犬がうるさい時に知っておきたい対処法【獣医師が解説】

犬を飼うことにはさまざまなメリットがあります。毎日充実しストレスも軽くなり、運動不足も解消できるなど、犬の飼い主さんはそれぞれにメリットを感じていると思います。

一方、犬を飼うことで問題が起こることもあり、その代表が「無駄吠え」です。

家の犬が吠えてうるさいと、飼い主のストレスや近所の問題だけでなく、犬自身も不幸になってしまうことがあります。

犬がうるさいという問題について、その原因や対処法を考えてみましょう。

 

犬が吠えてうるさい時の問題点

犬がうるさい時のデメリット

犬が吠えてうるさくしてしまうと、以下のようなさまざまなデメリットがあります。

飼い主のストレス

犬の鳴き声が大きいと、飼い主さんのストレスも大きくなります。

犬がうるさいことで、イライラしたりお家でリラックスして生活できなくなるだけでなく、近所に迷惑が掛からないかどうかとてもストレスを感じてしまいます。

ご近所迷惑

一軒家やペット可のマンションの場合、ある程度犬が吠えることは許容されることが多いです。

ただし、隣の家に響くような大きな鳴き声を出してしまう場合には、近所迷惑になってしまいます。

ある調査によると、ご近所トラブルの約半数が騒音によるものであるという報告があります。

犬の鳴き声が近所迷惑になれば、ご近所トラブルにつながってしまいます。

社会生活を営むにあたり、犬がうるさい場合には飼い主の責任で対処してあげないといけません。

犬のストレス

犬は意味なく鳴くわけでなく、うるさく鳴く場合には何らかの理由があります。

つまり、犬がうるさくしている場合には、犬に何か伝えたいことがあるということなんです。

うるさい状態が続いていると、犬も欲求不満になり、ストレスが溜まってしまいます。

ストレスがたまるとさらに大声で鳴くという悪循環になってしまうこともあります。

犬がうるさくする原因

犬が吠えることはコミュニケーションの一種であり、脳の異常がない限りは、他の人や犬に何らかのことを訴えるために犬は吠えます。

犬がうるさく鳴く場合、以下のような原因が考えられます。

要求ぼえ

犬がしたいこと、もしくは飼い主さんにしてほしいことがある場合、飼い主さんへの意思表示として吠えます。

例えば以下のような状況では犬は吠えて要求を伝えようとします。

  • フードやおやつが欲しい
  • 外に出たい
  • 遊んでほしい など

警戒吠え

犬は家や家族を守ろうという本能が強い動物です。

そのため、家族以外の人の気配を感じると、それだけで吠えてしまうことがあります。

以下のようなシチュエーションで吠える場合には、警戒吠えの可能性が高いです。

  • 他人が家に入ってきた
  • 家のチャイムが鳴った
  • 他の犬が通りかかった など

遠吠え

遠吠えは、遠くの犬とのコミュニケーションに使われる吠え方です。

「わぉーん」という独特の鳴き方をしますので、他の吠え方とは明らかに異なります。

以下のような状況で遠吠えをすることが多いです。

  • 町内のアナウンスが流れた
  • テレビの音に反応した
 

自分の家の犬がうるさい場合の対処方法

愛犬がうるさく鳴く場合、まずは吠える理由を考えてみましょう。吠えるシチュエーションがわかればその理由が想像できるケースが多いです。

要求吠えには応えない

要求吠えがある場合には、その要求に応えてしまうとそれが癖になりどんどん要求吠えがひどくなります。

要求吠えをするシチュエーションをできるだけ減らし、吠える前に要求をかなえてあげましょう。

また、吠えたときは基本的に無視をし、静かな時に要求をかなえてあげるといいでしょう。

警戒吠えは叱らない

警戒吠えは、犬が家や家族を守ろうとする本能です。犬にとっては家族のために行う行動であり、それで叱られてしまうと混乱してしまいます。

警戒吠えの改善は難しいですが、他の人が来ても大丈夫だということを教えてあげることが大切です。

吠える対象の人におやつをもらったり、チャイムが鳴るといいことが起こると教えてあげるなど、じっくりたいさくをしていくことがひつようになります。

ドッグトレーナーに依頼する

吠えることは犬の本能による部分も大きく、それを改善することは困難なケースが多いです。

お家での対策がなかなか難しい場合には、ドッグトレーナーの人にお願いするのが一番です。

しかし、ドッグトレーナーもかなりさまざまで、その方法もまちまちです。

良いトレーナーに巡り合うのも難しいため、以下のような方法でトレーナーを見つけてみましょう。

1.知り合いからの口コミ

最も信頼があるのは知り合いからの口コミです。

知り合いの方でトレーナーにお願いしたという人がいるかどうか聞き、評判が良ければその人にお願いしましょう。

2.直接電話で聞いてみる

最近ではインターネットで情報を見ることができますが、トレーナーが本当に信頼できるかどうかをウェブサイトなどで判断するのは難しいです。

お電話で問い合わせて、少しだけでもお話を聞いてみるといいでしょう。

防音シートを張る

犬がうるさくてご近所迷惑になっているとき、すぐに犬を静かにさせるのはなかなか難しいです。

とりあえずの処置として、家の壁に防音シートを張っておきましょう。

それだけでも外に漏れる音は少なくなり、多少は近所トラブルを減らすことができます。

ただし、これはあくまで緊急的な処置です。自分や犬のストレスは解消できませんので、吠えること自体への対策も一緒に考えましょう。

 

近所の犬がうるさい場合の対処方法

 

自分の犬ではなく、近所の犬がうるさい場合にもその対策は少し難しくなります。

直接お話をするとトラブルになる可能性もありますので、できれば以下のような順番で相談してみましょう。

  1. アパートやマンションであればその管理会社、一軒家であれば町内会
  2. それでも改善がなければ保健所
  3. 夜中にあまりにうるさければ警察

最終的には法に訴えるしかないこともありますが、話をこじらせると相手もだんだん頑固になってしまうことがあります。

まずは事を荒立てず、できるだけ穏便に済ませるような方法から考えていきましょう。

 

まとめ

犬がうるさく吠えることは、自分・犬・ご近所さんすべての人の生活の質を低下させ、その関係を悪化させてしまうことがあります。

無駄吠えを極力減らすためには小さいころからの社会化が大切です。

自分で手に負えない場合は早めにトレーナーさんに相談してみることもおすすめですよ。

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ABOUTこの記事をかいた人

後藤大介

岐阜大学農学部・獣医学科(現応用生物科学部・共同獣医学科 ) 卒業。大阪・北海道の動物病院に勤務し、2018年、岐阜市にアイビーペットクリニックを開業。生まれ育った地元で、ペットと家族の幸せのためのお手伝いをしたいと考えています。病気の治療だけでなく、ペットの健康のための情報発信や、地域の飼い主さん同士が交流できるような動物病院を目指しています。