【ラグドールとの違いも解説】ラガマフィンの特徴や飼育法

ぬいぐるみのように大人しいラグドールと似た名前を持っているのが、ラガマフィンという猫種です。

しかし、ラグドールとはどこが違うのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ラグドールとの比較もしながら、ラガマフィンの特徴や飼い方をご説明いたします。

 

ラガマフィンってどんな猫種なの?


バリュエーション豊富な長毛が美しいラガマフィンは、ラグドールと同じ方法で誕生した猫種です。

ラガマフィンとラグドールは共通点も多いため、今でもラガマフィンを正式な猫種として認めていない団体も少なくありません。

しかし、ラガマフィンはラグドールの愛くるしさを持ち合せながら、ラグドールとは違うチャームポイントで私たちを笑顔にしてくれる猫種なのです。

 

ラガマフィンの特徴

性格は穏やかで愛情深い

ラガマフィンは同じ方法で誕生したラグドールのように、穏やかで優しい性格をしています。

飼い主さんに対して愛情深く接してくれるので、初めて猫を飼う方にもおすすめです。

長毛種や大型の猫種は大人しい性格をしていることも多いものですが、ラガマフィンはとても社交的で活発な性格をしています。

そのため、飼い主さんと遊びを通してスキンシップを取ることも大好きです。

性質は?

ラグドールとの最大の違いは、被毛のバリュエーションです。

例えば、ラグドールには左右対称のポインテッド(顔や耳、尻尾、四肢にだけ色がついている被毛のこと)が表れるという特徴がありますが、ラガマフィンはポインテッド以外のすべての模様が公認されている猫種です。(ただし、公認団体による違いはあります)

ラグドールでは認められていないホワイトカラーの被毛も表れるため、自分の好みに合った被毛のが手に入りやすいでしょう。

なめらかな触り心地の被毛はボリューム感があり、首回りには飾り毛も見られます。

また、目の色がサファイヤブルーしか認められていないラグドールとは違ってグリーンやゴールド、オッドアイなどサファイヤブルー以外のアイカラーが認められているのも、大きな特徴です。

大きさや平均体重は?

ロング&サブスタンシャルタイプのラガマフィンは骨太で、がっちりとした体格をしています。

一般的な猫よりも肩幅が広く、厚みのある胸をしているのも特徴です。

一般的な猫の平均体重はおよそ3kg~5kgですが、ラガマフィンは4~7kgほどになるといわれています。

大型猫種であるラガマフィンは成猫体型になるのが遅く、4歳程度で完全に体型が完成するでしょう。

 

ラガマフィンの歴史とは?


ラガマフィンは、ラグドールのブリーダーたちの確執によって産まれた猫種です。

そもそもラグドールは1960年代にペルシャのブリーダーをしていた、アン・ベイカーがカリフォルニア州のリバーサイドで誕生させた猫種でした。

しかし、ベイカーは自分ひとりでラグドールの権利を独占しようと考え、「IRCA」という独自の登録機関を設立したのです。

IRCAではラグドールの繁殖や登録に関して厳しい条件を設けており、この機関に登録した人にのみ、ラグドールの名称の使用を許可していました。

こういったフランチャイズ契約に反発したブリーダーたちはベイカーのもとを去り、自分たちで新しい猫種を生みだそうとしたのです。

しかし、ラグドールという名称を使えなかったため、ブリーダーたちはラガマフィンという新しい猫種をつけて、ラグドールとは違った猫を生みだそうとしました。

こうして誕生したラガマフィンはその後、ペルシャやヒマラヤンとの異種交配を重ね、丈夫で豊富なバリュエーションの被毛を持つ猫種になっていったのです。

そして、ラガマフィンの誕生に関わってきたジャネット・クラーマンは1997年にRAG(ラガマフィン連合)を発足させ、ラガマフィンの魅力を多くの人々に伝えていきました。

クラーマンらの努力もあり、ラガマフィンはUFO(全米猫組合)やACFA(世界最大のキャットクラブ)に公認されるようになっていき、やがてCFAにも認められるまでになっていったのです。

 

飼育するときの注意点

室内環境

ラガマフィンは体が大きいため、食事量も多い猫種です。

頑丈な体を作るためにも、体格が完全に完成する4歳頃までは高タンパクな食事を心がけましょう。

また活発な性格であるため、ひとりでも遊べるようなおもちゃを用意してあげましょう。

電動タイプのおもちゃを選ぶときは不規則な動きをするものだと飽きにくくなります。

家具の配置

ラガマフィンは遊び好きな性格をしているので、飼育時は上下運動が楽しめるようにキャットタワーやキャットウォークを設置してあげましょう。

体格ががっちりしているため、キャットタワーを購入するときは据え置きタイプではなく、しっかりと固定ができる突っ張りタイプのものがおすすめです。

ただし、猫は高いところを好みますが、着地が苦手なので、高さのあるキャットタワーを使用するときは、取り外し可能な階段がついているものを選ぶのもよいでしょう。

ラガマフィンのケア方法

ブラッシング

ラガマフィンはダブルコートですが、オーバーコート(表面に生えている被毛)よりもアンダーコート(地肌の一番近く生えている被毛)のほうが多いため、抜け毛が出やすい猫種でもあります。

ラガマフィンのような長毛種は特に、飲みこんだ抜け毛が消化器官内に留まり、毛球症という病気を引き起こしてしまいやすいものです。

こうした病気を発症させないためにも、飼い主さんは1日1回のブラッシングや2週間に1回のシャンプーを行ってあげましょう。

爪切り

ラガマフィンは穏やかな性格の猫種なので、子猫のうちから爪切りをさせておけば、成猫になって暴れることなく、爪切りをさせてくれます。

ラガマフィンは長毛種の中では運動量が多い猫種ですが、短毛種よほど活発ではないため、爪が伸びっぱなしにならないよう、爪とぎを多めに設置してあげましょう。

耳掃除

猫の耳の中は基本的に、飼い主さんが掃除をこまめにしなくても綺麗に保たれていることが多いものです。

そのため、耳が炎症を起こしていたり、耳垢やかさぶたが見られないときは耳掃除をする必要はありません。

しかし、黒い耳垢が見られたり、かさぶたのようなものがポロポロと取れたりする場合は注意が必要です。

黒い耳垢はダニによって引き起こされている可能性があり、かさぶたのような汚れは真菌症が原因で見られる場合もあります。

このように猫の耳に炎症がみられる場合は、悪化させないためにも自己判断で耳掃除を行う前にかかりつけの動物病院で原因を特定しもらうこともおすすめです。

目の手入れ

ラガマフィンはペルシャの血を受け継いでいるので、目の病気にも注意が必要です。

美しい目を保つためには、異変を感じたらすぐにコットンやティッシュを濡らして、目元を清潔にしてあげましょう。

それでも治らなかったり、粘着性のある目やにを出したりしているときは結膜炎などにかかっている可能性が高いので、動物病院で軟膏や目薬を処方してもらいましょう。

歯磨き

飼い主さんとのスキンシップが大好きなラガマフィンは、子猫の頃から積極的に触れ合いながら歯磨きに慣れさせていきましょう。

歯磨きをさせるときは人間用ではなく、必ずペット用の歯ブラシを使うことも大切です。

人間用の歯ブラシは猫の口腔内を傷つけてしまう恐れもあるので、使わないようにしてください。

どうしても人間用の歯ブラシを代用したい場合は、小ぶりで毛先が少ない乳幼児向けのものを選びましょう。

歯ブラシを嫌がるときは、ガーゼを使用しながら歯磨きをさせるのもおすすめです。

濡らしたガーゼを指にクルっと巻き、猫の歯や歯茎を拭いてあげましょう。

この方法なら、口に異物が入ってくるのを嫌がる猫でも歯磨きができます。

ガーゼがない方は、猫用の歯磨きシートを使用するのも効果的です。

子猫期の注意点

気を付けたい病気とは?

ラガマフィンは先天性疾患が少なく、体が丈夫な猫種です。

しかし、免疫力が低い子猫期はカリシウイルス感染症などの猫風邪にかかりやすいので、体調を崩さないよう、温度管理をしっかりと行ってあげましょう。

また、ペルシャの血を受け継いでいるため、まれに多発性のう胞腎症という先天性疾患を引き起こすこともあります。

多発性のう胞腎症は1/1000の確率で発症し、完治が難しい病気です。

発症すると、腎臓の機能が低下していき、最終的には腎不全のような症状が見られます。

この病気は早い段階だと、生後10ヶ月で発症することもあるとされているので、食欲不振や多飲多尿といった症状が見られた場合は、早めに検査を行ってみましょう。

気を付けたいケガとは?

長毛種の中でも運動量が多いラガマフィンは、高い場所で遊ぶことも多いものです。

そのため、落下してしまわないよう、飼い主さんは対策を練ってあげましょう。

例えば、子猫期には少し低めのキャットタワーを購入するのもおすすめです。

成猫になっても使えるような突っ張りタイプのキャットタワーはコスパがよいものですが、降りるときにバランスがうまくとれず、落下してしまう恐れがあります。

シニア期の注意点

気を付けたい病気とは?

シニア期は成猫期の頃よりも、グルーミングをしなくなります。

しかし、長毛種であるラガマフィンはもともと抜け毛が多い猫種なので、これまで以上に飼い主さんが抜け毛をケアしてあげなければなりません。

具体的には、ブラシの種類を変更してみるのもおすすめです。

ブラシをファーミネーターやフーリーを使用すれば、1回のブラッシングで取れる量が増えるので、効率よく抜け毛対策ができるでしょう。

また、一般的な猫種がかかりやすい膀胱炎や尿結石といった病気にも注意が必要です。

膀胱炎や尿結石は下部尿路ケア用のフードを与えたり、トイレ環境を清潔に保ったりすることで予防できる病気でもあります。

気を付けたいケガとは?

遊び好きな性格のラガマフィンもシニア期になると、運動量が減っていきます。

活動時間が減ると筋力が衰えて、ケガをする機会も増えてしまうでしょう。

運動量が減ると得られる刺激も少なくなるため、認知症を招く恐れもあります。

だからこそ、飼い主さんは老猫の負担にならないような遊びを考えてあげましょう。

例えば、走り回るのが難しくなってきたら、上下に動く電動のねこじゃらしで遊ばせてあげるのもおすすめです。

座ったままで遊べる電動おもちゃは好奇心や狩猟本能を刺激してくれるので、認知症予防にも繋がります。

季節ごとの注意点

換毛期の春は、抜け毛ケアを徹底しましょう。

シャンプーを嫌がるときは、ドライシャンプーを使用したり、蒸しタオルなどで体を拭いてあげたりするだけでも抜け毛対策になります。

また、シャンプーは必ず猫用のものを使用しましょう。

人間用のシャンプーはアロマ成分が配合されているため、猫の体に害を与えます。

シャンプーのアロマ成分は肌から吸収され、中毒症状を引き起こす恐れがあるので、絶対に使用しないようにしましょう。

長毛種であるラガマフィンは短毛種の猫よりも暑さに弱いので、快適な温度で過ごせるよう、冷房をかけてあげましょう。

しかし、人間が快適な温度で冷房をかけてしまうと、猫には寒く感じられます。

そのため、冷房の温度は猫が適温だと感じる27~29℃を目安にしてみましょう。

冷房をかけるときは、寒くなったら暖まれるよう、毛布を用意したり、冷房のない部屋へ行けるように配慮してあげることも大切です。

また、お腹を冷やすと体温も下がりやすいため、体を冷やせるひんやりプレートを用意してあげましょう。

大理石タイプなら冷却感が持続しやすいので、長毛の猫にもぴったりです。

犬の場合は夏になるとサマーカットを行うことも多いものです。

しかし、猫の場合はグルーミングができなくなるので、サマーカットがストレスになってしまうので注意しましょう。

過ごしやすい気候の秋は、冬に向けて食欲が旺盛になる時期でもあります。

特にラガマフィンは普段から食事量が一般的な猫種よりも多いため、肥満体型にならないように注意しましょう。

食欲旺盛なラガマフィンは、食べた分だけきちんと運動をさせてあげる必要があります。

運動をさせるときは、ただ部屋の中を走り回らせるよりも、ジャンプをさせたほうが効果的です。

ジャンプのような上下運動はエネルギーの消費が大きいため、効率よく肥満対策ができるでしょう。

長毛種のラガマフィンは短毛種よりも、寒さに耐えられる猫種です。

しかし、雪が降るような寒い日は暖房やこたつ、ペットヒーターなどを用意して体を温められるようにしてあげましょう。

抵抗力や免疫力のない子猫期やシニア期は、寒さが原因で体調を崩してしまうことも少なくありません。

冬は乾燥しやすいため猫風邪などのウイルスも活発になるので、加湿器や空気清浄器などを用意して、体調管理を徹底していきましょう。

健康に過ごすためのボディチェック法

体全体のボディチェック

ラガマフィンは肥満体型にさせないよう、日頃から体型をチェックしてあげることが大切です。

体重を計れないときは、肋骨(あばら骨)を外側から手で触ってみましょう。

触ったときに骨の感触が分からないようであれば、脂肪がつきすぎているサインです。

またラガマフィンは、心臓の筋肉が内側に向かって厚くなることで血流が悪くなってしまう「肥大型心筋症」を発症することもあります。

猫の心臓病は早期発見が難しいものですが、飼い猫が運動した後に口呼吸をしていないか、後ろ足に麻痺が見られないかということに着目しながら、様子を観察していきましょう。

顔周りのチェック

健康な猫の顔には粘着性の目やに、鼻水、よだれなどが見られません。

これらの異変がみられるときは感染症などを発症している可能性があります。

また、顔周りのチェックを行うときは口臭も併せて確認しておきましょう。

飼い猫の口から腐敗臭がしたり、歯茎が赤くなっていたりするときは歯周病を引き起こしている可能性が高いといえます。

猫は人間とは違って、虫歯にはなりません。
しかし、歯周病を放置しておくとドライフードを食べられなくなったり、歯を抜かなければならなくなったりして、体に負担がかかってしまいます。

歯周病は早期発見をすれば、歯石の除去を行いながら進行を食い止めることもできる病気なので、飼い猫の口腔内はこまめにチェックしていきましょう。

ラガマフィンの特徴を理解できる飼い主になろう


ラグドールのかわいさを兼ね備えたラガマフィンはしつけがしやすく、集合住宅でも飼いやすい猫種です。

そんなラガマフィンの美しさや健康を維持するには、性格や性質をあらかじめ理解しておくことも大切だといえるでしょう。

ラガマフィンをおうちに迎えたいと思っている方は、ぜひこれを機に特徴や飼育法をチェックしておきましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

古川諭香

キャットケアスペシャリストの資格を活かし、さまざまな猫メディアにて猫情報を分かりやすく配信中。自身も猫サイトを立ち上げ、愛猫と楽しく暮らしていくための秘訣や猫に関する知識などを分かりやすく解説。猫と一緒に暮らせる猫仕様の家も建設し、人と猫が快適に生活していくための方法も伝授している。