魚が原料でも猫にちくわを与えてはいけません。その理由とは?

厳しい寒さが続くと、おでんが食卓にのぼる日が増えますよね。

そんなとき、愛猫が食卓に近づいてきてちくわや練り物をおねだりすることがよくあります。

「調理前の味がついていないものならいいかな」と、ついあげてしまいそうになりますが、実はちくわは、猫の体にとって良い食べ物とはいえないのです。

 

ちくわが好きな猫がいるのはなぜ?

ちくわは魚の加工食品。スケトウダラ、ホッケ、トビウオなどの魚肉をすり身にし、塩や砂糖、でんぷんなどを練り混ぜて棒に塗り付け、筒状にして焼いたり蒸したりしたものがちくわです。

ちくわを好む猫が多いのは魚が主原料だからです。

ぷにゅぷにゅした弾力のある食感が好きな猫も多いでしょう。

 

ちくわは猫の体に良くありません

鍋の中の味付けされたちくわはもちろん、ちくわ自体が猫の体にとって良い食べ物とはいえません。

その理由は、

  1. 塩分が多く含まれていること
  2. 加工でんぷんが使われていること
  3. その他の添加物も多く使用されていることです。

これら3つの理由について詳しくお話します。

1.塩分が多く含まれている

ちくわなど練り物には塩が欠かせません。

それは、製造過程で元の魚肉タンパク質をいったん溶解させ、すり身の形にするために必要だからです。

大手食品会社の製品を調べてみたところ、どの製品も塩分がだいたい100キロカロリーあたり2g前後含まれていました。

猫の1日の塩の最適摂取量は、諸説ありますが、多めでも300㎎(上限42㎎とする報告も)であることを考えれば、ちくわは猫にとって塩分だらけといえます。

塩分は、もちろん少なすぎても病気になる危険がありますが、塩分の取り過ぎがもよくないといわれています。

それは、人で腎臓病や心臓病を引き起こす要因になるからです。

人と猫が同じとは明確に証明はされていませんが、猫は特に下部尿路疾患になりやすい動物であるため危険性は高いと考えられ、過剰摂取には気をつけるべきでしょう。

2.加工でんぷんが使われていることが多い

ちくわを製造するとき、弾力やかさを増すためにでんぷんを入れている製品が多くあります。

特に低品質な製品では、でんぷんの中でも化学的につくられた「加工でんぷん」という添加物を使っていることも。

現在11種類の加工でんぷんが添加物として指定されており、日本の食品安全委員会の調査では、適切な使用であれば安全性に懸念がないとしています。

しかしEUでは、用いられている化学薬品によりますが、発がんの危険性が指摘されています。

しかも加えられる化学薬品の量には規制がないので安全性について疑問視する声もあがっています。

そのため、体の小さな猫には与えないほうがよいと考えられます。

3.保存料が使われていることが多い

安価な製品のなかには、消費期限をより長くするために保存料が使われているものがあります。

ソルビン酸というもので、発がん性物質や変異原性物質(DNAや染色体に損傷を与え、突然変異を起こす)となる可能性が指摘されています。

また、ソルビットという細菌を抑えて甘味を引き出す添加物が使われている場合もあり、これは下痢や腹痛を引き起こすとされています。

練り物は猫に与えないようにしましょう

魚肉を使った製品のために猫は欲しがるかもしれませんが、ちくわは猫にとって必要な食べ物ではありません。

それに塩分の過剰摂取や添加物のことを考えれば、むしろ与えてはいけない食べ物と言ってよいでしょう。

これは同じ製法でつくられる、かまぼこやつみれといった、練り物製品全般にもいえることです。

 

効果的な盗み食い防止方法

たとえ飼い主さんが自ら与えなくても、猫は私たちの隙をついて食べてしまうことがあります。

次に盗み食い防止の方法をご紹介します。

1.使う直前までは冷蔵庫の中に

調理直前まで冷蔵庫に入れておけばまず安全です。

もし愛猫が冷蔵庫さえ開けてしまうツワモノであれば、チャイルドロックを着けておくことをおススメします。

2.調理中は電子レンジの中かフタ付き鍋に避難

調理中、ちょっとの間切ったちくわをどこに置いておくか困ることがあります。

そんなときは電子レンジの中が安全で便利です。猫には開けにくい扉ですが、人には取り出しやすいからです。

また、鍋の中に入れて、フタをしておくのも良いでしょう。

鍋のフタを開けてしまう猫がいる場合は、フタの縁を洗濯ばさみなどで数カ所留めておけば、防ぐことができます。

3.食べる直前まで食卓に並べない

当たり前かもしれませんが、食卓に先に並べてしまうと、猫にとって格好の盗み食いのターゲットに。猫が好きそうなものは、食べる直前まで食卓に出さない、あるいはフタができる食器にいれておきましょう。

残飯も食事が終わったらすみやかにフタつきゴミ箱に捨てるようにましょう。

4.子猫の時に人の食べ物を与えないこと

猫は新しい物に対して警戒心が強い動物で、多くの場合子猫時代に口にしたことがない食べ物は成猫になってからも興味を示すことがありません。つまり子猫時代に味を覚えなければよいということ。

私たち飼い主が、猫に人の食べ物を与えないよう気をつけることが最も大切なのです。

 

まとめ

高級なちくわの中には、でんぷんも保存料も使用していない上質なものもありますが、だからといってちくわはそもそも猫に与える必要のない食材です。

愛猫の健康を考えるなら、「ちょうだい攻撃」に心を鬼にして耐えるのも、飼い主の大切な務めなのです。

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NEKOCLIP

博物館に20年勤務していた古生物学系元学芸員。猫は絶滅してしまった化石猫から イエネコ、ライオンに至るまで全部大好き。猫飼い歴ン十年の猫おばちゃんです。 飼育のお悩みから進化学に至るまで、幅広い情報と猫の素晴らしさをわかりやすく お伝えしようと思います。理学修士、ペットシッター資格、愛玩動物飼養管理士2級。 ペット用品販売会社での勤務経験もあります。