犬にブロッコリーをあげても大丈夫?と思ったことはないでしょうか。
結論から言うと、犬はブロッコリーを食べても問題ありません。ただし、与え方や量を間違えると体に負担をかけることもあります。
この記事では、ブロッコリーに含まれる栄養素や犬への効果、体重別の適量、正しい与え方、注意が必要な犬について詳しくまとめました。
- 犬はブロッコリーを食べてOK
- 必ず加熱してから与える(生はNG)
- 細かく刻んで与える
- 量はおやつ程度(1日の摂取カロリーの10%以内)
- 腎臓病・甲状腺疾患・尿路結石の既往がある犬は注意
犬はブロッコリーを食べても大丈夫?
犬はブロッコリーを食べても大丈夫です。ブロッコリーは犬にとって有害な成分を含まない野菜であり、適切な量と与え方を守れば安全に食べさせることができます。
ただし、与えすぎると消化不良や下痢につながることがあります。また、持病のある犬によっては与えない方がよいケースもあります。詳しくは後述の注意点セクションで解説します。
- 子犬:離乳が完了し、食事の回数が落ち着く生後4〜5ヶ月頃から与え始めるのが目安です。消化器官の発達が心配な場合は、歯が生え替わったことを確認してから与えると安心です。
- 老犬:加齢によって消化機能が衰えているため、健康な成犬よりも下痢を起こしやすい傾向があります。与える量を少なめにし、細かく刻んで消化しやすい状態で与えるようにしましょう。
また、持病のある犬によっては与えない方がよいケースもあります。
詳しくは後述の注意点セクションで解説します。
ブロッコリーに含まれる主な栄養素
ブロッコリーには犬の健康をサポートするさまざまな栄養素が含まれています。
それぞれの成分と働きを確認しておきましょう。
スルフォラファン
ブロッコリーに豊富に含まれる成分で、強い抗酸化作用を持ちます。
体内の有害物質を除去する働きがあり、老化防止や免疫機能のサポートに役立つとされています。
研究段階ではありますが、犬の健康維持においても注目されている成分です。
ビタミン類(C・E・K)
ビタミンCは免疫力の維持や皮膚・粘膜の健康に関わります。
犬は体内でビタミンCを合成できますが、加齢や激しい運動・ストレスによって体内量が減少することがあるため、食事から補うことで助けになる場合があります。
ビタミンEには抗酸化作用があり細胞の老化防止に働き、ビタミンKは血液凝固や骨の健康維持に関わります。
βカロテン
体内でビタミンAに変換される成分です。
目の健康維持や皮膚・粘膜の保護に働くほか、免疫力の維持・向上にも効果的とされています。
食物繊維
腸内環境を整える働きがあります。
特に不溶性食物繊維が多く含まれており、腸の運動を活性化させることで便通を促す効果が期待されています。
ただし摂りすぎると消化不良や下痢の原因になるため、与える量には注意が必要です。
タンパク質
タンパク質は筋肉・臓器・皮膚など体の組織の形成に欠かせない栄養素です。
免疫や代謝、神経機能の維持にも関わっています。
ブロッコリーに含まれるのは植物性タンパク質ですが、動物性タンパク質と合わせてバランスよく摂取することが大切です。
ミネラル(カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン)
カリウムは筋肉や神経の働きを正常に保つために必要なミネラルです。
カルシウムは骨や歯の健康維持に、マグネシウムは筋肉の収縮や骨の形成のサポートに、リンはエネルギー代謝や骨の健康維持に関わります。
ただしカリウムは腎臓病や心臓病の犬では摂取制限が必要な場合があるため、注意が必要です。
グルコシノレート
ブロッコリーに含まれる成分の一つで、体内の酵素と反応することで抗菌・殺菌作用を持つ成分に変換されます。
血液をサラサラに保つ作用も期待されていますが、一方で甲状腺ホルモンの生成に必要なヨウ素の吸収を妨げる可能性も指摘されています。
健康な犬であれば通常の摂取量で問題になることは少ないですが、甲状腺疾患のある犬には注意が必要です。
犬にブロッコリーを与えるメリット・効果
栄養素が豊富なブロッコリーは、犬の健康維持にさまざまなメリットをもたらします。
特に期待できる効果を3つ紹介します。
免疫力・抗酸化をサポート
スルフォラファンやビタミンC・Eの抗酸化作用により、体内の活性酸素を除去する働きが期待できます。
免疫機能をサポートし、病気への抵抗力を高めるほか、細胞の老化を防ぐ効果も期待されています。
シニア犬や免疫力が低下しやすい犬へのトッピング食材としても適しています。
腸内環境を整える
食物繊維が腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善をサポートします。
便秘気味の犬や、腸の調子が気になる犬に少量トッピングするのもよいでしょう。
ただし与えすぎは逆に下痢を引き起こすことがあるため、少量から始めることが大切です。
目・皮膚・粘膜の健康を守る
βカロテンは体内でビタミンAに変換され、目の健康維持や皮膚・粘膜の保護に働きます。
皮膚トラブルが気になる犬や、目やにが多い犬のサポートにも役立つ成分です。
犬に与えていいブロッコリーの量
ブロッコリーはあくまでおやつや副食材として与えるものです。
1日の摂取カロリーの10%以内を目安にしましょう。
以下の表は、成犬(不妊去勢済み)の体重別に算出したブロッコリーの1日の上限量の目安です。
| 体重 | 1日の上限量(目安) |
|---|---|
| 2kg | 約63g |
| 3kg | 約85g |
| 4kg | 約106g |
| 5kg | 約125g |
| 6kg | 約143g |
| 8kg | 約178g |
| 10kg | 約210g |
| 15kg | 約285g |
| 20kg | 約353g |
| 25kg | 約417g |
| 30kg | 約479g |
※この表は成犬を対象にしています。
ブロッコリーは非常に低カロリーな野菜のため、カロリー計算上の上限量は多めに見えます。
ただしこの数値はあくまで上限であり、ギリギリまで与える必要はありません。
他のおやつと合わせて10%以内に収まるよう、実際には少量を目安にしてください。
犬のサイズ別の目安量としては以下を参考にしてください。
| 犬のサイズ | 体重の目安 | 1日の目安量 |
|---|---|---|
| 超小型犬 | 4kg以下 | 20g程度 |
| 小型犬 | 10kg以下 | 50g程度 |
| 中型犬 | 15kg程度 | 90g程度 |
| 大型犬 | 25kg以上 | 100g程度 |
※この表は成犬を対象にしています。
子犬・老犬・未去勢の犬では必要カロリーが異なるため、かかりつけの獣医師に相談のうえ判断してください。
初めて与える場合は少量からスタートし、下痢や嘔吐などの異常が出た場合はすぐに中止してください。
犬へのブロッコリーの与え方
ブロッコリーは与え方を間違えると消化不良や誤飲のリスクになります。
以下の手順と注意点を確認してから与えるようにしましょう。
生はNG・必ず加熱する
生のブロッコリーは消化しにくく、サルモネラ菌などの食中毒のリスクもあります。
茹でる・蒸す・電子レンジ加熱のいずれかで火を通してから与えてください。
茹でる場合は塩を使わず、お湯のみで茹でることが必須です。
なお、ブロッコリーを茹でた際にシュウ酸が溶け出すため、茹で汁は犬に与えないようにしましょう。
加熱後は十分に冷ましてから与えましょう。
細かく刻んで与える
犬は食べ物を丸呑みしやすいため、そのままの大きさで与えると喉に詰まらせる危険があります。
加熱後は犬の体格に合わせて細かく刻んでから与えましょう。
特に小型犬や超小型犬は、できるだけ細かくカットすることをおすすめします。
茎(芯)の処理方法
茎の部分も犬に与えることができますが、外皮が硬いため厚めに皮を剥いてから使用してください。
皮を剥いた後は房と同様に加熱し、細かく刻んで与えましょう。
硬さが気になる場合はミキサーにかけてから与えるのもおすすめです。
葉っぱは与えていい?
ブロッコリーの葉も食べさせることができます。
ただし農薬が残りやすい部位のため、流水でしっかり洗ってから加熱して与えるようにしましょう。
犬にブロッコリーを与えるときの注意点
ブロッコリーは犬に与えても安全な野菜ですが、犬の状態によっては注意が必要なケースがあります。
以下に該当する場合は、与える前に必ず獣医師に相談してください。
腎臓病・心臓病の犬
ブロッコリーにはカリウムが含まれています。
腎臓の機能が低下している犬はカリウムをうまく排出できないため、過剰摂取により「高カリウム血症」を引き起こすリスクがあります。
心臓病の犬も同様に、カリウム摂取量の制限が必要な場合があるため、自己判断での給与は避けましょう。
尿路結石の既往がある犬
ブロッコリーにはシュウ酸が含まれており、尿路結石の原因になる可能性があります。
過去に尿路結石を患ったことがある犬に与える場合は、必ず獣医師に確認してから与えるようにしましょう。
甲状腺疾患の犬
ブロッコリーに含まれる「グルコシノレート」は、甲状腺ホルモンの分泌を阻害する作用があるとされています
。健康な犬であれば大量摂取しない限り問題になることは少ないですが、すでに甲状腺の機能が低下している犬の場合は少量でも影響が出るリスクがあります。
該当する場合は与えないことをおすすめします。
アブラナ科アレルギーがある犬
ブロッコリーはアブラナ科の野菜です。
キャベツやカリフラワーなど他のアブラナ科の食材でアレルギー反応が出たことがある犬は、ブロッコリーでも同様の症状を引き起こす可能性があります。
初めて与える場合は少量からスタートし、下痢・嘔吐・皮膚の痒みなどの症状が出た場合はすぐに中止してください。
犬とブロッコリーに関するよくある質問
冷凍ブロッコリーを犬に与えても大丈夫?
解凍・加熱すれば問題ありません。
茹でる・蒸す・電子レンジ加熱のいずれかで柔らかくしてから、細かく刻んで与えましょう。
解凍しただけの半生状態や、凍ったままの状態では与えないようにしてください。
ブロッコリースプラウトを犬に与えても大丈夫?
与えること自体は問題ありません。
ただしブロッコリースプラウトは通常のブロッコリーよりも栄養価が高く、スルフォラファンやβカロテンが数倍含まれています。
同じ量を与えると成分過多になる可能性があるため、通常のブロッコリーよりも少量にとどめましょう。
毎日与えても大丈夫?
1日の摂取カロリーの10%以内に収まっているのであれば、カロリー計算上は毎日与えても問題ありません。
ただし同じ食材を毎日与え続けるよりも、さまざまな食材をバランスよく取り入れる方が望ましいという考え方もあります。
与えすぎによる消化不良が心配な場合は、週に数回程度を目安にするとよいでしょう。
肝臓が弱い犬でも与えていい?
肝臓疾患のある犬へのブロッコリーの影響については、現時点で十分な研究データがありません。
自己判断で与えることは避け、必ずかかりつけの獣医師に相談してから判断してください。
犬にブロッコリーを与えるときのポイントまとめ
犬はブロッコリーを食べても問題ありません。
スルフォラファンやビタミン類、食物繊維など犬の健康をサポートする栄養素が豊富に含まれており、適切な量と与え方を守ることで健康維持に役立てることができます。
与える際は以下のポイントを守りましょう。
- 必ず加熱してから与える(茹でる・蒸す・レンジ調理)
- 細かく刻んで丸呑みを防ぐ
- 量は1日の摂取カロリーの10%以内にとどめる
- 腎臓病・心臓病・甲状腺疾患・尿路結石の既往がある犬は必ず獣医師に相談する






