【黒猫とは違った魅力が満載】金色の瞳を持つ「ボンベイ」の歴史・特徴・飼育法とは?

黒い被毛の猫は雑種でも見かけることがありますが、ボンベイはよりワイルドで愛情豊かな性格をしています。

今回は、歴史や特徴などを含めながら、ボンベイの飼育法を解説していきますので、黒猫ファンもぜひ、チェックしてみてください。

 

ボンベイってどんな猫種なの?

インドに生息する黒ヒョウにちなんで名づけられたボンベイ(現在のムンバイ)は少し怖い印象を与えることもありますが、穏やかで、しつけがしやすい猫種です。

ボンベイは他の猫種よりも耳がやや前向きについていたり、丸みを帯びた頭部を持っていたりします。

 

ボンベイの特徴

愛情豊かで子ども好きな性格

ボンベイは見た目のクールさとは違い、愛情深い性格をしています。

明るく、社交的な性格なので、小さな子どもの遊び相手にもなってくれるでしょう。

自己主張も強くないので、人間相手だけでなく、他の動物とも仲良く過ごさせられます。

また、意外と甘えん坊な性格をしているのもボンベイの魅力です。

膝の上でリラックスしたり、撫でられたりするのが好きなので、スキンシップを取りながら信頼関係を育んでいきましょう。

性質は?

短毛なボンベイの被毛は、サテンのようになめらかな手触りをしています。

雑種の黒猫より、被毛に光沢感が見られるのも特徴です。

マズルは一般的な猫よりも丸みを帯びており、短く、広くなっています。

そして、マズルだけでなく、鼻や顎も丸くなっています。

なお、ボンベイは黒ヒョウをイメージして作られた猫種なので、金色の目色しか認められていません。

公認されている目色はゴールド、オレンジ、カッパーで、中でもカッパーの目を持つ個体が理想的だとされています。

大きさや平均体重は?

セミコビータイプのボンベイは、一般的な猫と同じくらいの重さをしている中型の猫種です。

筋肉質な体型をしているので、見た目よりも抱き上げたときに重量感を覚えることもあります。

しかし、平均体重は3.5~5.5kgほどなので、初めて猫を飼う方でも育てやすいでしょう。

 

ボンベイの歴史とは?

人の手が加わった「人為的発生」という方法で産みだされたボンベイは、1950年代初めにケンタッキー州ルイビルのキャッテリーで、誕生した猫種です。

誕生のきっかけは、キャッテリーのオーナーであったニッキー・ホーナーがバーミーズのような体型とカッパーの目を持つ、黒ヒョウに似た猫を産みだそうと試みたことでした。

ホーナーはバーミーズとブラックのアメリカンショートヘアなどを交配させ、理想的な個体を作りだしていきました。

しかし、ホーナーの計画交配はバーミーズのブリーダーたちから、強い反発を受けたのです。

ホーナーは人々の理解を得るためにボンベイをキャットショーへ出陳し続けました。

こうした努力が実り、ボンベイは1976年にはCFAに公認され、1979年にはTICAからも認められるようになったのです。

そして、1980年代にはロン&ウェンディー・クラム夫妻のキャッテリーからフランスに贈られた2匹のボンベイがヨーロッパでのボンベイの基礎をつくっていきました。

一方、イギリスでは1960年代にバーミーズのブリーダーが繁殖した1匹の黒猫がキャットショーで大きな反響を得たことが、ボンベイの起源だとされています。

しかし、ボンベイは現在イギリスでエイジアン・グループに分類されているため、独立した猫種としては認められていません。

 

飼育するときの注意点

室内環境

ボンベイは甘えん坊な性格ですが、特定の人のそばよりも、にぎやかな輪の中でまったりと過ごすことを好みます。

そのため、家族が集まるリビングにボンベイがリラックスできるな空間を設けるのもよいでしょう。

猫用ベッドは、静かな場所に設置することも多いものですが、ボンベイは人間のそばで安らぐことを好むので、家族が集まりやすい場所に設置してあげましょう。

また、ボンベイは賢く、知的なため、人間の行動を真似して、危険な場所へ立ち入ってしまうこともあるかもしれません。

キッチンやお風呂場は特に危ない場所なので、柵などを設けて立ち入らせないようにしましょう。

家具の配置

ボンベイは犬のように、投げたボールを追いかけるような遊びも大好きです。

こうした遊びは十分に満喫させてあげるにも、おうちの中に走りまわれるようなスペースを確保してあげましょう。

可能であれば、床材にペット用のフローリングをチョイスするのもおすすめです。
また、活発な性格のボンベイは上下運動も好みます。

キャットタワーやキャットウォークを設ければ運動量も増やせ、肥満対策にも繋がります。

ボンベイは中型の猫種なので、据え置きタイプのキャットタワーで十分、快適な上下運動をさせられるでしょう。

ボンベイのケア方法

ブラッシング

光沢感ある被毛を維持していくためには、毎日のブラッシングが欠かせません。

ボンベイは短毛種なので、1日1回のブラッシングで十分です。

ただ、被毛が黒いためフケが目立ってしまうこともあります。

こうしたときは、蒸しタオルやドライシャンプーなどを行って、被毛のケアを行っていきましょう。

フケが出て痒そうにしているときは皮膚炎を引き起こしている可能性もあるので、動物病院に連れて行くことも検討してみてください。

爪切り

ボンベイに限らず、猫の爪を切るときは深爪にならないように注意してあげましょう。

猫の爪は外側と内側の二重構造になっており、古くなった外側を剥がして、爪をよい状態に保っています。

猫の爪の中間には「クイック」と呼ばれるピンク色の部分があります。

クイックは神経や血管が通っているため、この分を切ると出血が見られたり、強い痛みを感じさせたりしてしまいます。

一度でも痛い思いをすると、猫は爪切りをさせてくれなくなってしまうことも多いものです。

ですから、自宅で爪切りを行うときは鋭く伸びた爪の先端部分のみを切るようにしましょう。

爪切りに慣れないうちは、猫が寝ているうちにこっそりと爪を切るのもおすすめです。

耳掃除

ボンベイは、アメリカンカールのように耳の病気を引き起こしやすい猫種ではありません。

しかし、健康を維持するためにも耳の状態は日ごろからこまめにチェックしておきましょう。

猫の耳掃除は、専用の洗浄液やシートを使って行いますが、自己判断で奥まで掃除を行うのは危険です。

猫の耳は複雑な形をしているので、耳掃除をするときは鼓膜を傷つけないよう、目で見える範囲のみを掃除してあげましょう。

綿棒を使うときは、人間の赤ちゃん用のものを使うことも大切です。

目の手入れ

美しい金色の瞳を維持していくためには、目の健康もこまめにチェックしていきましょう。

猫も人間と同じで、寝起きは目やにがついていることが多いものです。

しかし、茶色や黒色の乾燥している目やにと、黄色や緑の粘着性の目やにではお手入れ方法が変わってきます。

茶色や黒色の乾燥した目やには正常なものなので、濡らしたガーゼで拭いてあげるだけで十分です。

対して、黄色や緑の粘着性の目やには結膜炎や角膜炎、ウイルス感染症を引き起こしている可能性があります。

中でも、結膜炎はボンベイに限らず、猫が比較的かかりやすい病気で、重症化してしまうこともあるので早めに動物病院で診てもらいましょう。

いつか治るだろうと思って放置してしまうと慢性化し、体調不良などで免疫力が下がったときに再発することもあります。

歯磨き

ボンベイは、歯周病になりやすい猫種だといわれています。

猫の歯周病はまず、歯茎が赤く腫れる歯肉炎から始まります。

この段階では猫自身も痛みや不自由さを感じないので、飼い主さんも見過ごしてしまうことがあるでしょう。

しかし、歯肉炎が進行すると歯周炎になり、歯茎から出血が見られるようになります。

口臭もきつくなり、フードを食べる時に痛みを感じるようにもなるでしょう。

歯周炎を放置すると、フードが食べられなくなったり、歯を抜歯しなければならなくなったりするため、猫の体に大きな負担がかかります。

歯周病対策は、毎日ガーゼで歯茎や歯を拭くだけでも効果的なので、歯ブラシが苦手な猫にはストレスにならないようなケアを行ってあげましょう。

子猫期の注意点

気を付けたい病気とは?

ボンベイはアメリカンショートヘアの血を受け継いでいるので、肥大型心筋症を引き起こしてしまうこともあります。

肥大型心筋症は、心臓の筋肉が内側へ分厚くなることで、血液の流れが悪くなってしまう病気です。

この病気は子猫期から発症することもあるので、注意しましょう。

猫の心臓病は無自覚であることも多いため、早期発見が難しいものです。

だからこそ、定期健診と行い、異変に早く気づけるようになっていきましょう。

気を付けたいケガとは?

ボンベイは好奇心が旺盛なので、おもちゃなどを誤飲してしまうこともあります。

子猫の時期は受容性が高いため、安全なものと危険なものの区別が付きにくいものです。

さらに、生後2~3ヶ月は歯が生え変わる時期なので、おもちゃを甘噛みする頻度も多くなり、中でもリアルファーのおもちゃは猫の好奇心を刺激しやすい分、誤飲の可能性が高くなります。

また、紐状のおもちゃも誤飲が多いので、飼い主さんの目が届く範囲で使用させましょう。

シニア期の注意点

気を付けたい病気とは?

ボンベイは歯周病が起きやすい猫種なので、歯石が蓄積されるシニア期は特に、口腔ケアを重点的に行いましょう。

とはいえ、シニア期から歯磨きに慣れさせるのは難しいケースもあります。

ガーゼや歯磨きシートを使用しても歯磨きをさせてくれない場合は、歯磨き効果のあるおやつを与えてあげましょう。

歯磨き用のおやつは一般的なフードよりも硬いため、噛ませることで歯石や歯垢の蓄積を防ぐことができます。

おやつはキャットフードと同様に、合成保存料が使用されていないものを選びましょう。

気を付けたいケガとは?

猫はフローリングで滑っても、犬のように骨折してしまうことは少ないとされています。

しかし、それはあくまでも筋力が衰えていない成猫期の話です。

シニア期になると、猫も足腰が弱ってきたり、筋力が衰えてきたりします。

体の機能が衰えてくると、フローリングで滑ってしまったことが原因で怪我をしてしまうこともあるでしょう。

そして、シニア期は高い場所で運動をさせるときも注意が必要です。

猫はもともと、高い場所に登るのは得意ですが、降りるのは苦手だという特徴を持っています。

シニア期は筋力もなくなってくるため、こうした特徴がさらに目立ち、骨折をしてしまうこともあるでしょう。

こうした悲しい事故を防ぐためには飼い猫の成長とともに、家具の配置を見直してみることが大切です。

例えば、キャットタワーを低めのタイプに変更したり、飼い主さんの手が届かないような高い場所へ登れないようにして動線を塞いだりしてみましょう。

季節ごとの注意点

春は発情期なので、野良猫の声が聞こえることも多くなります。

室内飼いをしていても、窓ガラス越しで野良猫と対面してしまうと、猫は強いストレスを感じるものです。

こうした時猫は、なわばりを脅かされるかもしれないという不安感を覚えます。

そのため、フェリウェイなどのフェロモン精製剤を使用して、猫にリラックス感を与えてあげましょう。

猫の頬から分泌されるフェイシャルフェロモン(F3)を人工的に開発したフェリウェイは副作用が少なく、安全性が高いといわれています。

ストレスで起こりがちな粗相問題などにも効果があるとされているので、マーキングなどで困っている方にもおすすめです。

ボンベイのような黒い被毛は陽射しを強く吸収してしまいそうな印象がありますが、実際は個体差があるため、白猫よりも熱の吸収率がよいとはいえません。
しかし、夏には熱中症にならないよう、対策をしてあげましょう。
特に気を付けなければならないのが、留守番をさせるときです。

締め切った部屋の中は飼い主さんが想像している以上に温度が上がるため、熱中症を引きおこしやすくなります。

とはいえ、網戸のまま出かけてしまったり、扇風機で熱中症対策を行ったりしてしまうと、脱走や怪我を引き起こしてしまうでしょう。

ですから、留守番をさせるときは短時間であっても、エアコンをかけてあげるのが効果的です。

冷房の設定温度は猫が寒いと感じないよう、28度前後を心がけましょう。

そして、エアコンと同じくらい気にかけてほしいのが、水分を切らさないようにすることです。

脱水状態になってしまうと、それほど暑くない温度でも熱中症を引き起こしてしまうので、水飲み場は2~3箇所用意しておきましょう。

素材は、ひっくり返しにくいガラス容器がおすすめです。

秋は食欲が増加する季節なので、食事管理を行っていきましょう。

食事管理を行うときは、まず普段あげているキャットフードの量を再確認してみましょう。

キャットフードの適正量は各パッケージに記載されているものを参考にしてみてください。

適正量を理解したら、次は食事の与え方を見直していきます。

すでに肥満体型に近い場合は1日3~4回に分けて、適正量のフードを与えていくようにしましょう。

回数が増やせば、1回に食べられる量が少なくても空腹になりません。

そして、普段与えているおやつの量にも着目してみましょう。

飼い猫が喜ぶからといっておやつを与えすぎていると、キャットフードを適正量にしている意味がなくなってしまいます。

冬になると、飲水量が減ります。

しかし、猫はもともと濃度が濃い尿を出して腎臓に負担をかけてしまうという特徴を持っているので、飲水量を増やしてあげることが大切です。

水道水を飲んでくれないときはカルキくささが気になっている場合もあるので、沸騰させてにおいを飛ばしたり、ミネラルウォーターを与えたりしてみましょう。

ミネラルウォーターは硬水だとミネラルが多くて猫の体に悪いため、軟水を選ぶのがポイントです。

また、猫の大好物であるまたたびを活かした「またたびウォーター」を飲ませるのもよいでしょう。

粉末タイプのまたたびは水に溶けにくいものですが、飲み水に入れることで猫の興味を惹けることもあります。

健康に過ごすためのボディチェック法

体全体のボディチェック

ボディチェックで意外と見過ごされがちなのが、肉球です。

肉球は猫にとって滑り止めやクッションのような役割をしてくれたり、マーキング時にも役立ってくれたりします。

そんな猫の肉球は季節によって乾燥してしまうこともあるので、クリームを塗ってケアをしてあげましょう。

人間用のハンドクリームはアロマ成分が含まれているものも多いので、必ず猫用のものを使用することが大切です。

また、肉球には人間と同じようにいろいろなツボがあるので、優しく揉みこめば健康維持効果も期待できます。

顔周りのチェック

ボンベイにとって金色に光り輝く瞳は、とても大切なチャームポイントです。

瞳の美しさを守るためには、目のチェックをしっかりと行いましょう。

涙が溢れている、左右の目の大きさが違う、ねばっとした目やにがついているといったときは目に異変が起こっているサインです。

こうした場合は結膜炎にかかっている可能性が高いので、動物病院で薬を処方してもらいましょう。

目薬を嫌がるときは、軟膏タイプの薬をお願いしてみるのもおすすめです。

そして、このような症状は角膜炎にかかっているときにも見られます。

角膜炎は猫自身も強い痛みを感じ、まばたきが多くなります。

目の病気は自然治癒できそうだと思うことも多いものですが、放置すると慢性化してしまう恐れもあります。

ボンベイは賢くて愛情深い猫種

黒猫とは違った魅力を持つボンベイはしつけもしやすいため、飼いやすい猫種です。

一緒に遊べる愛情深い猫を飼ってみたいと思っている方はぜひこれを参考に、ボンベイの特徴や性格を正しく理解し、生涯に責任を持てる飼い主さんになっていきましょうね。

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ABOUTこの記事をかいた人

古川諭香

キャットケアスペシャリストの資格を活かし、さまざまな猫メディアにて猫情報を分かりやすく配信中。自身も猫サイトを立ち上げ、愛猫と楽しく暮らしていくための秘訣や猫に関する知識などを分かりやすく解説。猫と一緒に暮らせる猫仕様の家も建設し、人と猫が快適に生活していくための方法も伝授している。