本では特定動物となる可能性が高く、お迎えする場合は「野生の猫」を飼育する責任と意識が必要です。

 

大型猫を飼うときに注意すべきこと

大型の猫の多くは温和で飼いやすいとされていますが、一般的な猫にはない特徴もあります。

1) 成長が遅い

大型種は成長が遅く、種類によっては成猫になるまで3年以上かかるものもいます(通常は1年)。

子猫期が長いということは活発な時期が長いということ。体が大きく活発だと破壊力もなかなかです。

十分なスペースと遊びにつきあえる人の時間的余裕が必要です。

2) 猫用品は大きなサイズを用意

食器やトイレなど日常使うものはすべて大きなサイズで用意しなければなりません。

特にトイレは使いづらいと我慢したり、粗相の原因になったりするので、一回り大きなサイズを準備しましょう。

3)活動量を考える

活発な品種は運動できる十分なスペースと大型で頑丈なキャットタワーが必要です。

さらに高い所から飛び降りれば床にはけっこうな衝撃が。集合住宅の場合は床の防音対策も考えましょう。

4)ふつうサイズの猫との同居は難しい面も

性格にもよりますが、大型の猫は子猫でも力が強く、意図せずに体の小さな同居猫を怖がらせ、嫌われてしまうことも。

ふつうの猫と多頭飼いする場合は、仲良く暮らせるよう工夫が必要です。

 

大型の種類で注意が必要な病気

大型の猫にありがちな病気、大型の純血種に多い病気についてご紹介します。

1)肥満

体が大きいため大食いの猫が多く、活動量が十分でなければ肥満になりやすいとされています。

肥満はさまざまな病気の原因にもなるため、食事量は気をつけなければなりません。

2)肥大型心筋症

心筋が肥大することで心臓の動きが悪くなって血流が滞り、息切れや貧血を起こします。

胸水がたまると呼吸困難に、血栓ができて血管がつまると下肢に麻痺やひどい痛みがおき、突然死することもあります。

大型猫種の多くがこの病気にかかりやすく、特にメインクーン、ノルウェージャンフォレストキャット、ラグドールに多いとされます。

3)多発性嚢胞腎

腎臓の中に、液体のつまった嚢胞がつぎつぎにできて、腎機能が失われていく病気です。

子猫のときから発症しますが、最初は嚢胞が小さく数も少ないので気づきにくく、成猫になって嚢胞が大きくなると腎臓が巨大化し、最終的には腎不全をおこして死に至ります。

遺伝性疾患でラガマフィンなどペルシャ系の猫によくみられますが、メインクーン、サイベリアンでも起こりやすいとされています。

まとめ

大型の猫は性格が温厚で飼いやすくきっと素晴らしい家族の一員になってくれるでしょう。

でもその一方、活動量や体のサイズに見合った環境が必要ですし、純血種特有の病気にも気をつけなければなりません。

飼育する前に、そのような特徴をよく考えてお迎えしてあげてください。

関連記事

 
 

ABOUTこの記事をかいた人

NEKOCLIP

博物館に20年勤務していた古生物学系元学芸員。猫は絶滅してしまった化石猫から イエネコ、ライオンに至るまで全部大好き。猫飼い歴ン十年の猫おばちゃんです。 飼育のお悩みから進化学に至るまで、幅広い情報と猫の素晴らしさをわかりやすく お伝えしようと思います。理学修士、ペットシッター資格、愛玩動物飼養管理士2級。 ペット用品販売会社での勤務経験もあります。